Yamaha MU10 User manual

GENERAL
取扱説明書
POWER
A/D INPUT
VOLUME
TONE GENERATOR
GENERAL
12

注意
直射日光のあたる場所(日中の車内など)や
ストーブの近くなど極端に温度が高くなると
ころ、逆に温度が極端に低いところ、またほ
こりや振動の多いところで使用しない。
本体のパネルが変形したり内部の部品が故障
したりする原因になります。
テレビやラジオ、スピーカーなど他の電気製
品の近くで使用しない。
デジタル回路を多用しているため、テレビやラ
ジオなどに雑音が生じる場合があります。
不安定な場所に置かない。
機器が転倒して故障したり、お客様がけがをし
たりする原因になります。
本体を移動するときは、必ず電源アダプター
コードなどの接続ケーブルをすべて外した
上で行う。
コードをいためたり、お客様が転倒したりするお
それがあります。
本体を手入れするときは、ベンジンやシン
ナー、洗剤、化学ぞうきんなどは絶対に使用
しない。また、本体上にビニール製品やプラ
スチック製品などを置かない。
本体のパネルが変色/変質する原因になります。
お手入れは、柔らかい布で乾拭きしてください。
本体の上に乗ったり重いものをのせたりし
ない。また、スイッチや入出力端子などに無
理な力を加えない。
本体が破損したり、お客様がけがをしたりする
原因になります。
大きな音量で長時間ヘッドフォンを使用しない。
聴覚障害の原因になります。
不適切な使用や改造により故障した場合の保証
はいたしかねますので、ご了承ください。
使用後は、必ず電源を切りましょう。
この表示内容を無視した取り扱いをすると、傷害を負う可能性または物的損害
が発生する可能性が想定されます。
1
(4)-1
電源アダプターコードをストーブなどの熱器
具に近づけたり、無理に曲げたり、傷つけた
りしない。また、電源アダプターコードに重い
ものをのせない。
電源アダプターコードが破損し、感電や火災の
原因になります。
電源プラグを抜くときは、電源アダプター
コードを持たずに、必ず電源プラグを持って
引き抜く。
電源アダプターコードが破損して、感電や火災
が発生するおそれがあります。
タコ足配線をしない。
音質が劣化したり、コン
セント部が異常発熱して
発火したりすることがあ
ります。
使用しないときや落雷のおそれがあるとき
は、必ずコンセントから電源プラグを抜く。
感電、ショート、発火などの原因になります。
乾電池はすべて+/−の極性表示通りに正
しく入れる。
正しく入れていない場合、発熱、発火、液漏れの
するおそれがあります。
乾電池は一度に全部を交換する。乾電池は新
しいものと古いものを一緒に使用しない。ま
た、種類の異なったもの(アルカリとマンガン、
メーカーの異なるもの、メーカーは同じでも商
品の異なるものなど)を一緒に使用しない。
発熱、発火、液漏れの原因になります。
乾電池を分解したり、火の中に入れたりしない。
乾電池の中のものが目に入ると危険です。また、
火の中に入れると破裂するおそれがあります。
使い切りタイプの乾電池は、充電しない。
充電すると液漏れや破裂の原因になります。
長時間使用しない場合は、乾電池を本体か
ら抜いておく。
乾電池が消耗し、乾電池から液漏れが発生し、
本体を損傷するおそれがあります。
乾電池は子供の手の届くところに置かない。
お子様が誤って飲み込むおそれがあります。ま
た、電池の液漏れなどにより炎症を起こすおそ
れがあります。
他の機器と接続する場合は、すべての機器
の電源を切った上で行う。また、電源を入れ
たり切ったりする前に、必ず機器のボリュー
ムを最小(0)にする。
感電または機器の損傷のおそれがあります。

2
・この取扱説明書に掲載されている会社名および商品名は、それぞれ各社の登録商標または商標です。
音楽を楽しむエチケット
楽しい音楽も時と場所によっては大変気になるものです。隣近所への配慮を充分にいたしましょう。
静かな夜間には小さな音でもよく通り、特に低音は床や壁などを伝わりやすく、思わぬところで迷惑を
かけてしまうことがあります。適度な音量を心がけ、窓を閉めたりヘッドフォンをご使用になるのもひ
とつの方法です。
ヘッドフォンをご使用になる場合には、耳をあまり刺激しないよう適度な音量でお楽しみください。
„ G‘Pbg
これは日本電子機械工業会
「音のエチケット」キャンペー
ンのシンボルマークです。
■MU10の特長
・高品位な音色と豊富なエフェクト
AWM2音源による高品位でバリエーション豊か
なノーマルボイス676、ドラムボイス21セット
のプリセット音色を内蔵。リバーブ(11タイ
プ)、コーラス(11タイプ)、バリエーション(43
タイプ)の3系統のデジタルエフェクトも搭載。
XGおよびGMシステムレベル1に準拠していま
す。
・各社コンピューターを直結
Macintoshシリーズ、PC-98シリーズ、IBM-
PC/AT互換機、FM-TOWNSなど、さまざまな
種類のコンピューターに対応したMIDIインター
フェース機能を内蔵しています。コンピューター
に合ったシリアルケーブルを用意するだけでコン
ピューターに直結して使うことができます。
・16ビットのA/Dインプット端子
MU10の2つのA/Dインプット端子には、マイク
やギター、ベースまたはCDプレーヤーなどを接
続することができます。この機能を使うと、マイ
ク音声にエフェクトをかけてコンピューター用カ
ラオケソフトでデュエットしたり、ギターやベー
スを接続してエフェクトをかけたりできます。
A/Dインプット端子から入力された信号は、アナ
ログ/デジタル変換(16ビット)され、内蔵のエ
フェクト処理を受け、MU10の16パートの信号
とミキシング出力されます。
・16パート、32ポリフォニック
16パートで最大同時発音数32音のマルチ音源で
す。オーケストラやビッグバンドのような、パー
ト数の多いシーケンスデータも再生できます。
はじめに
このたびは、ヤマハトーンジェネレーターMU10をお買い上げいただきまして、まことにありがと
うございます。
MU10は、ヤマハ独自のAWM2音源と高性能エフェクターによる高品位な音色を結集し、XG/GM
に準拠した音源モジュールです。
MU10の優れた機能を十分にご活用いただくために、この取扱説明書をよくお読みいただきますよ
うご案内申し上げます。また、ご一読いただいた後も、不明な点が生じた場合に備えて、保証書と
ともに大切に保管いただきますようお願いいたします。

3
もくじ
各部の名称と機能 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4,5
電源の準備 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6
接続のしかた ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7
コンピューターとの接続・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7
外部MIDI機器との接続・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
ラインアウト/ヘッドフォン端子の使用 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
A/DINPUT端子の使用方法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11
MU10の構成と機能・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12
MIDIについて ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14
MIDIデータフォーマット ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15
XGノーマルボイスリスト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・28
TG300Bノーマルボイスリスト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30
XGドラムボイスリスト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32
TG300Bドラムボイスリスト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・34
エフェクトタイプリスト ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・36
エフェクトパラメーターリスト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・37
エフェクトデータアサインテーブル・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・40
仕様 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・41
故障かな?と思ったら ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・42
MIDIインプリメンテーションチャート・・・・・・・・・・・・・・・・・・・44

4
MIDI
POWER
DC IN
TO HOST
OUT IN
ON OFF
HOST SELECT
MIDI Mac
PC-2 PC-1
A/D INPUT
1
2
各部の名称と機能
■リアパネル
qytre
wu
qA/Dインプット端子(A/DINPUT1,2)→11ページ
マイクやギター、ベース、CDプレーヤーなどの出力を接続する端子です。*
接続にはモノラル標準プラグを使用します。
2つの端子の入力レベルはそれぞれA/DINPUTVOLUME1,2oで調整されます。
接続するソースが1つだけの場合は、必ずA/DINPUT1端子に接続してください。
* 入力ソース(INPUTGAIN)の初期設定はマイク用となっています。外部シーケンスソフトなどで
MIDIメッセージを送ることで、入力ソースをマイクまたはラインに切り替えることができます。
詳しくは11ページ参照。
wMIDIOUT端子
TOHOST端子tで受信した情報を出力する端子です。
eMIDIIN端子
ホストセレクトスイッチrがMIDIにセットされている場合は、外部MIDI機器からの情報を受信し、
MU10本体の音源部に送ります。
ホストセレクトスイッチrがPC-1,PC-2,Macのいずれかにセットされている場合(MIDIインター
フェース機能)は、受信した情報を直接TOHOST端子tに出力します。
rホストセレクトスイッチ(HOSTSELECT)
MU10のMIDIインターフェース機能を、TOHOST端子tに接続するコンピューターの種類により
選択します。(→8ページ)
tTOHOST端子
ホストコンピューターとMU10とを接続するための端子です。
それぞれのコンピューターの種類に合ったケーブルをお使いください。(→8ページ)

