FujiFilm UA107x8.4BESM-T35K User manual

UA107×8.4BESM-T35K
取扱説明書 /Operation Manual/ 使用手册
FUJINON TV LENS
富士能电视镜头
A
BB00049781-100
LP531B-T35 0203
日本語版
ENGLISH
中 文 版
技術資料 /Technical Drawings/ 技术资料

ご使用になる前に、 この取扱説明書をよくお読みください。 また、 いつでも取り出し
てお読みいただけるよう、 大切に保管してください。
Before using this product, please read this operation manual carefully, and keep
the manual handy for future use.
在使用本产品前,请先详细阅读本产品使用说明书及妥善保管本使用说明书。
製品の仕様および外観は、 改良のため予告なく変更することがあります。
Design and specifications are subject to change without notice.
产品规格及设计可能在未经通告情况下变更。

日本語版
◆ この取扱説明書は 「日本語版」 「英語版」 「中国語版」 「技術資料」 から構成されています。
日本語版
英語版
中国語版
技術資料
日本語版
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中 文 版
技術資料 /Technical Drawings/ 技术资料

MEMO

■ 技術資料
目次
安全にお使いいただくために ………………………………………………………………………………… ii
ご使用の前に ………………………………………………………………………………………………… iv
(1) カメラへ取り付ける前に …………………………………………………………………………… iv
(2) レンズサポータご使用時の注意 …………………………………………………………………… iv
(3) 乾燥剤の収納 ……………………………………………………………………………………… iv
(4) カメラの選択 …………………………………………………………………………………………… v
(5) カメラモードの設定 ………………………………………………………………………………… vi
1. 概 説 ……………………………………………………………………………………………………… 1
2. 商 品 構 成 ……………………………………………………………………………………………… 1
3. 仕 様 ……………………………………………………………………………………………………… 2
4. 各部の名称と機能 ………………………………………………………………………………………… 3
5. 取付方法 …………………………………………………………………………………………………… 5
6. フランジバックの調整……………………………………………………………………………………… 6
7. 操作方法 …………………………………………………………………………………………………… 8
7.1 フォーカス操作 ………………………………………………………………………………………… 8
7.2 ズーム操作 …………………………………………………………………………………………… 8
7.3 アイリス操作 …………………………………………………………………………………………… 8
7.4 エクステンダ切替操作 ………………………………………………………………………………… 9
7.5 マクロ操作 …………………………………………………………………………………………… 9
8. AF (アドバンスドフォーカス) システム …………………………………………………………… 10
8.1 AF システム (アドバンスドフォーカスシステム) について ……………………………………… 10
8.2 AF 位置調整 ………………………………………………………………………………………… 11
8.3 被写体保持機能について ………………………………………………………………………… 12
9. アイリスアンプの調整 ………………………………………………………………………………… 15
10. 画角変化補正機能 …………………………………………………………………………………… 16
11. 保守 ・ 点検 …………………………………………………………………………………………… 17
11.1 日常の整備 ………………………………………………………………………………………… 17
11.2 水分の除去 ………………………………………………………………………………………… 17
11.3 レンズの保管 ……………………………………………………………………………………… 17
11.4 点 検………………………………………………………………………………………………… 17
12. エンコーダ出力信号仕様 …………………………………………………………………………… 18

- ii -
ここでは、 製品を安全に正しくご使用いただくために、 重要な注意事項を説明しています。 必ずご使用前に読み、
記載内容に従って正しくご使用ください。
文章中の警告や注意は次のことを表しています。
警 告
◆ 取り付け ・ 締め付けは確実に行ってください。 高所使用時の落下は重大な事故の原因となります。
◆ カメラを操作するときは 、 カメラの動作範囲内に障害物がないか、 操作の前に確認してください。
レンズが障害物に強い衝撃で当たると 、 カメラより落下して重大な事故の原因となります。
警 告 誤った取り扱いをしたときに、人が死亡または重傷を負う可能性が想定される内容を示します。
注 意 誤った取り扱いをしたときに 、 人が傷害を負ったり、 物的損害の発生が想定される内容を示し
ます。
してはいけない 「禁止」の内容を示します。
◆ レンズの内部に水が入らないようにしてください。
火災や感電の原因となります。
万一水が入ったときは、 すぐにレンズに供給して
いる電源を切ってください。
◆ レンズには、 既定の付属品以外の物を取り付け
ないでください。 また、 レンズの上には物を載せ
ないでください。 操作時に落下して、 重大な事故
の原因となります。
◆ レンズをカメラに取り付けた状態で、 カメラを下方
に 45°以上傾けないでください。 レンズがカメラ
より落下して、 重大な事故の原因となります。 上
記の姿勢で撮影をする必要がある場合には、 レ
ンズに落下防止のための処置を施してください。
◆ 太陽や高輝度の光源をレンズを通して見ないくだ
さい。 目に障害を負う原因となります。
してはいけない 「禁止」の内容を示します。
してはいけない 「禁止」の内容を示します。
してはいけない 「禁止」の内容を示します。
してはいけない 「禁止」の内容を示します。
45°
安全にお使いいただくために

