Sanwa YX-361TR User manual

DRAWING No.YX361TR 15-1012 2040 2040
YX
-
361TR
MULTITESTER
取扱説明書
INSTRUCTION MANUAL

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DRAWING No.YX361TR 15-1012 2040 2040
ワイドレンジ式 パーソナルマルチテスタ
MODEL YX-361TR
(オートセットポラリティ機能付き)
はじめに
このたびはYX-361TRマルチテスタをお買上げいただきまして誠
に有難うございました。
本器は24chワンコントロール新設計スイッチを採用、測定レンジ
をワイド化し、新たにオートセットポラリティ回路及び安全対策機
構を備えたハイクラスのパーソナルテスタです。
加えて豊富な別売アクセサリ併用で更に性能はアップしますので
本取扱説明書により数多い使用法をマスターされ、末永くご愛用く
ださい。
●本器の用途
本器は小容量電路の測定用に設計された携帯用の回路計です。
小形の通信機器や家電製品、電灯線電圧や各種電池の測定などに
適します。
●本器の特長
1. オートセットポラリティ機能レンジ付き(NULLメータとして使用)
NULLメータは、まぎらわしい極性を感覚的に迅速に判定でき
るアナログ計器独自の特長を有するもので、ディジタル回路・演
算増幅器回路、及びTV、FM回路等に必要なセンタ零メータ
(NULLメータ)がレンジセレクタスイッチの切換のみで自動的に
設定できます。これにより測定中の+、-極性判別が容易となり
ます。

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DRAWING No.YX361TR 15-1012 2040 2040
2. 光で導通チェックが可能 導通表示LED付き
目で見る導通チェック用LEDを装備。導通表示がメータ内に
設置されたLEDの発光により瞬時に判定できます。
3. 実動負荷内蔵によるBATTテストレンジ付き
実用的な電池テストを行うために、使用状態と同じ負荷を内蔵、
専用の色別GOOD-BAD目盛で電池の良、否判定ができます。
4. OUTPUT(直列コンデンサ端子)付き
直流・交流重畳回路で、交流信号分のみ検出測定ができますの
で、TV、オーディオその他の電子回路での応用に便利です。
5. 安全性重視の測定端子及びテストリード
本器の測定端子及び使用するテストリードのプラグ側は金属部
分が全く露出しない絶縁ガード付きの特別な設計が施されてお
り、被測定者への安全性に対して充分な配慮がなされています。
6. 二重保護装置付き
高性能ヒューズと保護ダイオードとのコンビによる安全性を考
慮した回路設計になっています。(ヒューズ溶断加速回路付)

DRAWING No.YX361TR 15-1012 2040 2040
●測定範囲及び性能

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DRAWING No.YX361TR 15-1012 2040 2040
許容差保証温湿度範囲:23±2 ℃ 75 %RH以下 結露のないこと
姿 勢 :水平状態±5°以内
ACVレンジは正弦波交流50/60 Hzで規定
使用温湿度範囲 :0~43 ℃ 80 %RH以下 結露のないこと
保存温湿度範囲 :-10~50 ℃ 70 %RH以下 結露のないこと
●内蔵電池 :R6(1.5 V)×2
6F22(9 V)×1
*出荷時の電池について
工場出荷時にモニター用電池が組み込まれており
ますので、記載された電池寿命に満たないうちに
切れることがあります。
モニター用電池とは製品の機能や性能をチェック
するための電池のことです。
●寸法・質量:150×100×37 mm 約290 g
●付 属 品 :テストリード(TL-61) 1 組
ヒューズ φ5×20(500 mA/250 V)及び
スペアヒューズ1本内蔵、取扱説明書1部。
●別売付属品:高圧プローブ(HV-10)
携帯ケース(C-YS)
HFEプローブ(HFE-6T)
説明書中の仕様や内容については予告なしに変更、中止するこ
とがございますのでご了承ください。