5
POWER
A/D INPUT
VOLUME
TONE GENERATOR
GENERAL
12
各部の名称と機能
yDCIN端子
電源アダプター(付属のPA-3Bまたは別売のPA-1207)を接続する端子です。(→6ページ)
u電源スイッチ(POWER)
電源スイッチです。
* 電源をONにすると、音源モードはXGモードになり、すべての設定は初期値になります。
!0
!1
■トップパネル ■サイドパネル
o
i
i電源ランプ(POWER)
電源スイッチuをONにすると点灯し、MIDIノートオン情報およびシステムエクスクルーシブ情報
を受信すると一瞬点滅します。
また、電池が消耗してくると一定の周期で点滅します。
oA/Dインプットボリューム(A/DINPUTVOLUME)
A/DINPUT1,2qの入力レベルをそれぞれ調節します。
!0ラインアウト/ヘッドフォン端子(LINEOUT/PHONES)
ライン出力、ヘッドフォン用の端子(ステレオミニジャック)です。
音量はボリュームコントロール!1で調節します。
!1ボリューム(VOLUME)
MU10全体の音量を調節します。
MIN MAXVOLUME LINE OUT/
PHONES

6
電源の準備
電源アダプターで使用する場合
1. MU10の電源をオフにします。
2. 付属の電源アダプターのプラグをDCIN端
子に接続します。
3. 電源アダプターを電源コンセント
(AC100V)に接続します。
電池で使用する場合
1. MU10の電源をオフにし、本体底面の
バッテリーカバーを外します。
2. 市販の単3乾電池(SUM-3)6本を、本体
の+/−表示に合わせて正しくセットし
ます。
3. バッテリーカバーをしっかりとはめこみ
ます。
MU10
DCIN
電源アダプター
(付属)
オフ(OFF)に
MU10は、電源アダプターによる使用を基
本設計としていますが、携帯用として乾
電池による使用も可能です。長時間使用
される場合は、アルカリ乾電池の使用を
おすすめします。アルカリ乾電池使用時
の連続使用可能時間は約2時間20分です。
電源アダプターは、必ず付属のPA-3B
または別売のPA-1207をお使いくださ
い。他の電源アダプターを使用した場
合、故障などの原因となり、大変危険
です。
電源は、必ずAC100Vを使用してくださ
い。
乾電池が消耗して寿命が近づいてくると、電
源ランプ(POWER)が一定の周期で点滅しま
す。すぐに乾電池を6本とも新しいものに交換
してください。
乾電池は新しいものと古いもの、種類
の違うもの(アルカリとマンガンな
ど)、メーカーの違うものを一緒に使用
しないでください。
MU10を長期間ご使用にならない場合
は、乾電池を本体から抜いておいてく
ださい。
MU10にはメモリーのバックアップ機能
はありません。電源をオフにするとす
べての設定は初期値に戻ります。
MU10
バッテリーカバー
単3乾電池
(SUM-3)×6本
AC100Vへ
MIDI
POWER
DC IN
TO HOST
OUT IN
ON OFF
HOST SELECT
MIDI Mac
PC-2 PC-1

7
接続のしかた
接続は、必ずすべての機器の電源を切った状態で行ってください。
■コンピューターとの接続
MU10とコンピューターを接続する場合、次の2種類の接続方法があります。
1. コンピューターのシリアルポートとMU10のTOHOST端子とを直接接続する。
2. MIDIインターフェースを通じてコンピューターのシリアルポートとMU10のMIDI端子とを
接続する。
1.シリアルポートとTOHOST端子とを直接接続
コンピューターとMU10の接続および信号の流れは、どのコンピューターでも基本的に同じです。
(下図参照)
コンピューターのシリアルポートおよびクロックの違いにより、使用ケーブル、ホストセレクトス
イッチの設定位置が異なります。(→8ページ)
MU10
音源部
コンピューター
(シーケンスソフト)
外部MIDI音源
シリアル
ポート
TOHOST
MIDIOUT
MIDIOUT
MIDIIN
MIDIIN
MIDIIN
MIDIスルー
(エコーバック)
ON
入力用キーボード
TOHOST端子で受信された信
号はそのままMIDIOUT端子か
ら出力されるので、このよう
に外部MIDI音源を接続するこ
ともできます。

8
接続のしかた
●IBM-PC/ATシリーズ
シリアルケーブルYAMAHACCJ-PC2(市
販品の場合は、D-SUB9P→MINIDIN8P
クロスケーブル)で、コンピューターのRS-
232C端子とMU10のTOHOST端子とを接
続します。
MU10のホストセレクトスイッ
チはPC-2にセットします。
・YAMAHACCJ-PC2
D-SUB 25-pin
mini DIN 8-pin
* 使用するシーケンスソフトウェアによっては、
ホストセレクトスイッチをPC-2にセットし
ないと動作しないものがあります。お使いにな
るソフトウェアの説明書をよくお読みになり設
定してください。
使用するコンピューターやシーケンスソフトウェアでの必要なMIDI設定については、それぞ
れの取扱説明書をお読みください。
* D-SUB25P→MINIDIN8Pクロスケーブルをお
使いの場合は、変換プラグアダプターでコン
ピューター側をD-SUB9Pにして接続してくだ
さい。
mini DIN 8-pin D-SUB 9-pin
●PC-9801,PC-9821シリーズ
シリアルケーブルYAMAHACCJ-PC1また
はCCJ-PC1NF(市販品の場合は、D-SUB
25P→MINIDIN8Pクロスケーブル)で、コ
ンピューターのRS-232C端子とMU10の
TOHOST端子とを接続します。
MU10のホストセレクトスイッ
チはPC-1にセットします。
・YAMAHACCJ-PC1
PC-2
PC-1
mini DIN 8-pin
D-SUB 25-pin D-SUB 9-pin
mini DIN 8-pin mini DIN 8-pin
●Macintoshシリーズ
シリアルケーブルYAMAHACCJ-MAC(市
販品の場合は、システムペリフェラルケーブ
ル8ピン)で、コンピューターのRS-422端子
(モデムまたはプリンター端子)とMU10の
TOHOST端子とを接続します。
MU10のホストセレクトスイッ
チはMacにセットします。
・YAMAHACCJ-MAC
Mac
●FMTOWNSシリーズ
シリアルケーブルYAMAHACCJ-PC1NF
で、コンピューターのRS-232C端子と
MU10のTOHOST端子とを接続します。
MU10のホストセレクトスイッ
チはPC-1にセットします。
・YAMAHACCJ-PC1NF
mini DIN 8-pin
D-SUB 25-pin
PC-1
* 使用するシーケンスソフトウェア側で、MIDI
インターフェースのクロックを1MHzに設定し
てご使用ください。詳しくは、お使いになるソ
フトウェアの説明書をよくお読みください。
* FM-TOWNS側のシステムの問題で、RS-232C
端子に接続したときの入力ができないものもあ
ります。

9
コンピューター
(シーケンスソフト)
MIDI
インター
フェース
RS-422
MIDI
OUT
MIDI
IN
MIDI
IN
MIDI
OUT
MIDIスルー
(エコーバック)
MU10
音源部
HOSTSELECT
MIDI
入力用キーボード
ON
接続のしかた
2.MIDIインターフェースを通じてシリアルポートとMIDI 端子とを接続
●MIDIインターフェースを装備したコン
ピューターの場合は、コンピューター側の
MIDIOUT端子とMU10のMIDIIN端子と
を接続します。MU10のホストセレクトス
イッチはMIDIにセットします。
●Macintoshシリーズに外付けのMIDIイン
ターフェースを使用する場合は、コン
ピューターのRS-422端子(モデムまたはプ
リンター端子)にMIDIインターフェースを
接続し、MIDIインターフェースのMIDI
OUT端子とMU10のMIDIIN端子とを下図
のように接続します。
MU10のホストセレクトスイッチは
MIDIにセットします。
* ホストセレクトスイッチをMIDIに設定している場合は、TOHOST端子の入出力は無視されます。
* MIDIケーブルはMIDI規格のものをお使いください。
MIDIケーブルは15mが限度とされています。これ以上長いケーブルをご使用になりますと、誤動作
などトラブルの原因となりますのでご注意ください。
* Macintoshシリーズをお使いの場合、使用するMIDIインターフェースの設定に合わせて、アプリケー
ションソフトウェア側で、MIDIインターフェースのクロックを設定してください。詳しくは、お使
いになるソフトウェアの説明書をよくお読みください。
コンピューター
(シーケンスソフト)
MIDIOUT
MIDIOUT
MIDIIN
MIDIスルー
(エコーバック)
入力用キーボード
MU10
音源部
MIDIIN
HOSTSELECT
MIDI
ON