- iii -
注 意
◆ 運搬中の落下は、 けがの原因となります。 落とさないように注意してください。
◆ レンズに供給する電源は、 各機器が正しく接続されていることを確認した後に入れてください。
◆ ケーブルを着脱するときは、 必ずコネクタ部分を持ってください。 ケーブルを傷つけると、 火災や感電の原因と
なります。
◆ 発煙 ・ 異常音 ・ 異臭 ・ 異物混入などの異常のときは、 すぐに本製品に供給している電源を切ってから、 本製
品を他の機器から取り外し、 すみやかに購入先販売店にご連絡ください。
◆ 分解 ・ 改造を行わないでください。 製品の機能を損ねたり、 感電の原因となります。
一般的な注意
◆ 本製品およびその付属品は精密機械です。 決して強い衝撃を与えないでください。
本製品では、 引っ掛けマウントのフランジ面より後方にバヨネットマウント部分が突出しています。 取り付け ・ 取
り外しの際、 バヨネットマウント部分およびレンズ部分に衝撃を与えないよう十分に注意してください。
◆ 本製品を寒いところから急に、 気温と湿気が高いところに持ち込むと、 レンズが曇ることがあります。
上記のような環境へ本製品を持ち込むときは、 前もって使用環境温度へ適合させるなどの曇り対策を講じてく
ださい。
◆ カメラを操作するときは、 本製品に衝撃を与えないよう十分に注意してください。
◆ カメラを使用しないときは、 本製品にはレンズキャップを取り付けてください。
◆ 駆動伝達部がある付属品を取り付ける場合、 かみ合い部分の形状に異常はないか、 異物の付着はないか十
分に点検してください。
異物があるときは確実に取り除いてください。 形状に異常があるときは 、 購入先販売店にご相談ください。
◆ 濃霧 ・ 降雨 ・ 降雪などの環境で使用するときは、 覆いをするなどの対策をして、 製品に水分がかからないよう
にしてください。
◆ 粉塵やほこりの多い環境での使用および着脱の際は、 粉じんやほこりが混入しないよう、 十分に注意してくださ
い。 粉塵の付着や製品内部への侵入は故障の原因になることがあります。
◆ 高温または低温の環境下で保管 ・ 待機または使用する場合は、 遮熱または保温の処置を施して、 本製品お
よび撮影システム全体へのダメージが生じないようにご注意ください。
◆ 輸送時の本製品への衝撃を最小限にするために、本製品をカメラから取り外す前に、ズームはワイド端に、フォー
カスは無限遠側一杯の位置になるように設定してください。
MEMO
安全にお使いいただくために

- iv -
(1) カメラへ取り付ける前に
このレンズを、ソニー製スタジオ用カメラ (HDC-4300 等)、またはソニー製大型レンズアダプタ (HDLA-1500 等)
に取り付けるときは 、 レンズのバヨネットマウントにあるピンを外し 、 マウント枠にあるねじ穴に取り付けてください。
他のカメラに取り付ける場合は 、 ピンを元の位置に戻してください。
(2) レンズサポータご使用時の注意
このレンズをフジノンレンズサポータ (ELH-*) に取り付けて使用する際には、 パワーソース用コネクタ (“各部の名
称と機能” 参照) からレンズ側に電源を供給して下さい。 電源を供給しない場合、 正常動作しないことがあります。
(3) 乾燥剤の収納
本レンズは、 レンズ内部の曇りの原因となる湿気を除去する目的で乾燥剤を収納する機構となっています。 工場
出荷時には、 あらかじめレンズ内に保存用の乾燥剤を収納していますので、 ご使用の前に以下の要領で新しい
乾燥剤と交換してください。
a. 収納箱から乾燥剤を取り出します。 乾燥剤は 12 袋入りとなっていますが 、 このうち 2 袋を使用します。 残りは
次の交換の際に使用してください。
b. レンズ本体の両側にあるカバー取付つまみをゆるめます。 カバーを前方に引いて外してください。
c. 乾燥剤収納部の 4 本のねじを外し、 ふたを取ります。
d. 収納されている乾燥剤を取り出します。
e. 新しい乾燥剤 2 つをそれぞれ 2 つ折りにし、 収納部に入れます。
f. ふたを取り付け直し、 カバーを元に戻します。
注 1. 乾燥剤の収納は、 ホコリのない場所で行ってください。
注 2. 湿度の高い地域では、半年に一回程度の交換をお勧めします。 乾燥剤がゼリー状になると交換の時期です。
ねじ穴
ピン
新しい乾燥剤
保存用乾燥剤
乾燥剤収納部
ご使用の前に

