Yamaha PM 5000 Series User manual

取扱説明書
J

安全上のご注意
ご使用の前に、必ずこの「安全上のご注意」をよくお読みください。
ここに示した注意事項は、製品を安全に正しくご使用いただき、お客様や他の方々への危害や財産への損害
を未然に防止するためのものです。必ずお守りください。
お読みになったあとは、使用される方がいつでも見られる所に必ず保管してください。
■記号表示について
この製品や取扱説明書に表示されている記号には、次のような意味があります。
■
「警告」と「注意」について
以下、誤った取り扱いをすると生じることが想定される内容を、危害や損害の大きさと切迫の程度を明示する
ために、「警告」と「注意」に区分して掲載しています。
「ご注意ください」という注意喚起を示します。

〜しないでくださいという「禁止」を示します。

「必ず実行」してくださいという強制を示します。
警告
この表示の欄は、「死亡す
る可能性または重傷を負
う可能性が想定される」
内容です。
注意
この表示の欄は、「傷害を
負う可能性または物的損
害が発生する可能性が想
定される」内容です。
(5)-1
1/3

警告
電源は必ず交流100V を使用する。
エアコンの電源など交流200V のものがあります。誤って
接続すると、感電や火災のおそれがあります。
パワーサプライは、必ず指定のもの（PW5000）を使用す
る。
故障、発熱、火災などの原因になります。
電源コードをストーブなどの熱器具に近づけたり、無理に
曲げたり、傷つけたりしない。また、電源コードに重いもの
をのせない。
電源コードが破損し、感電や火災の原因になります。
この機器の内部を開けたり、
内部の部品を分解したり改造
したりしない。
感電や火災、けが、または故障
の原因になります。異常を感
じた場合など、点検や修理は、
必ずお買い上げの販売店また
は巻末のヤマハ電気音響製品
サービス拠点にご依頼ください。
この機器の上に花瓶や薬品など液体の入ったものを置かな
い。また、浴室や雨天時の屋外など湿気の多いところで使用
しない。
感電や火災、または故障の原因になります。
濡れた手で電源プラグを抜き差ししない。
感電のおそれがあります。
電源コードやプラグがいたんだ場合、または使用中に音が
出なくなったり異常なにおいや煙が出たりした場合は、す
ぐに電源スイッチを切り、電源プラグをコンセントから抜
く。
感電や火災、または故障のおそれがあります。至急、お買い
上げの販売店または巻末のヤマハ電気音響製品サービス拠
点に点検をご依頼ください。
この機器やパワーサプライを落とすなどして破損した場合
は、すぐに電源スイッチを切り、電源プラグをコンセントか
ら抜く。
感電や火災、または故障のおそれがあります。至急、お買い
上げの販売店または巻末のヤマハ電気音響製品サービス拠
点に点検をご依頼ください。
注意
長期間使用しないときや落雷のおそれがあるときは、必ず
コンセントから電源プラグを抜く。
感電や火災、故障の原因になることがあります。
電源プラグを抜くときは、
電源コードを持たずに、必
ず電源プラグを持って引
き抜く。
電源コードが破損して、感
電や火災の原因になるこ
とがあります。
電源のオン/オフは、必ずパワーサプライ PW5000の
POWERスイッチで行なう。
電源コードの抜き差し、OA タップのスイッチ、ブレーカの
スイッチなどでオン/オフはしないでください。故障の原因
となることがあります。
パワーサプライPW5000のPOWERスイッチを素早く
オン/オフしない。
過大電流によりこの機器が損傷する場合があります。
POWERスイッチをオフからオンにする場合は、5秒以上
の間隔を空けて行なってください。
電源 / 電源コード
必ず実行
必ず実行
禁止
分解禁止
禁止
水に注意
禁止
禁止
異常に気づいたら
必ず実行
必ず実行
電源 / 電源コード
必ず実行
必ず実行
必ず実行
禁止
(5)-1
2/3