10
外部MIDI機器
QY300
MUSIC SEQUENCER
MU10
音源部
HOSTSELECT
MIDI
MIDIOUT
MIDIIN
接続のしかた
■外部MIDI機器との接続
MU10をシンセサイザー、クラビノーバの拡
張音源として使ったり、シーケンサーの音源
として使う場合は、これら外部MIDI機器の
MIDIOUT端子とMU10のMIDIIN端子とを
MIDIケーブルで接続します。
このとき、HOST SELECTスイッチは
MIDIにセットします。
* MIDIケーブルはMIDI規格のものをお使いく
ださい。また、MIDIケーブルは15mが限度と
されています。これ以上長いケーブルの使用
は、誤動作などトラブルの原因となります。
■ラインアウト/ヘッドフォン端子の使用
ヘッドフォンを使う場合は、サイドパネルのLINE
OUT/PHONES端子に接続します。
ヘッドフォンの音量は端子横のVOLUMEで調
整します。
また、アンプ内蔵スピーカーを鳴らしたり、カ
セットデッキを接続して録音したりすること
もできます。
接続が完了したら、再生装置(アンプ付スピーカーやアンプ)のボリュームを下げ、
MIDIの送信側(コンピューターなど)
→MIDIの受信側(MU10)
→再生装置(アンプ内蔵スピーカーなど)
の順で電源を入れます。また電源を切る場合は、逆の順番で行います。
MIN MAXVOLUME LINE OUT/
PHONES
TONE VOLUME
LOW HIGH
POWER
ON/ OFF
TONE VOLUME
LOW HIGH
POWER
ON/ OFF
INPUTINPUT
アンプ内蔵
スピーカー
ステレオミニプラグ
MIN MAXVOLUME LINE OUT/
PHONES
ステレオミニプラ
グ

11
接続のしかた
■A/DINPUT端子の使用方法
A/DINPUT1,2端子には、マイクやギター、ベースまたはCDプレーヤーなどを接続することが
できます。A/DINPUT1,2端子から入力された信号は、アナログミックスされた後エフェクトが
かけられ、1つのパートとして出力されます。
* A/DINPUT端子への接続は、VOLUMEおよびA/DINPUTVOLUMEともに最小にしてから行って
ください。(スピーカー破損防止のため)
●マイクの接続
ヤマハ歌楽(からく)などのコンピューター用
カラオケソフトの音源としてMU10をお使い
になる場合は、A/DINPUT1端子にマイクを
接続すればカラオケが楽しめます。マイクの
ボリュームはA/DINPUTVOLUMEつまみで
調節します。
また、A/DINPUT1,2両端子にマイクを接
続すればデュエットも楽しめます。
● ギター、ベース、ライン機器(CDプ
レーヤーなど)の接続
MIDIシステムエクスクルーシブメッセージを
送信できる外部シーケンサー(シーケンスソフ
ト)を用いることで、A/DINPUT 端子にギ
ター、ベースまたはライン機器を接続するこ
とができます。
* MIDIシステムエクスクルーシブメッセージの
送信方法については、ご使用になるソフト
ウェアの取扱説明書をお読みください。
*下の『入力ソース(INPUTGAIN)の選択(マイ
ク/ライン)』の項をご参照ください。
●A/DINPUT機能の仕様
・A/DINPUTのオン/オフ
A/DINPUT1端子または1,2両端子にプラグが差し
込まれていると、A/DINPUT機能がオンになる。
1,2どちらの端子にもプラグがささっていない、ま
たはA/DINPUT2端子のみにプラグが差し込まれて
いる場合は、A/DINPUTはオフと認識される。
・入力ソース(INPUTGAIN)の選択(マイク/ライン)
外部からMIDIシステムエクスクルーシブメッセー
ジ(XGA/DPartメッセージ)を送ることで、入力
ソース(INPUTGAIN)をマイクまたはラインに切
り替えることができる。ギターやベースを接続す
るときは入力ソースをマイクに、キーボードや
CDプレイヤーなどのライン機器を接続するときは
入力ソースをラインに設定する。
・INPUTGAINをマイクに設定する場合
F0 43 1n 4C 10 00 00 00 F7
・INPUTGAINをラインに設定する場合
F0 43 1n 4C 10 00 00 01 F7
n=デバイスナンバー*
* MU10のデバイスナンバーはAll(オール)に
固定されているので、nは任意の数字でよい。
初期設定ではn=0になっている。
→『MIDIデータフォーマット』(18ページ)参照
* 入力ソースの切り替えは、必ずVOLUME、A/D
INPUTVOLUME共に最小にしてから行うこと。
(スピーカー破損防止のため)
* 入力ソースの初期設定はマイクとなっている。
・発音数
A/DINPUTを使用しない(A/DINPUT機能がオフ)
とき、音源部は最大同時発音数は32音。
A/DINPUT1,2はアナログミックスされて1チャン
ネル分であるが、A/DINPUT機能がオンのとき、
最大同時発音数は30音となる。
・電源オン後のA/DINPUTの主なパラメーター値
INPUTGAIN マイク
BANKSELECT 0
RcvCHANNEL OFF
VOLUME 100
CHORUSSEND 0
REVERBSEND 40
RcvPROGRAMCHANGE OFF
RcvBANKSELECT OFF
A/DINPUTオン時には、以下の通り設定される。
VARIATIONSEND 0
他のパラメーター 以前の値を保存

12
MU10の構成と機能
MU10は、XGとTG300Bの2つの演奏モードを持っています。通常はXGモードで動作します。市販のXG曲集やGM曲集の
データを再生する場合は、データの最初に記録されている信号を読み取り、MU10側で自動的に演奏モードを切り替えます。
自分でシーケンスデータを作成する場合も、XGシステムオンなどのエクスクルーシブメッセージをデータに入れることで
演奏モードを切り替えることができます。
* MU10の電源をONにしたときに、すべての設定は初期化されます。
* 演奏モードの自動切り替えをともなう場合、約0.5秒の時間を要します。制作するソングデータの曲頭部には、若干の空白
小節を挿入されることをおすすめします。
●XGモード
XGに準拠したマルチ音源として使用するモードです。XGマークのついた市販のソングデータをこのモードで再生すること
で、無数の拡張ボイスやエフェクト機能までも含めた壮大な演奏を気軽に楽しむことができます。また、GMシステムレベル
1に完全対応したマルチ音源としても機能しますので、GMマークのついた市販のソングデータをよりよい音で演奏できます。
・使用できるパート数:16パート
・使用できるボイス数:480ノーマルボイス+11ドラムボイス
●TG300B(ティージー300ビー)モード
GMシステムレベル1に準拠したマルチ音源として使用するモードです。他社のコンピューターミュージック用音源で使わ
れているMIDI情報を受信します。
・使用できるパート数:16パート
・使用できるボイス数:579ノーマルボイス+10ドラムボイス
■ボイスとエレメント
ボイスとは、音源の最小単位であるエレメントによって構成された音色プログラムのことです。MU10のボイスには、1エレ
メントのものと2エレメントのものの2タイプがあります。2エレメントで構成されているボイスには、1エレメントでは作
れない分厚いボイスや、鍵盤を弾く強さ(ノートのベロシティの強弱)によって音色を切り替えられるボイス、ピアノとストリ
ングスというような異なった音が混ざり合ったボイスなどが含まれます。
各ボイスの使用エレメント数は、28ページからのボイスリストをご覧ください。最大同時発音数は、このエレメント数に
よって決まります。
■ノーマルボイスとドラムボイス
ボイスにはノーマルボイスとドラムボイスの2種類があります。
・ ノーマルボイスとは、鍵盤の音階に合った音程で発音する楽器音(または効果音)のことです。単にボイスというときは、
ノーマルボイスのことを指します。
・ ドラムボイスとは、1ボイスの中に多数のドラムやパーカッションの音色がノート(鍵盤)ごとに割り当てられている特殊
なボイスです。
ノーマルボイスでは、弾く鍵盤(受けるノート)によって音程が変化しますが、ドラムボイスではその鍵盤に割り当てられた音
色が鳴るだけで音程の情報はその音色には関係しません。
■最大同時発音数
MU10の最大同時発音数は32音(A/Dインプットを使用する場合:3 0 音 )です。この32音とはエレメント単位で計算されま
す。上の『ボイスとエレメント』で説明したように、ボイスには1エレメントのものと2エレメントのものがあります。音源全体
で使用できる音数は、1エレメント構成のボイスのみを使っているときは32ですが、2エレメント構成のボイスを混ぜて使
うと32音より少なくなります。
MU10では、最大同時発音数を越える演奏情報を受信すると、発音中の音から強制的に止めて、後から送られてくる演奏情報
を優先的に発音する仕組みになっています。(後着優先)
■パートの発音優先順位
最大同時発音数を越えたときは、次の優先順位で発音されます。
●チャンネル(パート)発音優先順
10(ドラムパート)-1-2-3-4-5-6-7-8-9-11-12-13-14-15-16
メロディやベースといった重要なパートは優先順位の高いチャンネル(パート)に割り当てるなど工夫することで、最大同時
発音数を越えた場合も曲の雰囲気が損なわれることが少なくなります。