- v -
(4) カメラの選択
アクセサリのインターカム選択スイッチは 、 カメラの機種により動作が異なります。
レンズ内の A-ボード上に、 カメラを選択するディップスイッチ (S710-7) がありますので、 ご使用上不都合な場合
には 、 このスイッチを切り替えてください。
なお 、 工場出荷時には、TYPE 1 に設定してあります。 参考までに 、 下図に内部の接続を示します。
Ⅰ . TYPE 1 CAMERA : BVP-270 series (NTSC) and BVP-370 series (NTSC)
Ⅱ . TYPE 2 CAMERA : BVP-370 series (PAL)
注 2. TYPE 2 のカメラの場合 、 カメラ側のインターカム選択スイッチは、『PD』に設定してください。
『ENG』に設定すると 、 ズームレートデマンドユニットから 『PD』が選択できません。
S710
A- ボード
OFF: Camera Type 1
ON: Camera Type 2
ディップスイッチ (S710-7) の設定
A- ボード
ご使用の前に
ENG
PD
INCOM 1 SW
INCOM 2 SW
( Ex. ERD-5A-D01/ERD-5A-D11 )
ENG
PD
INCOM SETTING LINE
INCOM (1) SW
( Ex. ERD-5A-D01/ERD-5A-D11 )
アクセサリレンズカメラ
アクセサリレンズカメラ

- vi -
(5) カメラモードの設定
使用するカメラがシリアル通信に対応していない場合には 、 レンズの通信モード (カメラモード)を OFF に設定して
ください。
設定方法
最初に 、 レンズカバーを取り外してください。
レンズ本体の両側にあるカバー取付つまみをゆるめ 、 カバーを前方に引くと外れます。
レンズカバーを外すと 、(レンズ前玉側から見て)レンズの右側面に A ボードがあります 。
A ボード上にスイッチ S703 がありますので 、 このスイッチを 『OFF』にします。
注 . 工場出荷時 、S703 は ON に設定されています。
ON OFF
Aボード Aボード
S703
MEMO

- 1 -
フジノン TV レンズ UA107 × 8.4 シリーズは、 2/3″フォーマット 4K UHD TV カメラ用に開発された、 高性能ズー
ムレンズです。
このレンズには、 以下のような特徴があります。
・高倍率
ズーム比は、 107 倍という超高倍率。 さらに 2倍エクステンダを内蔵し、 最大焦点距離 1800 mm の超望遠レ
ンズとなっています。 明るさは、 超高倍率化にもかかわらず F1.7( ワイド側 )。
・アドバンスドフォーカスシステム搭載
専用フォーカスポジションデマンドユニットを使用して行うフォーカス操作を基本とした、 アドバンスドフォーカス
システム (A Fシステム) を搭載しています。 このシステムは、 ピントを探る動作がないため、 オンエア中でも
カメラマンのフォーカス操作を補助することができます。
・光学防振機構搭載
画面上の像ブレを低減させる防振機構が内蔵されています。 レンズ内部の振動検出センサや補正光学系など
の働きにより、 風の強い屋外や足場が不安定な場所においても像ブレの少ない、 安定した映像を撮影するこ
とができます。
・高精度デジタル制御
このレンズは高性能 CPU を搭載したデジタル仕様です。
高性能 CPU を使用して信号を高速にデジタル処理することにより、レンズの各部を高い精度で制御しています。
また、RS-232C インターフェースによるシリアル通信機能を備えていますので、外部コントローラまたはコンピュー
タからレンズを制御することができます。
本レンズは、 このような優れた特長を持ちながら小型軽量化を実現し、 屋外用に最適なレンズとなっています。
■ 標準構成品
1. レンズ本体……………………………………………………………………………………… 1
2.. 前レンズキャップ ……………………………………………………………………………… 1
3.. 後レンズキャップ ……………………………………………………………………………… 1
4.. 清掃用具 ……………………………………………………………………………………… 1
5.. 取扱説明書 (本書) ………………………………………………………………………… 1
1. 概 説
2. 商 品 構 成