この機器を持ち運びする場合は、必ず6人以上で行なう。
この機器が落下して破損したり、お客様や他の方々がけが
をしたりする原因になります。
この機器を移動するときは、必ず電源コードなどの接続
ケーブルをすべて外した上で行なう。
コードをいためたり、お客様や他の方々が転倒したりする
おそれがあります。
この機器を移動するときは、必ずメモリーカードを抜いた
上で行なう。
メモリーカードを挿入したままでこの機器を移動すると、
メモリーカードおよびこの機器に衝撃が加わり、メモリー
カードおよびこの機器が故障する原因になります。
イコライザーやフェーダーをすべて最大には設定しない。
接続した機器によっては、発振したりスピーカーを破損し
たりする原因になることがあります。
直射日光のあたる場所（日中の車内など）やストーブの近く
など極端に温度が高くなるところ、逆に温度が極端に低い
ところ、また、ほこりや振動の多いところで使用しない。
この機器のパネルが変形したり、内部の部品が故障したり
する原因になります。
不安定な場所に置かない。
この機器が転倒して故障したり、お客様や他の方々がけが
をしたりする原因になります。
この機器の通風孔をふさがない。
内部の温度上昇を防ぐため、この機器の前後面と上部には
通風孔があります。特に、この機器をひっくり返したり、横
倒しや前後逆さまにしたり、風通しの悪い狭いところに押
し込めたりしない。機器内部に熱がこもり、故障や火災の原
因になることがあります。
テレビやラジオ、ステレオ、携帯電話など他の電気製品の近
くで使用しない。
この機器またはテレビやラジオなどに雑音が生じる場合が
あります。
他の機器と接続する場合は、すべての電源を切った上で行
なう。また、電源を入れたり切ったりする前に、必ず機器の
音量を最小にする。
感電、聴力障害または機器の損傷になることがあります。
この機器の通風孔やパネルのすき間に手や指を入れない。
お客様がけがをするおそれがあります。
この機器の通風孔やパネルのすき間から金属や紙片などの
異物を入れない。
感電、ショート、火災や故障の原因になることがあります。
入った場合は、すぐに電源ス イッチを切り、電源プラグを
コンセントから抜いた上で、お買い上げの販売店または巻
末のヤマハ電気音響製品サービス拠点に点検をご依頼くだ
さい。
大きな音量で長時間ヘッドフォン/スピーカーを使用しない。
聴覚障害の原因になります。
この機器の上にのったり重いものをのせたりしない。また、
ボタンやスイッチ、入出力端子などに無理な力を加えない。
この機器が破損したり、お客様や他の方々がけがをしたり
する原因になります。
この機器はバックアップバッテリー が内蔵されていますの
で、電源プラ グがコンセントから 外されても、内 部のデータ
は保持されます。ただし、バックアップバッテリ ーが消耗す
ると内部 のデータ は消えて しまいま す。バッ クアップ バッ
テリーが消耗して くると、電源オ ン時に、メッセ ージディス
プレイに "LoBT"（Low Battery）と表示さ れます。その場
合は、すぐ にデー タを メモ リーカ ード（コン パク トフ ラッ
シュ）などの 外部メディアに保存 し、お買い上げ の販売店ま
たは巻末のヤマハ電 気音響製品サービス拠点に バックアッ
プバッテリーの交換をご依頼ください。
XLR タイプコネクターのピン配列は、以下のとおりです。
（IEC60268 規格に基づいています）
1: シールド（GND）、2: ホット（＋）、3: コールド（−）
不適切な使用や改 造により故障した 場合の保証はいたし かねます。
また、デー タが破損したり失 われたりした場合の 補償はいたしかね
ますので、ご了承ください。
使用後は、必ず電源スイッチを切りましょう。
スイッ チ、ボリュームコントロ ール、接続端子、ファンなどの 消耗部品
は、使用時間 により劣化しやすい ため、消耗に応じて部品の 交換が必要
になりま す。消耗部品の交換は、お買 い上げの販売店または 巻末のヤマ
ハ電気音響製品サービス拠点にご相談ください。
設置
必ず実行
必ず実行
必ず実行
禁止
禁止
禁止
禁止
禁止
接続
必ず実行
使用時の注意
ご注意
ください
禁止
禁止
禁止
バックアップバッテリー
必ず実行
(5)-1
3/3

はじめに
6
はじめに
この たびは 、YAMAHAミキシングコンソールPM5000をお求めいただき、まことにありがとうござ います 。
PM5000はさまざまな音響制作シーンで定評をいただいているミキシングコンソール 、PM4000シリーズの
真の後継モデルとして、YAMAHAが自信を持ってお送りするSR用ミキシングコンソール です 。
今までに 発 売された P Mシリーズの血統を受け継ぎ、音質と操作性には妥協を許さず、また 、YAMAHA
プロフェッショナルミキシングコンソールとして双璧を成す、PM1Dよりフィードバックされた数々のデジタル
コントロール 機 能をも踏襲し、デジタルコンソールが主流となりつ つある現 代 に発表された「究極の
アナログ」とも言える完成度を誇るもの です 。
お求めいただいたPM5000を正しくご利用いただくため、ご使用の前に必ず本書をご一読ください。
また、本書はいつでもご覧いただけるように、大切に保管してください 。
市販の音楽/サウンドデ ータ は 、私的使用のための複製など、著作権上問題にならない場 合 を除い て、権利者に無断で複製また
は転用することが禁じられて います 。ご使用時には、著作権の専門家にご相談されるなどのご配慮をお願いいたします 。
＊この取扱説明書に記載されているイラストや画面は、すべて操作説明のためのものです。したがって、実際の仕様と異なる場合
がありま す 。
＊この取扱説明書に記載されている会社名および製品名は、それ ぞれ各社の商標または登録商標です。
＊ 「MIDI」は社団法人音楽電子事業協会（AMEI）の登録商標です。
＊「コンパクトフラッシュ」は、サンディスク 社の商標です。

本書の構成について
7
本書の構成について
記述方法
本書ではPM5000が装備する個々のモジュールの特長や機能を中心に解説しています。PM5000の操作
の大部分は従来のアナログコンソールを踏襲しており、PM4000を始めとする各種アナログコンソールに 慣
れた方であれば感覚的にご利用いただけるでしょう。一方、PM5000に特徴的な操作や、複数のモジュー
ルを使用する連係的な操作についてはコラム（囲み記事）のような形で適宜説明しています。
また、パネル上の操作子（ボタン、ノブなど ）は［ ］で囲って示しています 。
本書は、次のように構成されています。
■PM5000の概要（10ページ）
コンソール全体を示しながら、各部の名称と主な役割を説明しています。本書を読み進める前に必ず
目を通してください 。PM5000内部の大まかな信号の流れ（シグナルルーティング ）と外部機器との連係
についても説 明しています。
■各セクション＆モジュールの説明（15ページ）
PM5000に入力したオーディオ信号が出力されるまでの流れに沿って、個々のセクションや各モジュー
ルの機能や操作を説明しています。
■シーンメモリー機能（51ページ）
PM5000で大きな戦 力となるパネル設定の記憶とモーターフェーダーの機能などについて、操作方法を
中心に解説しています。
■ユーティリティ機能（56ページ）
PM5000のシステム設定や外部機器との連係機能の設定を中心に説明しています。
■各種資料（84ページ）
PM5000のオプション製品、PM5000との接続に用いるプラグやコネクターなど 、運用面で役立つ情報を
記載しています。
また、本書の説明中では、関連説明の参照先、ヒント、補足説明なども適宜記述しています 。必要に応じて
ご覧ください。
モデル構成による違い
PM5000はシリーズ製 品 であり、次の3種類の基本モデル構成が用意されています。
■PM5000-52C（52インプットチャンネル・センターマスター仕様）
■PM5000-36（36インプットチャンネル・ライトマスター仕様）
■PM5000-28（28インプットチャンネル・ライトマスター仕様）
製品番号の数字は、モノラル&ステレオのインプットチャンネルモジュールの合計本数を表しています。各モ
デルはモノラルインプットモジュールの本数が異なるのみで、コンソールを構 成 するその他のモジュール機
能は各モデルに共通です。
この ため、本書の記述は3モデルに共通としています。