13
■エレメントリザーブ
全体で最大同時発音数を越えた場合でも、指定チャンネル(パート)だけは発音数(エレメント数)を確保する機能です。たと
えば、あるパートのエレメントリザーブを10に設定すると、パートの発音優先順位に関係なく、そのパートはエレメン
ト数が10まで確保されます。
エレメントリザーブは、XGネイティブパラメーターチェンジ(18ページ)によりエレメントリザーブのメッセージ(<付
表1-4>:22ページ)を送ることで設定します。
■ボイスの選択
MU10は、本体内に676(ノーマルボイス)+21(ドラムボイス)種類のボイスを内蔵しています。ボイスを選択することが
できるプログラムナンバーは1〜128です。128種類を越えたボイスを選択するために、プログラムナンバーにバンクナ
ンバーを組み合わせて使用します。
・ 基本ボイスの128ボイスはGMシステムレベル1に準拠しています。
・ バンクナンバーとプログラムナンバーで設定できるボイスについては、28ページからのボイスリストをご覧ください。
・ バンクナンバーは、MIDIメッセージにおいて、コントロールチェンジのバンクセレクトMSB、LSBという2種類のメッ
セージで表現されています。
実際のMIDIデータでは、演奏モードが「XG」のときは、MSBの値でノーマルボイスとドラムボイスといったボイスタイプ
の区分けを、LSBの値で拡張ボイスのバンクを設定しています。(ただしSFXバンクのみMSBでバンクを設定します)また、
演奏モードが「TG300B」のときは、LSBの値を固定して、MSBの値だけでボイスバンクを設定します。
・ 外部MIDI機器から、MU10のプログラムナンバーを変更するときは、MIDIプログラムチェンジを使用します。プログ
ラムチェンジナンバーは0〜127の範囲で、プログラムナンバーは1〜128の範囲になっているため、設定する値に1
つずれが生じるシーケンサーやシーケンスソフトがあります。詳しくは、使用されるシーケンサーやシーケンスソフト
のマニュアルをご覧ください。
・ バンクセレクトやプログラムチェンジの詳細については、『MIDIについて』(14ページ)および『MIDIデータフォーマッ
ト』(15ページ)をご覧ください。
■エフェクトについて
MU10は、システムエフェクトとしてリバーブエフェクト(11タイプ)とコーラスエフェクト(11タイプ)の2系統、そし
てシステムとインサーションのどちらにも設定可能なバリエーションエフェクト(43タイプ)を1系統、合計3系統のエフェ
クトを内蔵しています。エフェクトはA/Dインプットに対してもかけることができます。
システムエフェクト: すべてのパートからセンド/リターンで信号をやりとりするタイプのエフェクト
インサーションエフェクト: 指定した1パートに使用できるエフェクト
エフェクトのタイプや設定は、XGネイティブパラメーターチェンジ(18ページ)により設定/変更することができます。
■16 ビット A/D インプット×2
MU10は、マイクやギター、ベース、またはCDプレーヤーなどのライン機器を接続できるA/Dインプット端子を2つ装備
しています。A/Dインプット端子1,2から入力された信号は、内部でアナログミックスされた後、エフェクト処理され、
本体ボイスの信号とミキシング出力されます。詳細は『A/DINPUT端子の使用方法』(11ページ)をご覧ください。
MU10の構成と機能
GENERAL
GM
「GM」とは、メーカーや機種が異なる音源でも、ほぼ同じ系統の音色で演奏が再現されることを目的に設けられ
た、音源の音色配列やMIDI 機能に関する一定の基準のことです。「GM」に準拠した音源やソングデータには、
このGMマークがついています。
XG
「XG」とは、音色の配列に関する「GM」をより拡張し、時代と共に複雑化、高度化していくコンピューター周辺環
境にも対応させ、豊かな表現力とデータの継続性を可能とした、ヤマハの提唱する音源フォーマットです。

14
MIDIについて
■MIDIとは?
MIDI(ミディ)とは、MusicalInstrumentsDigitalInterfaceの略称で、メーカーや種類が違っても楽器やコンピューター
間で演奏情報や音色情報などをやりとりするために定められた世界統一の規格です。MIDIでは、『鍵盤を弾く』、『音色を選ぶ』
といった演奏に関する情報の他に、設定を切り替えたりテンポをコントロールするなど、さまざまな情報をやりとりすること
ができます。これらの機能をフルに活用すれば、MU10の音色で演奏するだけでなく、パートごとに音色を変えたり、パンや
エフェクトの設定を変えるなど、MU10の持つパラメーターはほとんどコントロールすることができます。
■MU10が受信するMIDIメッセージ
MU10が受信する(外部からコントロールされる)MIDIメッセージには、次のようなものがあります。
・ノートオン/ノートオフ
鍵盤を押す情報(ノートオン)と離す情報(ノートオフ)と、
どの鍵盤(ノートナンバー)をどの位の強さ(ベロシティ)
で演奏するかの情報。
・コントロールチェンジ
ボイスのバンクを選んだり、ボリュームやパンなどをコン
トロールするメッセージです。コントロールナンバーに
よって機能が割り振られています。(次ページからの
『MIDIデータフォーマット』参照)
コントロールチェンジの中で最もよく使うのがバンクセ
レクトでしょう。このメッセージをMU10に送信するこ
とで、ボイスバンクを選ぶことができます。
・プログラムチェンジ
ボイスを選択するためのメッセージです。
このメッセージを受信すると、現在選ばれているボイスバ
ンクの、受信した番号のボイスが選ばれます。また、前述の
コントロールチェンジのバンクセレクトとともに受信す
ると、ボイスバンクとボイスともに指定することができま
す。
・ピッチベンド
ピッチベンドホイールの情報を伝えて、ピッチを変化させ
る情報です。
・チャンネルアフタータッチ
鍵盤を弾いた後、更に押し込む強さを伝えて、音に変化を
付けるメッセージです。
・ポリフォニックアフタータッチ
各鍵盤ごとに、鍵盤を弾いた後、更に押し込む強さを伝え
て、音に変化を付けるメッセージです。
・システムエクスクルーシブメッセージ
以上に挙げた直接的な演奏情報の他に、MIDI機器のシス
テムに関する設定を行うのがシステムエクスクルーシブ
メッセージです。このメッセージを使うことで、MU10の
ほとんどの機能をコントロールすることができます。マス
ターボリュームの設定、演奏モード(X G または
TG300B)の選択、エフェクターのタイプやパラメーター
の調整などができます。詳しくは次ページからの『MIDI
データフォーマット』をご覧ください。
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
1A
1B
1C
28
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
1D29
10進数16進数10進数16進数10進数16進数10進数16進数10進数16進数10進数16進数10進数16進数10進数16進数
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
00
01
02
03
04
05
06
07
08
09
0A
0B
0C
0D
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
30
31 1E
1F
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
2A
2B
42
43
48
49
50
51
52
53
54
55
56
57
58
64
65
66
67
68
69
70
71
72
73
80
81
82
83
84
85
86
87
88
96
97
98
99
100
101
102
103
112
113
114
115
116
117
118
0
14 0F
15 0E
2C
45
46
47
2D
2E
2F
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
3A
3B
60
61
62
63
3C
3D
3E
3F
40
41
42
43
44
45
46
47
48
49
4A
75
76
77
78
79
4B
4C
4D
4E
4F
50
51
52
53
54
55
56
57
58
59
90
91
92
93
94
95
5A
5B
5C
5D
5E
5F
60
61
62
63
64
65
66
67
68
105
106
107
108
109
110
111
69
6A
6B
6C
6D
6E
6F
70
71
72
73
74
75
76
77
120
121
122
123
124
126
125
78
79
7A
7B
7C
7D
7E
7F
127
44 59 74 89 104 119
●10進←→16進対応表
『MIDIデータフォーマット』においては10進数で表現しているものと16進数で表現しているものとがあります。
16進数表現の場合は数値の後(または列の頭)にH(Hexadecimal)が付いています。