- 2 -
型名
項目 UA107×8.4BESM-T35K
適用カメラ 2/3” フォーマットカラーカメラ ( プリズム型分解光学系 )
アスペクト比 16 : 9
画面寸法 9.59 × 5.39 mm ( φ 11.0 mm)
焦点距離 8.4 ~ 900 mm [16.8 ~ 1800 mm] *1
ズーム比 107 ×
エクステンダ倍率 2 ×
最大口径時 F 値 (F No.) F1.7 (8.4 ~ 340 mm)
~ F4.5 (900 mm)
[ F3.4 (16.8 ~ 680 mm)
~ F9.0 (1800 mm) ] *1
絞り範囲 F1.7 ~ F16 、 クローズ
フランジバック ( 空気換算長) 48 mm ( 図 1 参照 )
至近距離 ( 前玉より ) 3.05 m ( マクロ操作時 : 0.3 m)
画角
(H×V)
広角 59.4°× 35.6°[ 31.9°× 18.2° ] *1
望遠 0.6°× 0.3°[ 0.3°× 0.2° ] *1
至近時被写体範囲 広角 3053 × 1717 mm [ 1594 × 896 mm ] *1
(H×V) 望遠 30 × 17 mm [15 × 9 mm] *1
チルト操作範囲 ± 45°
アイリス操作 サーボ
ズーム操作 サーボ ( 最小作動時間 : 約 0.6 秒 *2)
フォーカス操作
サーボ ( 最小作動時間 : 約 0.8 秒 ) 、
マニュアル、
またはアドバンスドオートフォーカス
防振機構部 補正方向 垂直+水平または垂直のみ
補正モード HIGH または STD.
マウント バヨネットマウント ( 図 1 参照 )
消費電力 ( 約 ) *3. 外部電源使用時 2.4 W (静止時)、 38.4 W (最大)
(12V DC 印加時 ) 外部電源不使用時 2.4 W (静止時)、 36 W (最大)
外形寸法 (H × W × L) 258 × 264 × 670 mm
質量 ( 約 ) 26 kg
*1 [ ] 内の各数字は、 エクステンダ (2 倍 ) を使用した時の数値を表します。
*2 ズーム用サーボモジュールとして ESM-D53 を使用したときの値です。 外部電源を使用すると、 最小作動時
間は、 約 0.35 秒に高速化できます。
*3 外部電源を使用するときは、 最初にカメラの電源を投入してください。
3. 仕 様