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DRAWING No.YX361TR 15-1012 2040 2040
●外観及び各部名称
① 指示計零位調整器
② 指示計指針
③ 指示計目盛板
④ 導通表示用 LED
(CONTINUITY)
⑤ レンジ切換スイッチつまみ
⑥ 零オーム調整器兼
センタ零メータ(NULL)用
指針零調整器
⑦ 測定端子 +
⑧ 測定端子 -COM(-共通)
⑨ 直列コンデンサ端子
(OUTPUT)0.047μF/400 V
⑩ パネル
⑪ リヤケース

安全測定のための警告
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DRAWING No.YX361TR 15-1012 2040 2040
注意マークについて
安全のため、この説明書をよくご覧ください。
特に警告文は火傷(やけど)や感電など、人身事故を防止するた
めのものです。注意文は本器を壊すおそれのあるお取り扱いに
ついての注意です。必ずお守りください。
下記項目は、やけど
・・・や感電
・・などの人身事故を防止するための
ものです。取扱説明書の記載内容とともにかならずお守りく
ださい。
1 . 6 kVAを超える電力ラインでは使用しないこと。
2 . AC 33 Vrms(46.7 Vpeak)またはDC 70 V以上の電圧は
人体に危険ですから注意すること。
3 . 最大定格入力値を超える信号は入力しないこと。
4 . 最大過負荷入力値を超えるおそれがあるため、誘起電圧、
サージ電圧の発生する(モータなど)ラインの測定はしな
いこと。
5 . 本体またはテストリードが傷んでいたり、壊れている場
合は使用しないこと。
6 . ケースをはずした状態では使用しないこと。
7 . ヒューズは必ず指定定格および仕様のものを使用するこ
と。ヒューズの代用品を用いたり短絡などは絶対にしな
いこと。
8 . 測定中はテストリードのつばより先のテストピン側を持
たないこと。
9 . 電流端子に電圧を入力しないこと。電圧を入力するとショー
ト状態になります。
10. 測定中は他のファンクションまたは他のレンジに切り換
えたりしないこと。

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DRAWING No.YX361TR 15-1012 2040 2040
11. 測定ごとのレンジおよびファンクションの確認を確実に
行うこと。
12. 本器または手が水などでぬれた状態での使用はしないこと。
13. テストリードは指定タイプのものを使用すること。
14. 電池交換、ヒューズ交換を除く修理・改造は行わないこと。
15. 始業点検および年1回以上の点検は必ず行うこと。
16. 屋内で使用すること。
注意 強力な電磁界、静電界のある場所での測定、インバータ
など高調波を多量に含む回路の測定では誤動作すること
があります。
●ご使用に際しての注意
1. 指示計の零位確認
指示計の指針が目盛左端の0線よりずれている時は、零位調整
器①をまわして正しく0線に合わせてください。
2. NULLメータレンジの確認
DCV(NULL)±5 V、±25 Vレンジはオートポラリティ方式の
ため、レンジ切換スイッチつまみをそのレンジにセットしますと、
指針は自動的に目盛中央付近を指示したままになります。測定し
ない時や、保存の際には、つまみは他のレンジにセットし、電池
の消耗を防いでください。
3. 測定レンジはよく確かめ、適したレンジの選定を。
測定に際しては、被測定物に適した種類のレンジ切換スイッチ
位置を選定する、未知値の時は最大測定レンジから順次適当なレ
ンジ(被測定物の値に最も近いレンジ)にセットする、などの配慮
が肝要です。

●
測定前に理解していただきたいこと(電圧測定と電流測定との違い)
第 1 図○は電圧測定の基本型、○は電流測定の基本型です。
電圧測定は 2 点間の電位差の検出になりますから、テスタの電
圧レンジは被測定回路に必らず並列に接続します。一方電流は電
力の供給によって負荷(LOAD)に消費されている電流の測定です
から○のようにテスタの電流レンジは電源と負荷との間、即ち回
路に直列に接続しなければなりません。
AB
B
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DRAWING No.YX361TR 15-1012 2040 2040
第1図
一般的に電圧計の内部抵抗は大きいことが望ましく(測定に必
要なメータ電流が小さくてすむ為)、又反対に電流計の内部抵抗
は小さい方が良好です。(電流計の消費電流と内部抵抗との積によ
る電力損失が小さくてすむ為)この理由から図の○○接続を間違
えて特に電流レンジで電圧測定接続○で測定しますとテスタには
過大な電流が流れ、内部の部品やヒューズの焼損をまねき危険で
す。電圧測定と電流測定の違いをよく理解され正しい接続で測定
してください。
B
A
A