15
MIDIデータフォーマット
MIDIメッセージをMU10に送ることで、MU10の音源部のさまざ
まな設定をコントロールすることができます。ここでは、MU10
が受信するMIDIメッセージの種類と働きについて詳しく説明しま
す。
* 各メッセージのMU10への送信方法については、お使いのシーケ
ンスソフト等の取扱説明書をお読みください。
■受信
1. チャンネルメッセージ
1.1 ノートオン/ノートオフ
受信ノート範囲=C-2(0)〜G8(127):C3=60
ベロシティ範囲=1〜127(Velocityはノートオンのみ受信)
鍵盤の演奏情報を伝えるメッセージ。
ノートオン:鍵盤を押さえたというメッセージ
ノートオフ:鍵盤を離したというメッセージ
各メッセージには、どの鍵盤を演奏したかを示す「ノートナンバー」
と、どれくらいの強さで演奏したかを示す「ベロシティ」という2種
類のデータが含まれる。
マルチパートパラメーター(付表1-4:22ページ)のRcvNOTE
MESSAGE=OFFの時、そのパートでは受信しない。リズム・パー
トでは、ドラムセットアップパラメーター(付表1-6:25ページ)の
RcvNOTEOFF=OFFの時ノートオフを受信しない。また、同様に
RcvNOTEON=OFFの時ノートオンを受信しない。
1.2コントロールチェンジ
ボリュームやパンなどをコントロールするメッセージ。機能によっ
てコントロールナンバーが異なる。
マルチパートパラメーター(付表1-4:22ページ)のRcvCONTROL
CHANGE=OFFの時、そのパートのいずれのコントロールチェン
ジも受信しない。また、マルチパートパラメーター(付表1-4:22
ページ)の各コントロールチェンジのレシーブの設定をOFFに設定
している時、そのパートのコントロールチェンジは受信しない。
1.2.1 BankSelect(バンクセレクト)
Cntrl# parameter DataRange
0 BankSelectMSB 0:Normal,63:UserVoice,64:SFX,
126:SFXKit,127:Drum
32 BankSelectLSB 0...127
ボイスのバンクを選択するMIDIメッセージ。
MSBとLSBの2つのコントロールチェンジの組み合わせでボイスバ
ンクが選択される。演奏モードによってMSBとLSBの働きが異な
る。
演奏モードが「XG」の時は、MSBの値でノーマルボイスとドラムボ
イスといったボイスの大きな区分けを、LSBの値でバンク指定を
する。
演奏モードが「TG300B」の時は、LSBの値を固定して、MSBの値だ
けでボイスのバンク指定をする。
参照:ボイスリスト(28ページ〜)
バンクセレクトMSB、LSBを受信した後、プログラムチェンジを
受信してはじめてボイスバンクが切り替わる。
1.2.2 Modulation(モジュレーションホイール)
Cntrl# parameter DataRange
1 Modulation 0...127
ビブラートをかける深さをコントロールする。
0でビブラートなし、127でビブラート最大。
1.2.3 PortamentoTime(ポルタメントタイム)
Cntrl# parameter DataRange
5 PortamentoTime 0...127
ポルタメントのかかり方(ピッチ変化速度)をコントロールする。
1.2.9PortamentoをONにしないと効果はかからない。0でポルタメ
ント最短時間、127でポルタメント最長時間。
1.2.4 DataEntry(データエントリー)
Cntrl# parameter DataRange
6 DataEntryMSB 0...127
38 DataEntryLSB 0...127
RPNMSB、RPNLSBや、NRPNMSB、NRPNLSBで指定したパラ
メーターの値を設定する。MSBとLSBの2つのコントロールチェン
ジの組み合わせでパラメーターの値が設定される。
1.2.5 MainVolume(メインボリューム)
Cntrl# parameter DataRange
7 MainVolume 0...127
パートごとのボリュームをコントロールする。
0で音が出ない、127で音量最大。
1.2.6 Pan(パンポット)
Cntrl# parameter DataRange
10 Pan 0...127
パートごとのパン(ステレオ再生時の音の定位)をコントロールす
る。0で左、127で右となる。
1.2.7 Expression(エクスプレッション)
Cntrl# parameter DataRange
11 Expression 0...127
パートごとのエクスプレッションをコントロールする。
0で音が出ない、127で音量最大。
1.2.8 Hold1(ホールド1)
Cntrl# parameter DataRange
64 Hold1 0...127
サステインペダルのオン/オフをコントロールする。
ペダルを踏んだ時に発音していた音を持続する。
0〜63の時サステインペダルがオフ(離した状態)、64〜127の時オ
ン(踏んだ状態)になる。
1.2.9 Portamento(ポルタメント)
Cntrl# parameter DataRange
65 Portamento 0...127
ポルタメントペダルのオン/オフをコントロールする。
ペダルを踏むと、ポルタメント効果がかかる。
0〜63の時ポルタメントがオフ(離した状態)、64〜127の時オン(踏
んだ状態)になる。1.2.3PortamentoTimeでかかり方を調節する。
1.2.10 Sostenuto(ソステヌートペダル)
Cntrl# parameter DataRange
66 Sostenuto 0...127
ソステヌートペダルのオン/オフをコントロールする。
ペダルを踏んだ時に押さえていた鍵盤の音の発音を持続する。0〜
63の時ソステヌートペダルがオフ(離した状態)、64〜127の時オン
(踏んだ状態)になる。
1.2.11 SoftPedal(ソフトペダル)
Cntrl# parameter DataRange
67 SoftPedal 0...127
ソフトペダルのオン/オフをコントロールする。
ペダルを踏んでいる間は、音が柔らかくなる。
データが0〜63の時ソフトペダルがオフ(離した状態)、64〜127の時
オン(踏んだ状態)になる。
1.2.12 HarmonicContent(ハーモニックコンテント)
Cntrl# parameter DataRange
71 HarmonicContent 0...127(0:-64,64:+0,127:+63)
音色で設定されているレゾナンスを調節する。
0〜127の値を-64〜+63に置き換えて、オフセット値として元の音
色データに加算されレゾナンスが変更される。
値が大きくなるほどクセのある音になる。音色により、効果のあ
る範囲が設定できる範囲より狭い場合がある。
1.2.13 ReleaseTime(リリースタイム)
Cntrl# parameter DataRange
72 ReleaseTime 0...127(0:-64,64:+0,127:+63)
音色で設定されているエンベロープ・リリース・タイムを調節す
る。0〜127の値を-64〜+63に置き換えて、オフセット値として元
の音色データに加算され、リリースタイムが変更される。
1.2.14 AttackTime(アタックタイム)
Cntrl# parameter DataRange
73 AttackTime 0...127(0:-64,64:+0,127:+63)
音色で設定されているエンベロープ・アタック・タイムを調節す
る。0〜127の値を-64〜+63に置き換えて、オフセット値として元
の音色データに加算され、アタックタイムが変更される。