- 3 -
注 . ○数字は、 外観図 (図 1) 内の各部の番号を示します。
① タリーライト (2 ヵ所 )
② 取手 (2 ヵ所 )
レンズの持ち運びの際は、 この部分を持ってください。
③ カバー取付つまみ (2 ヵ所 )
レンズのカバーを、 レンズ本体に固定するためのつまみです。
④ エクステンダ リモート/マニュアル 切替スイッチ
エクステンダを手動で切り替える場合は、 スイッチを 『MANU』 側へ、 レンズに接続したコントロールユニットで切
り替える場合は、 『REMO』 側に設定してください。
⑤ エクステンダ切替つまみ
エクステンダを手動で切り替えるつまみです。
⑥ ズーム、 アイリス、 エクステンダ インジケータ
ズーム、 アイリス、 エクステンダの各位置を示すインジケータです。
⑦ インジケータ ON/OFF 切替スイッチ
このスイッチを OFF にすると、 「ズーム、 アイリス、 エクステンダ インジケータ」 の LED が消灯します。
⑧ フード
レンズ内への、 余分な外光の侵入を防ぎます。
⑨ サーボモジュール (2 ヵ所 )
サーボコントロールユニットでレンズを制御する場合は、 モジュール取付部に、 サーボモジュールを取り付けます。
⑩ マニュアルモジュール (2 ヵ所 )
マニュアルコントロールユニットでレンズを制御する場合は、 モジュール取付部にマニュアルモジュールを取り付け
ます。
⑪ RS-232C コネクタ ( DE-9PF-N, JAE )
フジノン FIND システムを使用してレンズの自己診断を行うときや、 コンピュータを使用してレンズを外部から制御
するときに、 コンピュータと通信するためのコネクタです。
RS-232C コネクタは、 レンズの内部にあります。 レンズを外部から制御するときは、 レンズの下面にある蓋を外し
てください。 蓋は、 4ヵ所のねじを外すと外れます。 (レンズ制御プロトコルに関しては、 購入先販売店にご相談く
ださい。)
⑫ マクロコントロール用コネクタ ( HR25-9R-20S, HIROSE )
マクロ操作用のコントロールユニットを接続するコネクタです。
⑬ エンコーダ出力用コネクタ (HR25-9R-20S, HIROSE)
アイリス、 フォーカス、 ズームのエンコーダパルス出力用の
コネクタです。
出力信号については、 16 ページの 「 エンコーダ出力信号
仕様 」 を参照してください。
⑭ レンジセレクタ用コネクタ ( HR10G-10R-12S, HIROSE )
レンジセレクタ、 アイリスコントロールユニット接続用のコネク
タです。
⑮ 防振コントロール用コネクタ ( R03-R8F3, TAJIMI )
防振機能の切り替えをカメラマンの手元で行うためのオプティカルスタビライザコントロールユニットを接続するコネ
クタです。 (オプティカルスタビライザコントロールユニットで防振機能の切り替えを行うときは、 レンズの防振 H+V/
OFF/V 切替スイッチを OFF にしてください。)
4. 各部の名称と機能
⑫ マクロコントロール用
コネクタ
⑭ レンジセレクタ用コネクタ
⑬ エンコーダ出力用コネクタ
⑮ 防振コントローラ用
コネクタ

- 4 -
⑯ F.f 調整つまみ
レンズのフランジバックを調整するつまみです。
⑰ F.f 固定つまみ
F.f 調整つまみを固定するつまみです。
⑱ バヨネットマウント
ポータブルカメラに取り付けるときに使用するマウントです。
⑲ ピ ン
カメラをこのレンズに取り付けるとき、 カメラ (またはレンズサポータ) のマウント面の穴に差し込みます。
⑳ フック
カメラに取り付けるとき、 カメラ (または、 レンズサポータ )のマウント面のフックに掛けます。
㉑ ピ ン
ポータブルカメラに取り付けるとき、 カメラのマウント面の穴に差し込みます。
㉒ スプリングピ ン
カメラに取り付けるとき、カメラ (または、レンズサポータ )のマウント面の穴に入り、レンズのがたつきを防止します。
㉓ カメラ用コネクタ ( 57-10360, DDK )
カメラと接続されるコネクタです。
㉔ 防振 H+V / OFF / V 切替スイッチ
スイッチを 『H+V』 に設定すると防振機能は上下、 左右両方向の振動に対して作用し、 『V』 に設定すると上下
方向のみの振動に作用します。 『OFF』 にすると、 防振機能の作動は停止します。
(レンズにオプティカルスタビライザコントロールユニットが接続されている場合は、 コントロールユニットにある切替
スイッチの設定が優先されます。)
㉕ タリーライト HIGH / LOW / OFF 切替スイッチ
タリーライトの輝度を HIGH /LOW の2段階で調節することができます。 スイッチを OFF にするとタリーライトは
点灯しません。
㉖ フォーカス、 ズームコントロール用コネクタ (PT02A-16-26S, BENDIX)
フォーカスコントロールユニットおよびズームコントロールユニット用の接続ケーブルを接続するコネクタです。
㉗ パワーソース用コネクタ (XLR-4-32-F152, ITT CANNON)
カメラから十分な電源の供給が得られない場合に、
DC 電源を使用してレンズに電源を供給するためのコネクタです。
コネクタ ITT キャノン (XLR-4-32-F152)
Pin1 GND(0V)
Pin2 NC
Pin3 NC
Pin4 +12V(+12 ~ +16V), 3.5A 以上
㉘ 防振 HIGH / STD. 切替スイッチ
防振機能の防振特性を切り替えるスイッチです。
(レンズにオプティカルスタビライザコントロールユニ ットが接続されている場合は、 コントロールユニットにある切替
スイッチの設定が優先されます。 また、 レンズに接続したコントロールユニットに切替スイッチがない場合は、 防振
特性の切り替えはできません。)
防振特性のモード設定とオペレータによるパン ・ チルト操
作とは、 右表のような適性で対応します。
㉙ マクロ ON / OFF 切替スイッチ
このスイッチを ON にすると、 マクロ操作 (近接撮影 )が可能となります。
モード パン ・ チルト操作
あり なし
STD. ○ ◎
HIGH ◎ ○
◎=最適です。 〇=好適です。
電源コネクタのキャップは
横向きに取り付けます