8
目次
目次
はじめに ................................................. 6
本書の構成について ................................. 7
記述方法........................................................ 7
モデル構成による違い..................................... 7
PM5000の概要..................................10
パネル構成.................................................. 10
トップパネル .............................................. 10
リアパネル.................................................. 12
拡張性：外部機器との連係 ............................. 14
CASCADE ...............................................................14
MIDI ...........................................................................14
GPI（General Purpose Interface）....................14
インプットチャンネルセクション ............15
モノラルインプットモジュールと
ステレオインプットモジュール ..................... 15
ヘッドアンプブロック..............................................15
HPF ブロック ............................................................16
EQブロック ...............................................................16
INSERTブロック .....................................................17
ステレオ AUXセンドブロック1〜 12 ...................17
G/A（グループ/AUX）センドブロック1 〜8 ........18
メインアウトブロック..............................................18
チャンネルフェーダーブロック ..............................20
チャンネルのグルーピング ........................... 21
VCAグループについて ............................................21
VCAグループとミュートグループへのアサイン..21
VCAとマスターミュートによるグルーピング......24
マスターアウトセクション......................26
複数のマスターを1モジュールに統合............ 26
基本的なシグナルルーティング ..................... 27
各マスターモジュールに共通のコントロール .. 28
ステレオAUXマスターモジュール................ 30
G/A（グループ/AUX）マスターモジュール.... 31
グループ/AUXの切り替え ......................................32
STEREO/MONOマスターモジュール......... 34

9
マトリクスセンド&
マスターアウトセクション ..................... 35
マトリクスセンドセクション ........................ 35
マトリクスマスターアウトセクション............ 37
オシレーター＆トークバックセクション .. 38
オシレーター/トークバック信号の出力.......... 39
モニターコントロールセクション............ 40
モニターソース ........................................... 40
2系統のモニター出力 .................................. 41
CUE信号のモニター ................................... 41
SOLOモード.............................................. 44
CUE とSOLO ........................................................... 44
基本操作 ..................................................................... 45
メーターブリッジ ........................................ 47
デジタルコントロールセクション............ 49
各コントロールの機能.................................. 49
シーンメモリー機能..................................... 51
概要 ............................................................................ 51
フェードタイムの設定 ............................................. 52
シーンのストア（保存）............................................. 53
シーンのリコール（呼び出し）.................................. 53
タイトルの編集.........................................................54
プレビュー機能.........................................................55
ユーティリティ機能..................................... 56
概要 ............................................................................ 56
共通の操作................................................................. 57
諸機能 ........................................................................ 58
BATTERY CHECK .......................................... 58
DATE/TIME.......................................................59
COMPACT FLASH MEMORY ..................... 59
LOCK MODE..................................................... 61
MEMORY PROTECT...................................... 62
SCENE EDIT ..................................................... 62
バスモード設定.........................................................63
G/A BUS MODE.............................................. 63
ST MATRIX MODE ......................................... 64
セーフ＆プロテクト設定 ..........................................65
GROUP ASSIGN SAFE..................................65
G/A BUS ASSIGN SAFE...............................65
RECALL SAFE SELECT ................................66
SOLO ENABLE.................................................66
INPUT SOLO SAFE ........................................67
モニター設定 .............................................................67
MONITOR MODE .............................................67
MONITOR DELAY ...........................................68
MASTER CUE AFL POSITION ....................69
シーンリコール設定..................................................69
THEATER MODE .............................................69
FADER MODE ..................................................70
AUTOMATION..................................................70
DIRECT RECALL/MUTE MASTER.............71
GPI設定 .....................................................................72
SCENE INC/DEC（GPI IN）...........................72
GPI OUT ............................................................. 72
カスケード設定 .........................................................74
CASCADE..........................................................76
MIDI設定 ...................................................................77
MIDI PGM CHANGE .......................................80
MIDI CTL CHANGE .........................................81
MIDI SETTING ..................................................81
MIDI ECHO BACK ...........................................82
MIDI PGM CHANGE TABLE.........................83
各種資料 ...............................................84
オプション製品の切り替え方法と
インナースイッチの切り替え方法.................. 84
モジュールの取り外し/取り付け方 ........................84
インプットトランスフォーマーの取り付け方 .......86
各モジュールのインナースイッチの設定...............88
コネクターピンアサイン表 ........................... 92
PM5000の自己診断機能 ........................... 93
内部メモリーの初期化..............................................93
エラーメッセージリスト............................... 94
故障かな？と思ったら.................................. 95
仕様 ........................................................... 96
1. 一般仕様................................................................96
2. 入出力特性 ............................................................97
3. その他....................................................................98
MIDI データフォーマット ............................ 99
索引 .................................................. 102

PM5000 の概要
10
パネル構成
基本構成のPM5000の各機能セクションのレイアウトを以 下に示します。PM5000-52Cではマスターアウト
セクションがコンソール中央に配置され、それ以外のモデルではコンソール 右 側に 配 置されます 。
トップパネル
PM5000の概要
NOTE
本書ではパネル レイアウト面 での 大まかな分 類を「セクション」と呼 びます 。これに対して「ブロック」は「セクション 」に含まれる機
能面の区分けを指します。ハードウェア面 での区分けは「モジュール 」と呼びます 。たとえ ば 、複数のインプットチャン ネルの総称
は「インプットチャン ネル セクション 」であり、そこに 含まれ る各インプットチャンネルを 構 成 する要 素 は「EQブロック」や「フェーダー
ブロック」です 。さらに、PM5000の各インプットチ ャンネルは「インプットチ ャンネルモジュール 」と「フェーダーモジュール」という2 つ
のハードウェア部 品 に分 けられます 。
PM5000-28
PM5000-52C