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DRAWING No.YX361TR 15-1012 2040 2040
使用法
●指示計目盛板(メータスケール)
各部の説明
① 抵抗(Ω)目盛 …………………………………………………黒色
② 直流電圧、電流(DCV、A)及び
交流電圧(ACV)目盛但し10 V以上 …………………………黒色
③ 直流電圧センタ零メータ(DCV NULL)目盛 ………………青色
④ 交流電圧2.5 V(AC 2.5 V)専用目盛…………………………赤色
⑤ トランジスタ直流増幅率(hFE)目盛 ………………………青色
⑥ 1.5 V電池テスト(BATT. 1.5 V)専用目盛 …………
赤、青色分け
⑦ Ωレンジ端子間電流(LI)目盛 ………………………………青色
⑧ Ωレンジ端子間電圧(LV)目盛 ……………………………黒色
⑨ デシベル(dB)目盛 …………………………………………赤色
⑩ 導通表示用 LED
⑪ ミラー …… 視線と指針及びミラーに映った指針とを一致さ
せ誤差の少ない指示値を求めるためのもの。

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DRAWING No.YX361TR 15-1012 2040 2040
●直流電圧(DCV)の測定
1 . 使用目 的:各種電池の電圧、各種電気機器の電圧、IC回路や
トランジスタ回路のバイアス電圧、その他の直流
電圧等の測定。
2 . 使用範 囲:
DCV 0.1 V~0.5 V~2.5 V~10 V~50 V~250 V~1000 V
3 . 測定端 子:+、-COMを使用。通常赤リードを+端子、黒
リードを-COM端子に挿入するのが原則です。
4 . 指示計目盛:使用目盛はDCV.A、読み方は第2図の通りです。
第 2 図 DCV目盛及び読み方
5 .レンジ切換スイッチつまみはDCV範囲の必要なレンジにセット
して測定します。一般に黒マイナス側テスト棒を負電位点(アー
スライン)に固定し、赤プラス側テスト棒を各試験個所に接続し
て測定します。しかし抵抗器両端に於ける電圧降下の測定、発振
回路の負電圧やトランジスタ回路などでは極性によく注意して測
定してください。
6 . テレビ用などの高電圧は第3図のように別売HV-10型プローブ
を接続して測定します。
HV-10型は微小電流回路の測定用です。
2.5 V
250 V
0.5 V
50 V
0.1 V
10 V
1000 V
(0~2.5 V)
(0~250 V)
(0~0.5 V)
(0~50 V)
(0~0.1 V)
(0~10 V)
(0~1000 V)

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第3図
5 .
レンジ切換スイッチつまみはDCVの±5 V或は±25 Vにセット
します。この 2 レンジはオートセットポラリティ回路になってい
ますから、そのレンジにセットしますと指示計指針は自動的に中
央付近に移動しセンタ零メータ(ナルメータ)になります。
6 . 指針が中央 0 ライン付近まで移動したら、センタ零メータ指針
零調整器⑥により正確に目盛の0ラインに合わせてください。
(第5図を参照)
●±直流電圧(±DCV)の測定
センタ零メータ(ナルメータ)としての使用
1 . 使用目 的:ディジタル回路、オペアンプ回路、TV・FM回
路などの+、-極性判別が要求される回路の直流
電圧の測定。
2 . 使用範 囲:DCV(NULL)±5 V~±25 V
3 . 測定端 子:+、-COMを使用、DCV測定方法と同じ。
4 . 指示計目盛:使用目盛はDCV(NULL)、読み方は第 4 図の通
りです。
●指示計目盛はDCV・Aで目盛の0~250
を0.1倍し0~25 kVとして読みとる。
このプローブはテレビなどのCRTアノード電
圧、フォーカス用高電圧測定など、高インピーダ
ンス回路の電圧測定だけに使用してください。
第4図 DCV(NULL)目盛及び読み方
480 MΩ
25 V
5 V