16
MIDIデータフォーマット
1.2.15 Brightness(ブライトネス)
Cntrl# parameter DataRange
74 Brightness 0...127(0:-64,64:+0,127:+63)
音色で設定されているフィルターのカットオフ周波数を調節す
る。0〜127の値を-64〜+63に置き換えて、オフセット値として元
の音色データに加算され、カットオフフリケンシーが変更され
る。値が小さくなるほど柔らかな音になる。音色により、効果の
ある範囲が設定できる範囲より狭い場合がある。
1.2.16 PortamentoControl(ポルタメントコントロール)
Cntrl# parameter DataRange
84 PortamentoControl 0...127
ポルタメントのソースキーナンバー(ポルタメントを開始するキー
ナンバー)を指定する。0〜127のデータでノートナンバーを設定す
る。
たとえばC3からC4に向かってポルタメントをかけたい場合は、以
下のように設定する。
90 3C 7F ・・・・ C3をノートオン
B0 54 3C ・・・・ ソースキーナンバーをC3に指定
90 48 7F ・・・・ C4をノートオン(ノートオンと同時にC3は消え、
C4へポルタメントがかかる)
ポルタメントコントロールを受信すると発音中の音程は、次に受
信する同じチャンネルのノートオンのキーに、ポルタメントタイ
ム0の速度で変化する。マルチパートパラメーター(付表1-4:22
ページ)のRcvPORTAMENTO=OFFであっても受信する。
1.2.17 Effect1Depth(リバーブセンドレベル)
Cntrl# parameter DataRange
91 Effect1Depth 0...127
リバーブエフェクトに対するセンドレベルを設定する。
1.2.18 Effect3Depth(コーラスセンドレベル)
Cntrl# parameter DataRange
93 Effect3Depth 0...127
コーラスエフェクトに対するセンドレベルを設定する。
1.2.19 Effect4Depth
(バリエーションエフェクトセンドレベル)
Cntrl# parameter DataRange
94 Effect4Depth 0...127
エフェクトパラメーター(付表1-3:21ページ)のVariation
Connection=1(System)の時、バリエーションエフェクトに対する
センドレベルを設定する。VariationConnection=0(Insertion)の時
は効果なし。
1.2.20 DataIncrement/Decrement(RPN用)
(データインクリメント/デクリメント)
Cntrl# parameter DataRange
96 RPNIncrement 0...127
97 RPNDecrement 0...127
データバイトは無視される。
RPNでピッチベンドセンシティビティ、ファインチューン、コー
スチューンを指定した後、それぞれのパラメーターの値を1ずつ
増減する。インクリメント/デクリメントさせて最大値/最小値
に達したら、それ以上の値の増減はしない。(ファインチューンを
インクリメントしたらコースチューンが繰りあがるような動作も
しない)
1.2.21
NRPN(ノンレジスタードパラメーターナンバー)
Cntrl# parameter DataRange
98 NRPNLSB 0...127
99 NRPNMSB 0...127
ビブラートやフィルター、EG、ドラムセットアップなど、音色の
設定をオフセット値で変更するためのMIDIメッセージ。NRPN
MSB、NRPNLSBで変更したいパラメーターを指定した後、デー
タエントリーでパラメーターの値を設定する。
* 一旦NRPNが設定されると、その後同じチャンネルで受信する
データエントリーは、設定したNRPNの値として処理される。
このメッセージを使ってコントロールした後は、パラメーター
ナンバーをNull(7FH,7FH)に設定して誤操作を防止すること
が必要。
次のNRPNを受信することができる。
NRPN Dataentry
MSB LSB MSB パラメーター名と値の範囲
01H 08H mmH ビブラートレイト
mm:00H-40H-7FH(-64-0-+63)
01H 09H mmH ビブラートデプス
mm:00H-40H-7FH(-64-0-+63)
01H 0AH mmH ビブラートディレイ
mm:00H-40H-7FH(-64-0-+63)
01H 20H mmH フィルターカットオフフリケンシー
mm:00H-40H-7FH(-64-0-+63)
01H 21H mmH フィルターレゾナンス
mm:00H-40H-7FH(-64-0-+63)
01H 63H mmH EGアタックタイム
mm:00H-40H-7FH(-64-0-+63)
01H 64H mmH EGディケイタイム
mm:00H-40H-7FH(-64-0-+63)
01H 66H mmH EGリリースタイム
mm:00H-40H-7FH(-64-0-+63)
14H rrH mmH ドラムフィルターカットオフフリケンシー
mm:00H-40H-7FH(-64-0-+63)
rr:druminstrumentnotenumber
15H rrH mmH ドラムフィルターレゾナンス
mm:00H-40H-7FH(-64-0-+63)
rr:druminstrumentnotenumber
16H rrH mmH ドラムEGアタックレイト
mm:00H-40H-7FH(-64-0-+63)
rr:druminstrumentnotenumber
17H rrH mmH ドラムEGディケイレイト
mm:00H-40H-7FH(-64-0-+63)
rr:druminstrumentnotenumber
Decay1,2共に効果がかかる。
18H rrH mmH ドラムインストゥルメントピッチコース
mm:00H-40H-7FH(-64-0-+63)
rr:druminstrumentnotenumber
19H rrH mmH ドラムインストゥルメントピッチファイン
mm:00H-40H-7FH(-64-0-+63)
rr:druminstrumentnotenumber
1AH rrH mmH ドラムインストゥルメントレベル
mm:00H-7FH(0-最大)
rr:druminstrumentnotenumber
1CH rrH mmH ドラムインストゥルメントパンポット
mm:00H,01H-40H-7FH
(ランダム,左-中央-右)
rr:druminstrumentnotenumber
1DH rrH mmH ドラムインストゥルメントリバーブ
センドレベル
mm:00H-7FH(0-最大)
rr:druminstrumentnotenumber
1EH rrH mmH ドラムインストゥルメントコーラス
センドレベル
mm:00H-7FH(0-最大)
rr:druminstrumentnotenumber
1FH rrH mmH ドラムインストゥルメント
バリエーションセンドレベル
mm:00H-7FH(0-最大)
rr:druminstrumentnotenumber
MSB14H-1FH(ドラム用)はマルチパートパラメーター(付表1-4:
22ページ)のPARTMODE=DRUMS1,DRUMS2が選択されている
場合のみ有効。(PARTMODE=DRUMの場合はエディットできな
い)
1.2.22RPN(レジスタードパラメーターナンバー)
Cntrl# parameter DataRange
100 RPNLSB 0...127(Default:7FH)
101 RPNMSB 0...127(Default:7FH)
ピッチベンドセンシティビティやチューニングなど、パートの設
定をオフセット値で変更するためのMIDIメッセージ。
* 一旦RPNが設定されると、その後同じチャンネルで受信する
データエントリーは、設定したRPNの値として処理される。こ
のメッセージを使ってコントロールした後は、パラメーターナ
ンバーをNull(7FH,7FH)に設定して誤操作を防止することが必
要。