11
PM5000 の概要
1インプットチャンネルセクション
（15ページ）
インプットチャンネルはモノラルとステレオ（ST）の2種類
が用意されていますが、基本的なブロック構成は同じで
す。入力音声は、ファンタム電 源 、入力ゲイン、位相反転、
ハイパスフィルターを 通 過した後、4バンドEQ、チャンネル
フェーダーの順番に入ります。インサート入出力はEQ後
段、EQ前段（PRE）のどちらでも可 能で す 。EQブロック
の後段には12系統のステレオAUXバスと8系統のG/A
（グループ/AUX）バスがあり、入力音声を各バスへ自由
に送り出せます。各チャンネル の入力音声はステレオバ
ス（STEREO L&R）やモノラルバス（MONO）にも送り
出せ、モノラルインプットチャンネルではステレオ出 力（ST
OUT）とモノラル出 力（MONO（C））に対するLCR定
位が設定できます 。各チャンネルのフェーダーブロックで
は、12組のVCAグループ、8組のミュートグループも設定
できます。また、各チャンネルのオン/オフ状態、マスター
バスへのセンド設定（バスアサイン）、グルーピング、
フェーダーレベ ルの 設 定はシーンメモリーに記 憶 できま
す。
2マスターアウトセクション（26ページ）
マスターアウトセクションは、ステレオAUXマスター、G/A
（グループ/AUX）マスター 、ステレオ /モノラル
（STEREO/MONO）マスターに分かれます。各ステレ
オAUXマスター モジュールでは、隣り合う2 本の ステレオ
AUXバスからの入力信号を独立コントロール できます
（合計12ステレオAUX）。各G/Aマスター モジュールは 、
G/A BUSモードの設定により、隣り合う2 本 のグループ /
AUXバスからの信号を最大4組のステレオペア信号、ま
たは最大8系統のモノラル信号として扱えます 。ステレオ
＆モノラルマスターは モジュールとしては一体型ですが、
内部的には独立しています。各マスターにはSUB INと
マスターへの入力ゲインを調 節 できるコントロール（SUM
GAIN）も用意されています。各マスターのオン/オフ状
態、バスアサインの設定などはシーンメモリーに記憶でき
ます 。
3マトリクスセンド＆マスターアウト
セクション（35ページ）
マトリクスは 、4系統のステレオマトリクス（ST MATRIX） 、
8系統のモノラルマトリクス（MATRIX）で構成されてい
ます 。各マトリクスへ のセンドは 、必ずマスターアウトセク
ションを経 由します 。マトリクスセンドセクションはマスター
アウトセクションの上部にあります 。各マスターの［TO
MATRIX］スイッチをオンにし 、上部のノブで各マトリク
スバスへの出力レベルを設定することで 、各マスター 信
号をマトリクスバスに送り出せます。ステレオ/ モノラルマ
スター の［SEND LEVEL］ノブに並ぶ［SUB IN］ノブ
は、［MATRIX SUB IN L&R］から各 マトリクスバスへ
の出力レベルをコントロールします 。
マトリクスマスターアウトセクションは、マトリクスセンドセク
ションの右側にあり、ここで各マトリクスバスからの最終
出力レベルを設定します。ステレオマトリクスは ユーティリ
ティ機 能を使ってモノラル出 力（MONO MODE）とする
ことも可能で、この場合はL&Rをミックスしたモノラル 信
号がL/Rのそれぞれから出力されます。マトリクス出 力
のオン/オフ状態はシーンメモリーに 記 憶できます 。
4VCAマスターセクション（21ページ）
VCAセクションでは、各インプットチャンネルのフェーダー
ブロックで設定した最大12のVCAグループ（VCA1〜
12）を個別にコントロールできます 。フェーダーはVCAグ
ループに対するグループフェーダーとして、［VCA
MUTE］スイッチはグループミュートスイッチとして機能し
ます 。1つのチャンネルを複数のVCAグループに割り 当
てられるので、目的に応じた柔軟なグルーピング が可能で
す。
5
オシレーター/トークバックセクション
（38ページ）
オシレーター セクション（OSCILLATOR）とトークバック
出力セクション（TALKBACK）からは 、オシレーター信
号やトークバック信 号を各 マスターや マトリクスに 送り出
せます 。これらは 各マ スター やマトリク スに 用意されてい
る［TB/OSC］スイッチをオンに す ることで 出 力 できます 。
6モニターコントロールセクション
（40ページ）
2系統のモニター出力（MONITOR A&B）と各モ
ジュールの［CUE］スイッチを利用して多彩なソースをモ
ニターできます 。2系統のモニター出力とヘッドフォン出力
（モニターモジュール上の1個所とコンソール前面左右の
2個所の計3個所）からは基本的に同じ信号が出力され
ますが、［LCR］スイッチをオンに するとMONITOR Aと
MONITOR Bを同時に利用してLCRモニターが可能
です。このほか、メーターブリッジ部に用意されている
［SOLO MODE］スイッチをオンにした 場 合には 、各入出
力モジュールの［CUE］スイッチは 、インプットチャンネル、
マスター出 力 のセクション単位でオンになるSOLOスイッ
チとしても機能します（CUE/SOLO機能）。