- 5 -
ここでは、 スタジオ用カメラへの取り付けについて説明します。
ポータブルカメラへの取り付けには、 レンズサポータを使用します。 レンズサポータの説明書を参照してください。
注 1. 取り付けの前に、 必ずカメラの電源を OFF にしてください。
注 2. 取り付けの後にカメラの電源を ON にすると、 防振機構部の初期設定が約 10 秒間、 レンズ本体部の初期
設定が数秒間、 並行して行われます。
防振機構部の初期設定中は、 カメラのパン ・ チルト操作は行わないでください。 オプティカルスタビライザコ
ントロ ールユニットをレンズに接続している場合には、 初期設定中にユニットのインジケータが点滅します 。
本体部の初期設定中は、 レンズ本体の各部の操作はできません。 ズームは初期設定後、 初期設定前に設
定されていた位置に戻ります。
警告 取り付け ・ 締め付けは確実に行ってください。 高所使用時の落下は重大な事故の原因となります。
■ スタジオ用カメラへの取り付け
a. レンズを両手で支えながら、 本製品の引っ掛けマウント面上部にある位置決めピンが、 カメラ側マウントにある溝
に入るように位置を合わせて、 本製品のフックをカメラ側マウントのフックにかけます。
b.レンズ前部を静かに下ろし、 マウント面をカメラ側マウントに密着させます。 このとき、 引っ掛けマウント面上のコ
ネクタも同時に接続されます。
c. カメラ側マウントのレンズマウント固定つまみを時計方向に回して締め付け、 レンズを確実に固定してください。
注 . レンズを最初にカメラに取り付けたとき 、 または異なるカメラに取り付けたときには 、 必ずフランジバックの調整
(次ページ参照) を行ってください。
MEMO
5. 取付方法
レンズ
レンズマウント固定つまみ
カメラ
フック
引っ掛けマウント面

- 6 -
フランジバックとは 、 レンズの取付基準面 (フランジ) から結像面までの距離をいいます。
レンズの結像面とカメラの撮像面が一致していないと 、
ズームの操作中に被写体の焦点がずれてしまいます。
これを防ぐために 、 フランジバックの調整が必要となりま
す。
レンズを最初にカメラに取り付けたとき 、 または異なるカ
メラに取り付けたときには 、 必ずこの調整を行ってくださ
い。
■ 被写体および絞りの条件
被写体 : ワイド側でも焦点を合わせやすいような被写体
被写体距離 : 約 7.5 m
絞り : 開放またはできるだけ開放に近い位置
■ 調整
注 . 調整を行う場合は、 レンズのマクロ ON/OFF 切替スイッチを OFF にしてください。 リモートマクロコントロール
ユニット (EA-3A-10A、11A 等) がレンズに接続されている場合には、リモートマクロコントロールユニットのリモー
トマクロ ON-OFF スイッチを OFF にしてください。
調整はカメラのモニタを見ながら行います。
フォーカス 、 ズームの操作方法については 、 「フォーカス操作」 および 「ズーム操作」 の項 (8 ページ) を参照
してください。
a. F.f 固定つまみを、 矢印とは反対方向に回してゆるめます。
b. ズームをワイド端にします。 F.f マニュアル調整つまみを回して焦点を合わせます。
c. ズームをテレ端にします。 フォーカスを操作して焦点を合わせます。
d. 正確な調整をするために上記 ‘b’、 ‘c’ を 2 ~ 3 回繰り返します。
e. 最後に F.f 固定つまみを、 矢印の方向に回して締め付けます。
取付基準面
結像面
フランジバック
レンズ右側面図
F.f 調節つまみ
F.f 固定つまみ
6. フランジバックの調整