17
MIDIデータフォーマット
次のRPNを受信することができる。
RPN Dataentry
MSB LSB MSB LSB パラメーター名と値の範囲
00H 00H mmH -- ピッチベンドセンシティビティ
mm:00H-18H(0-24半音)
半音単位で2オクターブまで設定可能
Default:02H
LSBの値は無視する。
00H 01H mmH llH ファインチューニング
mm:00H-40H-7FH(-64-0-+63)
00H 02H mmH -- コースチューニング
mm:28H-40H-58H(-24-+24半音)
LSBの値は無視する。
7FH 7FH -- -- RPNNull
RPNおよびNRPN番号を
キャンセルする。
1.2.23チャンネルモードメッセージ
以下のチャンネルモードメッセージを受信する。
2ndbyte 3rdbyte メッセージ
120 0 AllSoundOff
121 0 ResetAllControllers
123 0 AllNoteOff
124 0 OmniOff
125 0 OmniOn
126 0〜16 Mono
127 0 Poly
1.2.23.1 AllSoundOff(オールサウンドオフ)
該当チャンネル(各パート)の発音中の音をすべて消音する。た
だし、ノートオンやホールドオンなどのチャネルメッセージの
状態は保持している。
1.2.23.2 ResetAllControllers(リセットオールコントローラー)
次の各コントローラーの設定を初期値に戻す。
コントローラー 設定値
ピッチベンドチェンジ ±0(中央)
チャンネルプレッシャー 0(オフ)
ポリフォニックアフタータッチ 0(オフ)
モジュレーション 0(オフ)
エクスプレッション 127(最大)
ホールド1 0(オフ)
ポルタメント 0(オフ)
ソステヌート 0(オフ)
ソフトペダル 0(オフ)
ポルタメントコントロール 受信したポルタメントソース
ノートナンバーをキャンセル
RPN 番号未設定状態、それまで設
定されていたデータに影響は
ない
NRPN 番号未設定状態、それまで設
定されていたデータに影響は
ない
1.2.23.3 AllNoteOff(オールノートオフ)
該当チャンネルのオンしているノートをすべてオフする。ただ
し、ホールド1もしくはソステヌートがオンの場合は、それらが
オフになるまで発音は終了しない。
1.2.23.4 OmniOff(オムニオフ)
オール・ノート・オフを受信した時と同じ処理を行う。
1.2.23.5 OmniOn(オムニオン)
オール・ノート・オフを受信した時と同じ処理を行う。
1.2.23.6 Mono(モノ)
オール・サウンド・オフを受信した時と同じ処理を行い、3rd
byte(モノ数)が0〜16の範囲内にあれば該当チャンネルをモノ
モード(Mode4:m=1)にする。
1.2.23.7 Poly(ポリ)
オール・サウンド・オフを受信した時と同じ処理を行い、該当
チャンネルをポリモード(Mode3)にする。
1.3 プログラムチェンジ
ボイスを選択するためのメッセージ。
バンクセレクトと組み合わせて使用すると、基本ボイスバンクだけ
でなく拡張ボイスバンクのボイスを選択できるようになる。マルチ
パートパラメーター(付表1-4:22ページ)のRcv PROGRAM
CHANGE=OFFの時、そのパートのプログラムチェンジは受信し
ない。
1.4 ピッチベンド
ピッチベンドホイールの演奏を伝えて、ピッチを変化させるメッ
セージ。マルチパートパラメーター(付表1-4:22ページ)のRcv
PITCHBENDCHANGE=OFFの時、そのパートのピッチベンドは
受信しない。
1.5 チャンネルアフタータッチ
鍵盤を弾いた後、更に押し込む強さを伝えて、音に変化を付ける
メッセージ。初期設定はオフ。マルチパートパラメーター(付表1-
4:22ページ)のRcvCHANNELAFTERTOUCH=OFFの時、その
パートのチャンネルアフタータッチは受信しない。
1.6 ポリフォニックアフタータッチ
各鍵盤ごとに、鍵盤を弾いた後、更に押し込む強さを伝えるメッセー
ジ。初期設定はオフ。マルチパートパラメーター(付表1-4:22ペー
ジ)のRcvPOLYPHONICAFTERTOUCH=OFFの時、そのパートの
ポリフォニックアフタータッチは受信しない。ノート番号36-97の
範囲のみ効果がかかる。
2. システムエクスクルーシブメッセージ
直接的な演奏情報ではなく、MIDI機器のシステムに関する設定を
行うMIDIメッセージ。このMIDIメッセージを使うと、外部MIDI機
器からMU10のほとんどすべての設定をエディットすることも可
能。MU10のデバイスナンバーはAll(オール)に固定されてい
る。
2.1 パラメーターチェンジ
MU10は、以下のパラメーターチェンジを扱う。
[ユニバーサルリアルタイムメッセージ]
1)MasterVolume
[ユニバーサルノン・リアルタイムメッセージ]
1)GeneralMIDIModeOn
[XGネイティブパラメーターチェンジ]
1)XGSystemon
2)XGSystemDataparameterchange
3)MultiEffect1Dataparameterchange
4)MultiPartDataparameterchange
5)A/DPartDataparameterchange
6)A/DSystemDataparameterchange
7)DrumsSetupDataparameterchange
[MU10ネイティブパラメーターチェンジ]
1)MU10SystemDataparameterchange
[その他]
1)Mastertuning
2)TG300SystemDataparameterchange
3)TG300MultiEffectDataparameterchange
4)TG300MutliPartDataparameterchange
2.1.2 ユニバーサルリアルタイムメッセージ
2.1.2.1MasterVolume(マスターボリューム)
11110000 F0 Exclusive status
01111111 7F Universal Real Time
01111111 7F ID of target device
00000100 04 Sub-ID #1=Device Control Message
00000001 01 Sub-ID #2=Master Volume
0sssssss ss* Volume LSB
0ttttttt tt Volume MSB
11110111 F7 End of Exclusive
または、
11110000 F0 Exclusive status
01111111 7F Universal Real Time
0xxxnnnn xn Device Number, xxx=don't care
00000100 04 Sub-ID #1=Device Control Message
00000001 01 Sub-ID #2=Master Volume
0sssssss ss Volume LSB
0ttttttt tt Volume MSB
11110111 F7 End of Exclusive

18
MIDIデータフォーマット
受信すると、VolumeMSBがシステムパラメーター(9ページ)の
MASTERVOLUMEに反映される。
* 0sssssssの16進表現ss、他も同様
2.1.3 ユニバーサルノンリアルタイムメッセージ
2.1.3.1 GeneralMIDIModeOn(GMモードオン)
11110000 F0 Exclusive status
01111110 7E Universal Non-Real Time
01111111 7F ID of target device
00001001 09 Sub-ID #1=General MIDI Message
00000001 01 Sub-ID #2=General MIDI On
11110111 F7 End of Exclusive
または、
11110000 F0 Exclusive status
01111110 7E Universal Non-Real Time
0xxxnnnn xn Device Number, xxx=don't care
00001001 09 Sub-ID #1=General MIDI Message
00000001 01 Sub-ID #2=General MIDI On
11110111 F7 End of Exclusive
ONを受信すると演奏モードがXGモードに変更され、GMに定
義されたすべてのMIDIメッセージを受信可能な状態になる。そ
のため、NRPNとバンクセレクトについては受信しなくなる。こ
のメッセージの実行には、約50msかかるため、次のメッセージ
との間隔を注意すること。
2.1.4 XGネイティブパラメーターチェンジ
MU10に対して以下のパラメーターチェンジメッセージを送るこ
とで、音源(ボイス)の細かな設定(エフェクトタイプやエフェク
トパラメーター、トランスポーズ、チューニングなど)を変更す
ることができる。
11110000 F0 Exclusive status
01000011 43 YAMAHA ID
0001nnnn 1n device Number
01001100 4C XG Model ID
0aaaaaaa aa Address High
0aaaaaaa aa Address Mid
0aaaaaaa aa Address Low
0ddddddd dd Data
| |
11110111 F7 End of Exclusive
データサイズが2または4のパラメーターはそのサイズ分デー
タを送信する。メッセージを続けて送る場合は、次のメッセー
ジとの間を少し(タイムベース480の場合、約5クロック)開ける
こと。
●パラメーターチェンジの例
1. バリエーションエフェクトタイプをECHOに変更する場合
まず、「エフェクトタイプリスト」(36ページ)を見て、ECHOエ
フェクトについてタイプとMSB,LSBを調べる。
→VARIATIONタイプのエフェクトで、MSB=07,LSB=00
次に<付表1-3>(21ページ)のVARIATIONTYPEの項を見て、
Address(High,Mid,Low)の値を調べる。
→HighMidLow=02 01 40
以上のデータを2.1.4XGネイティブパラメーターチェンジの式
にあてはめて、MU10に送信する。
11110000 F0 Exclusive status
01000011 43 YAMAHA ID
0001nnnn 1n* device Number
01001100 4C XG Model ID
00000010 02 Address High
00000001 01 Address Mid
01000000 40 Address Low
00000111 07 Data(VARIATION TYPE MSB)
00000000 00 Data(VARIATION TYPE LSB)
11110111 F7 End of Exclusive
このデータを受けると、MU10で現在選択されているボイスのエ
フェクトタイプはECHOに変更される。
* MU10のデバイスナンバーはAll(オール)に固定されている
ので、nは任意の数字でよい。
2. 選択したECHOエフェクトのDry/Wetを半分ずつ(Dry=Wet)
に変更する場合
まず、「エフェクトパラメーターリスト」(37ページ)を見て、
ECHOエフェクトのDry/Wetパラメーターについて調べる。
→No.10のパラメーターで、Dry=WetのValueは64(16進で40)
次に<付表1-3>(21ページ)のVARIATIONPARAMETER10の項
を見て、Address(High,Mid,Low)の値を調べる。
→HighMidLow=02 01 54
以上のデータを2.1.4XGネイティブパラメーターチェンジの式
にあてはめて、MU10に送信する。
11110000 F0 Exclusive status
01000011 43 YAMAHA ID
0001nnnn 1n device Number
01001100 4C XG Model ID
00000010 02 Address High
00000001 01 Address Mid
01010100 54 Address Low
00000000 00 Data (MSB)←00のまま
01000000 40 Data (LSB)←設定値
11110111 F7 End of Exclusive
このデータを受けると、MU10で現在選択されているECHOエ
フェクトのDry/Wetの値が半分ずつ(Dry=Wet)に変更される。
MIDIメッセージの処理には若干時間がかかります。
再生する音源がMU10に限定されている場合は、全チャンネル
(パート)の曲頭に空白小節を作り、そこにパラメーターチェン
ジのセットアップデータを入力することをおすすめします。
2.1.4.1 XGSystemOn(XGシステムオン)
11110000 F0 Exclusive status
01000011 43 YAMAHA ID
0001nnnn 1n device Number
01001100 4C XG Model ID
00000000 00 Address High
00000000 00 Address Mid
01111110 7E Address Low
00000000 00 Data
11110111 F7 End of Exclusive
MU10を「XG」に準拠した音源として機能させるためのメッセー
ジ。このメッセージを受信すると、演奏モードを「XG」に変更
し、すべてのパラメーターは初期化される。A/Dパートのパラ
メーターは、バリエーションセンド以外は以前の値が保存され
る。バリエーションセンドの値は0となる。さらにNRPN、バン
クセレクトなど、XGに定義されたすべてのMIDIメッセージが受
信可能な状態になる。このメッセージの実行には、約50msかか
るため、次のメッセージとの間隔を注意すること。
●演奏モードの切り替え(XGモードとTG300Bモード)
XG System On = F0 43 1n 4C 00 00 7E 00 F7
TG 300B Reset = F0 41 1n 42 12 40 00 7F 00 41 F7
n=デバイスナンバー
2.1.4.2 XGSystemDataparameterchange
(XGシステムデータパラメーターチェンジ)
付表<1-1>(20ページ),<1-2>(20ページ)参照。
2.1.4.3 MultiEffect1Dataparameterchange
(マルチエフェクト1データパラメーターチェンジ)
付表<1-1>(20ページ),<1-3>(20ページ)参照。
2.1.4.4 MultiPartDataparameterchange
(マルチパートデータパラメーターチェンジ)
付表<1-1>(20ページ),<1-4>(22ページ)参照。
2.1.4.5 A/DPartDataparameterchange
(A/Dパートデータパラメーターチェンジ)
付表<1-1>(20ページ),<1-5>(24ページ)参照。