12
PM5000 の概要
7ミュートマスターセクション（21ページ）
8個のミュートマスタースイッチ（MUTE MASTER）は
各インプットチャンネルのグループミュートに利用できるほ
か、8つまでのシーンメモリーを直接呼び出すダイレクトリ
コールスイッチ（DIRECT RECALL）としても利用できま
す。MUTE MASTER、DIRECT RECALLのどちらで
利用するかは、ユーティリティ機能で設定します。
8デジタルコントロールセクション
（49ページ）
PM5000のデジタルコントロール機能が集約されている
部分です。パネルの設定状態をシーンメモリーとして保
存したり、保存されている設定状態を呼び出したりできま
す。シーンメモリーでは 、パネル上の各スイッチのオン/
オフ状 態を記憶できる以外に、チャンネルフェーダーや
VCAフェーダーをモーター駆動で動かして、設定した時
間（フェードタイム）後に記憶したレベルに到達させること
も可能です。また、ユーティリティ機能では、PM5000の基
本動作を決めたり、外部機器との連係方法を設定した
り、外部記憶用のCF（コンパクトフラッシュ ）メモリーカー
ドの初期化や読み書きができます 。
9メーターブリッジ（47ページ）
モニターコントロールセクションと合 わせ て利 用 する部 分
で、LEDバーグラフメーターでリアパネルからの最終出
力レベ ルをチェックできるほか 、専用パワーサプライ
（PW5000）、コンソール 内 部のファンユニット、ファンタム
電源の状態を知ることもできます。パネルスイッチのイン
ジケーター やグースネックランプの 照 度を調節するコント
ロールも用意されています。シーンメモリー のプレビュー
機能のオン/オフを確 認したり、CUE/SOLO機能の
SOLOモードもここでオンにできます。
)メモリーカードスロット
コンソール前面には外部記憶に用いるCF（コンパクトフ
ラッシュ）メモリーカード用のスロットが装備されています
（59ページ）。
リアパネル
NOTE
ヘッドフォン出力や外部拡張コネクターを除くPM5000の各入出力コネクターは バランス型です 。詳しくは、巻末の入出力仕様をご覧ください。
@##
&*( ™£¢ º¡º¡
$%^∞
@
!
PM5000-28
@##
&*( ™£¢ º¡º¡
$%^! !∞
@
PM5000-52C

13
PM5000 の概要
!モノラル（ステレオ）インプット
インプット、ダイレクトアウト、インサートイン&アウトを各チャ
ンネルに 装 備し、ステレオインプットモジュールではそれぞ
れがL&Rの2系統になります 。ただし、ステレオインプット
モジュールにはダイレクトアウトはありませ ん。
@サブイン
各ステレオA U X マスターには［STEREO AUX SUB
IN］（L&R）、各グループ/AUXマスターには［G/A
SUB IN］、モニター出力には2系統の［STEREO 2TR
IN］（1&2）と［CUE SUB IN］（L/R/C）、ステレオ＆モノ
ラル 出力 マスターには［ST SUB IN］（L&R）と
［MONO（C ）SUB IN］を装備するほか、全マトリクス出
力から送り出せる［MATRIX SUB IN］（L&R）が用意
されています 。付属のブロックダイアグラムでご確 認くだ
さい 。
#インサートイン&アウト
12系統のステレオAUXマスター、8系統のグループ/
AUXマスター、ステレオ/ モノラルマスター 、4ステレオ＆8
モノラルのマトリクスのそ れぞ れに 対してインサートイン&
アウトが用意されています。
$ステレオAUXマスターアウト
%G/A（グループ/AUX）マスターアウト
^マトリクスアウト
ステレオA U X マスター 、G/A（グループ/AUX）マス
ター 、マトリクスの出 力コネクターがまとめられています。
&モニターアウト
ステレオ2 系 統 のモニター出 力（A&B）です。A/Bを切り
替えながらのステレオモニターも、A&Bを同時に使用し
たLCRモニター（MONITOR B=Center）も可能です。
*トークバック/オシレーターアウト
トークバック信号やオシレーター信号を選択的に出力で
きます。
(ステレオアウト＆モノラルアウト
ステレオ/ モノラルマスターからの 出 力コネクター（ST
OUT、MONO（C））がまとめられ ています 。
ºランプコネクター
付属のグースネックランプを接続します（PM5000-52C：
4個所、PM5000-32およびPM5000-28：3個所）。明るさ
はメーターブリッジの［LAMP DIMMER］ノブで調節し
ます 。［LAMP OFF］スイッチを押 すとランプを消 灯 でき
ます 。
¡ファン通風孔
コンソール内部の冷却ファンの通風孔です（PM5000-
52C：4個所、PM5000-32およびPM5000-28：3個所）。
コンソール設置の際には、ふさがないようにご注意くださ
い。
™ファンスイッチ
コンソール内部の冷却ファンの回転数を動作環境に合
わせて切り替えられます。通常は［LOW］でも構 いませ
ん。ただし、PM5000の周囲の温度が高い場合や、屋外
で直射日光が当たるような場所で使用する場合は、必ず
［HIGH］に設定してください。また、通常よりもトップパネ
ルが熱いと感じる場合にも、［HIGH］に設定してください 。
£＋48Vマスタースイッチ
各インプットチャンネ ルに供給するファンタム 電 源（+48V）
のマスタースイッチです。実際に使用するときは 、インプッ
トチャンネルモジュール側でも［+48V］スイッチをオンにし
ます 。
¢外部拡張コネクター
［CASCADE］（TYPE A&B）、［GPI］（D-Sub 25ピン
コネクタ）、［MIDI］（［IN］/［OUT］/［THRU］）の各コ
ネクターが 用 意されています。
∞電源コネクター
専用の外部パワー サプライ、YAMAHA PW5000を本
体に付属の専用ケーブルで接続します。
NOTE
PM5000-28には、［STEREO AUX SUB IN］と
［G/A SUB IN］はありません。