- 7 -
F.f マニュアル調整つまみ
■ F.f マニュアル調整つまみによる調整
このレンズのフランジバック調整機構は、 サーボ駆動方式となっています。
何らかの不具合で調整機構に電源が供給されない場合には、 レンズ内部の F.f マニュアル調整つまみにより調整
を行ってください。
a. カバーを取り外します。
レンズ本体の両側にあるカバー取付つまみをゆるめ、 カバーを前方に引くと外れます。
b. F アンプ上のスイッチ SW501 を、 OFF 側にセットします。
c. ズームをワイド端にします。 F.f. マニュアル調整つまみを回して、 焦点を合わせます。
d. ズームをテレ端にします。 フォーカスを操作して焦点を合わせます。
e. 正確な調整をするために、 上記 'c'、 'd' を 2 ~ 3 回繰り返します。
注 . F.f マニュアル調整つまみによる調整のとき以外では、 SW501 は、 『ON』 側にセットしておいてください。
SW202 SW203
CN101 CN102 CN103 CN104 CN405 CN601 CN602 CN603
CN203
CN604
ON ON
CN605
CN606
RV154
CN607
RV162 RV674
RV148
RV140 RV679
RV138 RV156 RV673
SW501 RV681
CN505
CN302
CN201
ON (Normal)
OFF(Manual)
F アンプ
F アンプ

- 8 -
* 文中のアクセサリの型名については、 「オプショナルアクセサリ」 の項を参照してください。
7.1 フォーカス操作
レンズに接続したコントロールユニットより操作を行います。
コントロールユニットの操作方法については、 コントロールユニットの説明書を参照してください。
サーボ操作用コントロールユニット
・ フォーカスポジションデマンドユニット : EPD-4A-S13F、 EPD-4A-S13G 相当品
・ ショットボックス : ESB- *
マニュアル操作用コントロールユニット
・ フォーカスグリップ : BFH- *
注 1: 本レンズのサーボ操作はデジタル仕様のコントロールユニット専用です。
注 2: マニュアル操作用コントロールユニットを使用するときは、 内部の機構が操作端に強く当たらないように
注意してください。 内部の機構に強い衝撃が加わると、 調整がずれたり、 故障する原因となります。
7.2 ズーム操作
レンズに接続したコントロールユニットより操作を行います。
コントロールユニットの操作方法については、 コントロールユニットの説明書を参照してください。
サーボ操作用コントロールユニット
・ ズームレートデマンドユニット : ERD- *
・ ショットボックス : ESB- *
マニュアル操作用コントロールユニット
・ ズームハンドル : BZH- *
注 3: 本レンズのサーボ操作はデジタル仕様のコントロールユニット専用です。
注 4: マニュアル操作用コントロールユニットを使用するときは、 内部の機構が操作端に強く当たらないように
注意してください。 内部の機構に強い衝撃が加わると、 調整がずれたり、 故障する原因となります。
7.3 アイリス操作
アイリスは、 カメラ側からの信号 ( オートアイリスまたはマニュアル ) により制御されます。
また、 レンズに接続したアイリスコントロールユニット (EIC-*) より操作を行なうこともできます。
アイリスコントロールユニットの操作方法については、 アイリスコントロールユニットの説明書を参照してください。
警告
レンズをカメラに取り付けた状態で、 カメラを下方に 45°以上傾けないでください。
レンズがカメラより落下して、 重大な事故の原因となります。 上記の姿勢で撮影をする必要がある場合には、
落下防止のための処置をレンズに施してください。
45°
7. 操作方法