19
MIDIデータフォーマット
2.1.4.6 DrumsSetupDataparameterchange
(ドラムセットアップデータパラメーターチェンジ)
付表<1-1>(20ページ),<1-6>(25ページ)参照。
DrumSetupResetメッセージ(付表1-2:20ページ)を受信すると、
DrumSetupparameterの値は初期化される。
ドラムセットを切り替えると、DrumSetupparameterの値は初期
化される。
2.1.5 MU10ネイティブパラメーターチェンジ
11110000 F0 Exclusive status
01000011 43 YAMAHA ID
0001nnnn 1n device Number
01001001 49 Model ID
0aaaaaaa aa Address High
0aaaaaaa aa Address Mid
0aaaaaaa aa Address Low
0ddddddd dd Data
| |
11110111 F7 End of Exclusive
2.1.5.1 MU10SystemDataparameterchange
(MU10システムデータパラメーターチェンジ)
付表<2-1>(26ページ),<2-2>(26ページ)参照。
2.1.6 その他のパラメーターチェンジ
2.1.6.1 マスターチューニング
11110000 F0 Exclusive status
01000011 43 YAMAHA ID
0001nnnn 1n device Number
00100111 27 Model ID
00110000 30 Sub ID2
00000000 00
00000000 00
0mmmmmmm mm Master Tune MSB
0lllllll ll Master Tune LSB
0ccccccc cc don't care
11110111 F7 End of Exclusive
全チャンネルの音程を一度に変えられるメッセージ。
2.2 バルクダンプ
本機は、以下のバルクデータを扱う。
[XGネイティブ]
1)XGSystemData
2)MultiEffect1Data
3)MultiPartData
4)A/DPartData
5)DrumsSetupData
[QS300ネイティブ]
1)QS300UserNormalVoiceData
2.2.1 XGネイティブバルクダンプ
11110000 F0 Exclusive status
01000011 43 YAMAHA ID
0000nnnn 0n device Number
01001100 4C XG Model ID
0bbbbbbb bb ByteCount
0bbbbbbb bb ByteCount
0aaaaaaa aa Address High
0aaaaaaa aa Address Mid
0aaaaaaa aa Address Low
0ddddddd dd Data
| |
| |
0ccccccc cc Check-sum
11110111 F7 End of Exclusive
AddressおよびByteCountは、付表を参照すること。
Checksumは、StartAddress,ByteCount,Data,Check-sum自身を
加算した値の下位7bitがゼロになる値である。
2.2.1.1 XGSystemDatabulkdump
(XGシステムデータバルクダンプ)
付表<1-1>(20ページ),<1-2>(20ページ)参照。
2.2.1.2 MultiEffect1Databulkdump
(マルチエフェクト1データバルクダンプ)
付表<1-1>(20ページ),<1-3>(20ページ)参照。
2.2.1.3 MultiPartDatabulkdump
(マルチパートデータバルクダンプ)
付表<1-1>(20ページ),<1-4>(22ページ)参照。
2.2.1.4 A/DPartDatabulkdump
(A/Dパートデータバルクダンプ)
付表<1-1>(20ページ),<1-5>(24ページ)参照。
2.2.1.5 DrumsSetupDatabulkdump
(マルチセットアップデータバルクダンプ)
付表<1-1>(20ページ),<1-6>(25ページ)参照。
2.2.2 QS300ネイティブバルクダンプ
QS300で作成したボイスを32音まで、MU10のユーザーメモリー
にバルクダンプすることができる。(演奏モードがXGの時のみ有
効)
バンクMSB=63,LSB=00にQS300ユーザーボイスが入る。プ
ログラムチェンジ1〜32。
11110000 F0 Exclusive status
01000011 43 YAMAHA ID
0000nnnn 0n device Number
01001011 4B QS300 Model ID
0bbbbbbb bb ByteCount
0bbbbbbb bb ByteCount
0aaaaaaa aa Address High
0aaaaaaa aa Address Mid
0aaaaaaa aa Address Low
0ddddddd dd Data
| |
| |
0ccccccc cc Check-sum
11110111 F7 End of Exclusive
* エレメントの関係上、QS300のボイスが正しく再現されない場
合がある。
2.2.2.1 QS300UserNormalVoiceDatabulkdump
(QS300ユーザーノーマルボイスデータバルクダンプ)
付表<3-1>(26ページ),<3-2>(26ページ)参照。
3. リアルタイムメッセージ
3.1 アクティブセンシング
アクティブセンシング(FE)を1度受信してから約300msec以上たっ
ても次のMIDI信号がこない場合は、オールサウンドオフ、オール
ノートオフ、リセットオールコントローラーを受信した時と同じ
処理をする。
■送信
HOSTSELECTスイッチでMIDI以外が選ばれている場
合、TOHOST端子に入力されたデータをそのままスルー
アウトする。
ポート信号を含むデータがTOHOST端子に入力された場
合は、付表<2-2>(25ページ)のMULTIPORTNUMBER
forMIDIOUTで設定されているポートの信号のみをMIDI
OUTする。
Other manuals for MU10
2
Table of contents
Other Yamaha Recording Equipment manuals

Yamaha
Yamaha EMT-10 User manual

Yamaha
Yamaha 01V96V2 User manual

Yamaha
Yamaha CDR-D651 User manual

Yamaha
Yamaha MW8cx User manual

Yamaha
Yamaha MDR-2 User manual

Yamaha
Yamaha FX900 User manual

Yamaha
Yamaha GEP50 User manual

Yamaha
Yamaha TX16W User manual

Yamaha
Yamaha TQ5 User manual

Yamaha
Yamaha MAgicstomp Guitar Effects Professor User manual

Yamaha
Yamaha DSP-3000 User manual

Yamaha
Yamaha TNR-W User manual

Yamaha
Yamaha HY144-D User manual

Yamaha
Yamaha DP-U50 User manual

Yamaha
Yamaha EME-1 User manual

Yamaha
Yamaha FS1R User manual

Yamaha
Yamaha SPX50D User manual

Yamaha
Yamaha FX550 User manual

Yamaha
Yamaha DSR1 User manual

Yamaha
Yamaha MOTIF RACK ES User manual