14
PM5000 の概要
拡張性：外部機器との連係
PM5000は単体で利用できるの はもちろんですが、外部
機器との連係にも優れています。ここでは、既存のシステ
ムとの同期や、他のYAMAHAミキシングコンソールと組
み合わせた入出力の拡張について紹介します。
CASCADE
PM5000のリアパネルにある2種類のカスケード接続ポー
トは 、TYPE［A］がもう1 台のPM5000やコンピューターの
シリアルポートとの接続用、TYPE［B］がYAMAHA
PM4000/3500シリーズとの接続用です。いずれのカス
ケード接続でも実質的なインプットチャンネル数を増やせ
ます 。
TYPE A
2台のPM5000をTYPE［A］コネクターを使ってクロスケーブル
で接続すると、以下の項目をPM5000（マスターと スレーブ）間
でリンク できます 。スレーブ側のPM5000ではユーティリティ機
能でリンクする項目を個別に受信設定します。
・ VCAマスターセクション
（ミュート＆フェーダー 、フェ ードタイムのリンク ）
・ミュートマスター
・ CUE/SOLO設定（すべてのCUEグループが同期）
・シーンメモリー（
同じシーン番号に対する保存＆呼び出し）
TYPE［A］ポートはP C の シリアルポート（RS-422またはRS-
232C）とも接続できますが、この目的はコンソール設 定 のオフラ
イン編集です。PM5000の諸設定はCSV形式の汎用ファイルと
して書き出しや読み込みができるので、それを表計算アプリ
ケーションで編 集し 、結果をCSVファイルとして 書き出し て
PM5000で読み込みます。
TYPE B
PM5000のTYPE［B］コネクターをPM4000/3500と接続した
場合、以下の項目をPM5000からPM4000/3500に送ってリンク
できます 。PM5000は基本的にマスターとして動作するので、
ユーティリティ機 能 の受信設定は特に必要ありません。
ただし 、CUE/SOLO設定についてはPM4000/3500から送る
こともできま す 。
・ VCAマスターセクション（ミュート＆フェーダーレベル）
・ミュートマ スター（PM3500にはミュートマスター機能なし）
・ CUE/SOLO設定（インプットCUEのみ同期）
MIDI
PM5000の［MIDI］ポートを他のMIDI搭載機器と接続する
と、以下のことが可能になります 。
・プログラムチェンジ 受 信によるシーンメモリー の 切り替 え
・パネル操作でのシーンメモリー 呼 び出しに対するプログラム
チェンジ の 送 信
・コントロールチェンジ受信によるパネル上の設定変更
・コントロールチェンジ送信による外部機器の設定変更
PM5000は1000個のシーンメモリーを持 つため、これを外 部
MIDI機器のプログラムチェンジ（1〜128）で切り替えるにはコ
ントロールチェンジのバンクセレクトを併 用し たり、PM5000内部
で作成するプログラム チ ェンジとシ ーンメモリーの対応表（プロ
グラムチェンジテーブ ル）を利 用します。プログラムチェンジテー
ブルは、パネル上でシーンメモリーを 選んだときに送信するプロ
グラムチェンジを決 めるのにも利用します。MIDIに関する設定
はユーティリティ機 能に 用 意されています。巻末のMIDIデータ
リストと合 わせ てご 利 用ください 。
GPI（General Purpose Interface）
［GPI］ポートは外部機器との間でパルス信号を送受信するこ
とで 、PM5000や外部機器を互いにコントロールするの に利用
します 。PM5000では外部機器から入力されたGPI信号によっ
て、シーンメモリー番 号を増減したり、トークバックのオン/オフを
切り替えたりできま す 。これに対して 、PM5000からはチャンネル
フェーダーを動かしたり（手動、自動ともに有効）、特定のシーン
メモリーを呼び出し たときにGPI信号を出力できます。これらは
いずれもユ ーティリティ機 能で 設 定し ます 。GPIポートで制御で
きる内 容に ついて 詳しくは 、巻末のGPIピンアサイン表をご覧く
ださい。
NOTE
それぞれの拡張機能の詳細はユーティリティ機 能（56ページ）の
各セクションで説明しています。
THRU
OUT
IN
MIDI
GPI
RS232C
RS422
MASTER
SLAVE
AB
NOTE
MIDIケーブルは送信側の［OUT］コネ クターを受信側の［IN］コ
ネクターに接続します。受信側では［IN］コネクター で 受 信 し た 内
容を［THRU］コネクターから出 力 できます 。PM5000では、［IN］
コネクターで 受 信したプログラムチェンジとコントロールチェンジを
［OUT］コネ クターからも出 力できます（エコー機能 ）。

15
インプットチャンネルセクション
モノラルインプットモジュールと
ステレオインプットモジュール
インプットチャンネルセクションを構 成 するインプットチャン
ネルモジュールには、モノラルとステレオ（ST）の2種類が
あります。ステレオインプットモジュールは内部回路的に
はモノラルインプットモジュールが2本並行する形です
が、機構上（EQを始めとする各ブロックの スイッチやノブ
など ）は左右のチャンネルがリンクされています。
ヘッドアンプブロック
リアパネルのインプットコネクターに接続した音声信号の
入力レベルなどを調節します。
1+48Vスイッチ
このスイッチ をオンにすると、ファンタム電 源（+48V）が供給され
ます。
2PADスイッチ
このスイッチ をオンにすると、入力ゲインが26dB減衰します。ラ
イン音声など、出力レベルの高いソースを接続した 場 合に 利 用
します 。
インプットチャンネルセクション
モノラルインプット
モジュール
ステレオインプット
モジュール
モノラルインプットモジュールとステレオインプットモジュールで
違う箇所を矢印（ ）で示しています。
NOTE
この機能を利用するときは 、リア パ ネル の［＋48V MASTER］ス
イッチ を オンに しま す 。メーターブリッジ 左側の［+48V MASTER
ON］インジケーターが点灯するのを確 認してください。
モノラルインプット
モジュール
ステレオインプット
モジュール
114
55
3 3
2 2