7 .以上の操作が終りましたら、
センタ零メータ(ナルメータ)
として測定してください。
8 . 測定終了後はレンジ切換ス
イッチつまみを他のレンジへ
セットしてください。
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第5図
注意 もし0 Ω・ ADJつまみをまわしても指針がセンタ0ラ
インまで到達しない場合は、内蔵電池9 V(6F22)を交換して
ください。
5 . レンジ切換スイッチつまみは50μA測定時にはDCV 0.1と共用、
他はDCmA範囲の必要なレンジにセットして測定してください。
●直流電流(DCmA)の測定
1 . 使用目 的:直流で使用する機器の消費電流、トランジスタ・
IC回路の動作電流或はバイアス電流等の測定。
2 . 使用範 囲:DCmA 50μA~2.5 mA~25 mA~0.25 A
3 . 測定端 子:+、-COM。通常赤リードを+端子、黒リードを
-COM端子に挿入するのが原則です。
4 . 指示計目盛:使用目盛はDCV.A、読み方は第6図の通りです。
第 6 図 DCmA目盛及び読み方
2.5 mA
25 mA
0.25 A
(
250 mA
50 μA
(0~2.5 mA)
(0~25 mA)
(0~0.25 A)
0~
250 mA
)
(0~50 μA)

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警告
電流測定の場合、必ず負荷を通して直列に接続すること。
そして電圧の印加は絶対にさけるようにご注意ください。
第7図
○ 正しい接続 × 誤った接続
5 . レンジ切換スイッチつまみはACV範囲の必要なレンジにセッ
トして測定します。うっかりDCmAレンジ、Ωレンジにしたまま
でACVの測定は絶対にしないでください。
●交流電圧(ACV)の測定
1 . 使用目 的:家庭や工場に来ている電灯線などの電圧(商用ラ
インAC電圧)、商用ライン電圧使用機器のAC電
源回路、電源トランスの各タップ電圧、等の測定。
2 . 使用範 囲:ACV 2.5 V~10 V~50 V~250 V~1000 V
3 . 測定端 子:+、-COM。
テストリードの色別は特にこだわりません。
4 . 指示計目盛:使用目盛ACV及びAC 2.5 V、読み方は第8図の
通りです。
第 8 図 ACV目盛及び読み方
250 V
50 V
10 V
1000 V
(0~250 V)
(0~50 V)
(0~10 V)
(0~1000 V)
2.5 V
2.5 V

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6 . 200 V以上の電圧測定(電力ラインの測定はできません)
(イ)
レンジ切換スイッチつまみが正し
くAC 250 Vか1000 Vレンジにあり、テ
ストリードが適確に+、-COM端
子に接続されているかを確認する。
(ロ)
被測定電源回路のPOWERスイッ
チをOFFにしてからテスタを接続す
る。そしてPOWERスイッチをON
にして測定。
(ハ)
測定中は配線やテスタに手を触れ
ぬこと。
●低周波出力(dB)の測定
増幅器や伝送回路では、入力対出力比を対数で表わします。こ
れは人間の耳が感覚的に対数比例するためで、単位はデシベル
(dB)を用います。
回路の負荷インピーダンスが一定の時は単に電圧(電流)比 を
dBで表わすのみで電力の比較ができます。
本器のdB目盛は600 Ωインピーダンス回路にて1 mW電力消費
の場合を0 dB、電圧に換算すると0 dB=0.775 Vという基準に基
づいて目盛られています。従って600 Ωインピーダンス回路での
出力はdB値で直読できます。しかし測定回路インピーダンスが
異る時は、測定dB値は単なるAC電圧値とこれに対応するdB目盛
で測定したにすぎません。(指示計目盛:dB目盛を使用)
1 . 使用範 囲:-10~+10~+62 dB 5 レンジ
2 . 測定方法はACVと全く同じ方法で行います。
3 .
本器の目盛はAC 2.5 Vレンジに対応して目盛られたもので600 Ω
インピーダンス回路に於ての出力のみその値はdB値で直読でき
ます。(0 dB=1 mW=0.775 Vとする)
第9図
電源トランスの測定例