- -
7.4 エクステンダ切替操作
エクステンダ切替操作には、 2 つの方式があります。
レンズのエクステンダ切替つまみを操作する 「マニュアル操作」 と、アクセサリを使用する 「アクセサリによる操作」
です。
7.4.1 マニュアル操作
a. レンズのエクステンダリモート/マニュアル切替スイッチを 『MANU』 側にします。
b. レンズのエクステンダ切替つまみを操作して、 エクステンダを切り替えます。
7.4.2 アクセサリによる操作
レンジセレクタ 、 またはエクステンダ切替用のスイッチ等を搭載しているアクセサリを使用してエクステンダを切り
替えます。
a. レンズのエクステンダリモート/マニュアル切替スイッチを 『REMO』 側にします。
b. レンズに接続したアクセサリを操作して 、 エクステンダを切り替えます。
アクセサリの操作方法については、 アクセサリの説明書を参照してください。
7.5 マクロ操作
マクロ操作 (近接撮影) は、 リモートマクロコントロールユニット (EA-3A-10A、 11A 等 ) 、 またはズーム操作
用コントロールユニット (ズームレートデマンドユニット等) から行うことができます。
7.5.1 ズーム操作用コントロールユニットによる操作
a. レンズ本体のマクロ ON/OFF 切替スイッチを ON にします。
b. フォーカス操作用コントロールユニット (フォーカスポジションデマンドユニット等) を操作して、 フォーカ
スを至近端 (M.O.D.) にします。
c. ズーム操作用コントロールユニットを操作して、 被写体に焦点を合わせます。
注 . 各操作ユニットの操作方法については、 それぞれの機器の説明書を参照してください。
7.5.2 リモートマクロコントロールユニットによる操作
a. ズーム操作用コントロールユニット (ズームレートデマンドユニット等) を操作して、ズームをワイド端付近に、
フォーカス操作用コントロールユニット (フォーカスポジションデマンドユニット等) を操作して、 フォー
カスを至近端 (M.O.D.) にします。
b. リモートマクロコントロールユニットを操作して、 リモートマクロ機能を 『ON』 にします。
c. リモートマクロコントロールユニットの位置設定つまみを操作して、 被写体に焦点を合わせます。
注 1. リモートマクロコントロールユニットでマクロ操作を行う場合には、 レンズのマクロ ON/OFF 切替スイッチ
は 『OFF』 に設定しておいてください。
注 2. 各操作ユニットの操作方法については、 それぞれの機器の説明書を参照してください。

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8. AF (アドバンスドフォーカス) システム
アドバンスドフォーカスシステム (Advanced Focus System = AF システム)は、4K-TVカメラ用の新しいオートフォー
カスシステムです。
4K-TV 映像の場合 、 カメラのビューファインダでは認識されないわずかなピントのずれでも 、 大型受像機ではボ
ケとなって現れてしまいます。 AF システムは、 このわずかなピントのずれを 、 動的に補正するシステムです。 補
正は動的に行われますので 、 動体に対しても常にピントの合った映像を撮影することができます。
注 . AFシステムは 、AFフレーム内にある被写体のピントが大きくずれた場合 、 ピント位置の検出を行いません。
ピントが大きくずれた場合には、 最良のピント位置近くまで、 手動でフォーカスを操作するか 、 ズームを一
旦ワイド側に操作して、 ピントずれの少ない状態にしてください。 ピントずれが少なくなると、AF システムは 、
自動的にピント位置の検出を開始します。
8.1 AF システム (アドバンスドフォーカスシステム) について
8.1.1 AF システムの特徴
・ ピント合わせはカメラマンが主導で行います。 AF システムは 、 ピント合わせの補助操作を自動的に行いま
す。
・ ピントを検出する動きが画面には現れません。
・ 光軸方向に移動する被写体や、 テレ方向へのズーミング操作中の被写体に対しても 、 最適なピント位置
をスムーズに検出し続けます。
・ カメラが AF システムに対応している場合 、 ビューファイ
ンダ上にAFフレームを表示し 、 ピントを合わせたい位置
の指定ができます。
注 . カメラがAF システムに対応していない場合は 、AFフレームは
表示されません。 このときは 、AF システムは 、 画面中央の四
角形エリア (画面サイズに対して水平方向 50%、 垂直方向の
80%)の範囲にピントが合うように動作します。
8.1.2 AF システムが苦手な被写体
AF システムには 、 下記のように 、 ピントが合いにくい苦手な被写体 (または状況)があります。
・ コントラストが低い被写体 (青空や単色の平面など)
・ 降雨 、 降雪 、または陽炎が出ている場合
・ AF フレーム内に 、 高輝度のスポットがある場合
・ AF フレーム内に 、 被写体とは異なる距離の物体がある場合夜景や暗い所にある被写体
・ 特に動きの速い被写体
・ 繰り返しパターンの被写体
8.1.3 AF システムが機能する範囲
・ ワイド端付近を除きます。
・ 小絞り側 (極端に明るい環境での撮影)を除きます。
ただし 、AF フレームが中心から離れるにつれて 、AF が機能する F 値が小さくなります。
AF フレームは
サイズ、 位置ともに変更可
AF フレームは中心固定
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