16
インプットチャンネルセクション
3GAINノブ
入力ゲインを調 節します 。［PAD］スイッチがオフの状態での入
力レ ベルの可変範囲は−10dB〜−60dBですが、［PAD］スイッ
チ2 をオンに す ると＋16dB〜−34dBにシフトします 。
4L+Rスイッチ
（ステレオインプットモジュールのみ）
このスイッチ をオンに す ると 、ステレオ入力信号をモノラルミック
スします。これにより、ステレオインプットモジュールをモノラルイ
ンプットモジュー ルとして利用できます 。
5φ（フェーズ）スイッチ
このスイッチ をオンに す ると 、入力信号の位相が反転します。
HPFブロック
ハイパス（ローカット）フィルターで 、入力信号の不要な低
音部分をカットすることでクリアな音質に整えます。
6HPFスイッチ＆ノブ
このスイッチ をオンに す るとフィルターが有効になり、ノブを調節
してカットオフ周波数を20Hz〜400Hzの範囲で設定します。
カットオフ周波数以下の周波数は−12dB/octのカーブで減衰
します 。
EQブロック
4バンド（HIGH、HI-MID、LO-
MID、LOW）のイコライザーで 構
成され、入力音声の音質を音場
に合わせて補正するのに利用し
ます 。HIGHとLOWはシェルビン
グ/ピーキングの 切り替えタイプ、
HI-MIDとLO-MIDはピーキング
タイプです。
7EQコントロール
各バンドには2つのノブが用意され、
上側のノブでQ、下側のノブで中心
周波数（外側）とゲイン（ 内側）を設 定
します 。これとは別に、HIGHとLOW
にはシェルビング/ピーキングの 切り替
えスイッチも用意されています 。このス
イッチをオンに すると、シェルビング 特
性になります 。
※Qの可変範囲はいずれも、0.5〜3.0です。
8EQスイッチ
4バンドEQ のオン/オフを切り替えます。この スイッチの消灯時
はEQはバイパス状態です。このスイッチをオンにすると、4バンド
EQが有効になります。
NOTE
ステレオインプットモジュールの［GAIN］ノブ は 、内側でLチャンネ
ル、外側でRチャンネルの入力ゲインを個別に設定します 。
NOTE
聴感上のレベル差を補正するため、LとRの信号レベ ルは それ ぞ
れ入力時よりも3dB下がります。
6
HIGH 1kHz〜20kHz、−15dB〜+15dB（ピーキン
グ時、シェ ルビング 時とも）
HI-MID 400Hz〜8kHz、−15dB〜+15dB
LO-MID 80Hz〜1.6kHz、−15dB〜+15dB
LOW 30Hz〜600Hz、−15dB〜+15dB
（ピーキング時 、シェ ルビング 時とも）
7
8

17
インプットチャンネルセクション
INSERTブロック
リアパネルのインサートイン&アウト（INSERT
IN&OUT）に接続した外部機器で入力信号を加工す
るような場合に利用します。
9INSERT ONスイッチ
チャンネルインサ ートの オン / オフを切り替えます 。このスイッチ を
オンにすると、リアパネルのINSERT INに接続した外部機器
からの入力が有効になります。インサートイン&アウトはEQの前
段または 後 段に置かれ、これ は［PRE］EQスイッチ)で決めま
す。
)PRE EQスイッチ
インサート入出力を置くポイントを切り替えます。このスイッチを
オンにするとEQ前段に、オフに するとE Q 後 段 に なります 。
ステレオAUXセンドブロック1〜12
入力信号のステレオ AUXバス1〜12
へのセンドレベルを設定します。
!SEND LEVEL & SEND
PANノブ（モノラルイン
プットモジュール）
SEND LEVEL & SEND
BALANCEノブ（ステレオ
インプットモジュール）
内側のノブでセンドレベル（ノブが時計の
2時方向で0dB）を、外側のノブでパン（モ
ノラルインプットモジュール ）また は バラン
ス（ステレオインプットモ ジュ ー ル ）を設定
します 。
@SEND ONスイッチ
このスイッチ をオンにすると、そのステレオ
AUXバスへのセンドが有効になります 。
#PRE FADERスイッチ
このスイッチ をオンにすると、チャンネ ル
フェーダー前段の信号を送り出せます。
オフのときは、チャンネルフェーダー通過
後の信号を送り出せます。
NOTE
リア パネルのINSERT OUTからは、INSERT［ON］スイッチ9
のオン/オフに関係なく常 にインプ ットに入力された信号が出力さ
れます。
9
)
!
@
#

18
インプットチャンネルセクション
G/A（グループ/AUX）センドブロック1〜8
入力信号のグループ/AUXバス1〜8へのセンドを設 定
します。
$SEND LEVELノブ
そのグループ/AUXバスへのセンドレ ベ ル（ノブが2時方向で
0dB）を設定します。
%SEND ONスイッチ
このスイッチ をオンに す ると 、そのグループ/AUXバスへのセン
ドが有効になります。
^PRE FADERスイッチ
このスイッチ をオンに す ると 、チャンネルフェーダー前段の信号
を送り出 せます 。オフのときは、チャンネルフェーダー通過後の
信号を送り出 せます 。
メインアウトブロック
ステレオバス（STEREO）とモノラル バス（MONO（C））
で構成されるメインアウトへのセンドを設 定します 。モノラ
ルインプットモジュールでは、ステレオバス（L&R）とモノラ
ルバス（Center）を併用したLCR出力が可能です。
&PAN&CSRノブ
（モノラルインプットモジュールのみ）
メインアウトスイッチ (で選んだ バスに送り出す信号のバランス
を調節するノブです。［ST］スイッチ をオン にしてステレオバス
に送り出す場合は、［PAN］ノブ（内側）を調節します。［LCR］
スイッチをオンにしてステレオ バス（ L&R）とモノラル バス（C）の
両方に送り出す場合は、［CSR］ノブでセンターとL R の バラン ス
を、［PAN］ノブで LとRのバランスを調節します（後述コラム参
照）。
*BALノブ
（ステレオインプットモジュールのみ）
メインアウトスイッチ (で［ST］スイッチをオンにした 場 合に 、ステ
レオバスに送り出す信号のバランスを調節します。
NOTE
上記は、各グループ/AUXバスが8系統のモノラルAUXバスとし
て動作する初期状態の動作です。各コントロール の動作は、グ
ループ/AUXマスター に設 定されたG/A BUSモードによって変
わります 。詳し くは「グループ/AUXの切り替え」をご 覧 ください
（32ページ）。
$
%
^
&
(
*
ºº
モノラルインプット
モジュール
ステレオインプット
モジュール
(
¡¡

19
インプットチャンネルセクション
(メインアウトスイッチ
チャンネルフェーダー通過後の信号のメインアウト先を設定しま
す。ステレオ バ スに 出力する場合は［ST］スイッチをオンにし 、
［PAN］ノブ & また は［BAL］ノブ *でL/Rバランスを決めま
す。モノラルバスに出力する場合は、［MONO］スイッチをオン
にします（チャンネルフェーダーレベルで送り出されます）。
モノラルインプットモジュー ルでL C R 出力する場合は、［LCR］
スイッチをオンにして 、［CSR］ノブ &でL/C/Rバランスを決めま
す。
ºCHANNEL ONスイッチ
インプットチャンネルモジュールのオン/オフを切り替えます。この
スイッチ をオフにすると、ステレオ AUX、グループ/AUX、 ステレ
オ、モノラル の各バスにはすべての信号が出力されなくなりま
す。
¡レベルメーター
EQ通過後のチャンネルフェーダー前段の信号レベルが確認
できます 。［PEAK］インジケーターは、定格（0dB）よりも17dB
高いレベルに達したときに点 灯します 。
NOTE
［PEAK］インジケ ーターだ けは 、EQ前段あるいはインサート前段
（ヘッドアンプ通過直後）の信号レベ ルに対しても上 記 のように 動
作します。
LCRとSTEREO＋MONOの違い
［LCR］スイッチ がオンの状態ではステレオ バス（L&Rバス）とモ ノラルバス（センター バス）が併用されるため、［ST］スイッチや
［MONO］スイッチはオンにできません。その一方で、［LCR］スイッチ がオフの状態では［ST］スイッチと［MONO］スイッチは同時
にオンにできます 。どちらの場合も、信号はステレオ バスとモノラル バスの 両 方に出 力されます が 、この違いは下図のように示されま
す。
たとえば 、モノラル ソー スの 音 像 を 左右に移動するような効果は、通常はステレオバスに対するパンニングをリアルタイムで調節す
れば得られます 。しかし、これが通用するのはL&Rのスピーカーが比較的狭い距離に設置された場合に限られます。小さなライ
ブスポットなどでも、モノラルソー スの パンニングを左 右 のどちらかに 振り切ってしまえば 、その反対側にいる観客の耳には届かなく
なります 。だからといって 、モノラル バスを使 ってセンター 出 力を併 用しても、その出力レベルを左右のパンニングに合わせて細かく
調節しない限り、定位感や音圧感は表現できません（STEREO＋MONOでは、このような結果になります ）。
こうした問題を解消するのがCSR（Center-Side Ratio）ノブを用いるLCR出力です。LCR出力では 、左・中央・右（LCR）に配置
され たスピーカーを効 果 的に使い、1つのノブ操 作 だけで、比較的大きなホールなどでもモノラルソー スの 音 像を違和感なく移動・
定位させることが可能です。モノラルソースの定位をLCR出力を使って決める際には、［PAN］ノブを粗 調（COARSE ）、［CSR］
ノブを微調（FINE）として設定すると効果がわかりやすいでしょう。
外側：CSRノブ
内側：PANノブ
Lバスレベル
Rバスレベル
MONO（センター）レベル
CSRノブ：LR CSRノブ：センター CSRノブ：CSR
LR CSR LR CSR LR CSR

20
インプットチャンネルセクション
チャンネルフェーダーブロック
チャンネルフェーダー で各 マスターバスへの出力レベルとチャンネル 間 のレベル バランスを決 めたり、任意のVCAグルー
プやミュートグループに入れて、VCAマスター側から出力レベルをコントロールできます。
™チャンネルフェーダー
インプットチャンネルモジュールから出力する信号レ ベルを調 節
します 。ステレオバスやモノラルバスへの出力レベル以外に、ス
テレオAUXバスやグループ/AUXバスへのセンドを フェ ーダ ー
後段（［PRE］FADERスイッチ が オフ 状態）から 行 なう場 合 の
出力レベルにも影 響を与えます 。
£RECALL SAFEスイッチ
¢FADER SAFEスイッチ
それぞれのスイッチを オンに す ると 、シーンメモ リーに 記 憶され
た内容で現在の設定状態が上書きされるのを防げます（リ
コールセーフ機能）。［RECALL SAFE］スイッチは各マスター
バスへのアサイン状態などを保 護 する場 合 に、［FADER
SAFE］スイッチは チャンネルフェーダーの設定レベルを保護す
る場合にそれぞれ利用します 。
∞VCAインジケーター1〜12
このチャンネルのVCAグループ1 〜12へのアサイン状態を、各
グループに対応するLEDの点灯状態で確認できます。アサイ
ンしたVCAグループマスター 側をミュートした場合（［VCA
MUTE］スイッチがオン状態 ）には、そのグループに対応する
LEDが点滅します。詳しくは 後 述の「チャンネルのグルーピン
グ」をご 覧ください（21ページ）。
§MUTEインジケーター1〜8
このチャンネル のミュートグル ープ1〜8へのアサイン状 態を、各
グループに対応するLEDの点灯状態で確認できます。詳しく
は後述の「チャンネルのグル ーピング 」をご 覧 ください。
¶CUEスイッチ
このスイッチ をオンにすると、CHANNEL［ON］スイッチのオン/
オフ状態に関係なく、常にチャンネルフェーダー前段の信号が
CUEバス（L&R）に送り出され 、リアパネルのMONITOR
OUTやPHONESを通じてモニターできます 。
£
¢
™
¶
∞
§
NOTE
チャンネルフェーダーは 、シーンメモ リー を 呼 び 出し たときに 、記憶
したフェーダ ーレベ ルまで自動 的 に移動するモーターフェーダー
として 利 用できます 。詳しくは「シーンメモリー機能」をご 覧くだ さ
い（51ページ）。
NOTE
VCA［CUE］を使うと、チャンネルフェーダー 後 段（PAN/BAL後
段）の信号をモニター できます 。詳し くは 後 述 の「チャンネルのグ
ルーピング」をご覧ください。
NOTE
各チャンネル の［CUE］スイッチ は 、VCAグループやミュ ートグ ル ー
プへのアサイン（21ページ）、フェードタイム の 適 用（52ページ）にも
利用します。これらの設定中は［CUE］スイッチとして動作しませ
ん（CUEの状態は維持されます ）。