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DRAWING No.YX361TR 15-1012 2040 2040
4 . 10 Vレンジ以上は下表の加算dB値を加えて真値を算出します。
AC電圧レンジ 2.5 V 10 V 50 V 250 V 1000 V
加算dB値 0 12 26 40 52
最大dB値
+10 dB +22 dB +36 dB +50 dB +62 dB
(例)10 Vレンジで+7 dBの指示値が得られたとすれば、表から
10 Vレンジの加算dB値の12を加え、真値は
+7+12=+19 dB となります。
●OUTPUT端子によるACVの測定(低周波出力の測定)
OUTPUT端子には直列にコンデンサ(0.047μF/400 V)が接続
されており、この端子はTV或はオーディオその他のDC、AC成分
が重畳している回路でDC成分をカットし、AC信号成分のみを測
定したい場合に使用されると便利です。
(例)●一般的な低周波増幅器の出力電圧測定。
●TVの水平増幅回路での水平信号の検出。
●TVの同期分離、同期増幅回路で入力信号の有・無検出。
測定方法はACVと同じです。但し+側のテストリードはOUT-
PUT端子に接続します。
従ってOUTPUT端子と-COM端子を使用することになります。

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DRAWING No.YX361TR 15-1012 2040 2040
●電池テスト(1.5 V乾電池の実用テスト)
一般にテスタの直流電圧レンジで測定する値はハイインピーダン
ス型の、電流が少ない無負荷電圧(オープン電圧)値であるため、例
えば古くなって内部抵抗が増大し電流容量のない電池でも1.5 V付近
を指示し電圧値だけの判定では良品ということになってしまいます。
本器のBATT測定レンジは、
本当の乾電池電圧をテストす
るために0.25 A消費の負荷抵抗
を内蔵し、実用的に良、否の
テストができるよう考慮され
ています。
リード線の接続及び測定方
法は第10図のようにしてテス
トします。
指示計の指示による判定
●良品…青色範囲内にあるもの
(GOOD)
●
良、不良?
…
?範囲内にあるもの
パワーを要するもの
はだめ、小型トラン
ジスタラジオ程度は
よい。
●不良…赤色範囲内にあるもの
(BAD)
正確な電圧値はすぐ下のLI青色目盛を0~1.5 V電圧計として読
み取ります。
注意
腕時計或は電卓等に使用されてい
る小型の薄型電池測定の場合は、
BATT.測定レンジを使用せずに、
一般のDCVレンジにて測定し(使
用端子は+、-COM)公称電圧値
より著しく低いものを不良と判定
してください。
第10図
SUM-1(R20)、SUM-2(R14)、
SUM-3(R6)など比較的に容量の
ある電池の判定。

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DRAWING No.YX361TR 15-1012 2040 2040
5 . 零オーム調整(0 ΩADJ)
使用前に必ず行っていただくもので別名フルスケール調整とも
いいます。第12図○の状態のように+、-COM端子間を短絡し
て零オーム調整器(0 ΩADJ)つまみをまわし、指示計指針をΩ目
盛右端の0Ωラインに合わせます。
●抵抗(Ω)の測定
1 . 使用目 的:抵抗器の抵抗値、回路の導通・短絡(0 Ω)、断線(無
限大∞)等の測定。
2 . 使用範 囲:×1~×10~×100~×1 k~×10 k(0.2 Ω~20 MΩ)
3 . 測定端 子:+、-COM。
4 . 指示計目盛:使用目盛はΩ、読み方は第11図の通りです。
第11図 Ω目盛及び読み方
第12図
A
1 k
10 k
(0~2 kΩ)
(0~20 kΩ)
(0~200 kΩ)
(0~2 MΩ)
(0~20 MΩ)
0 Ω
0 Ω

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DRAWING No.YX361TR 15-1012 2040 2040
警告
回路中の抵抗測定の際には、必らずそのセットの電源
をOFFにし、電圧を印加せぬようご注意の上測定してく
ださい。
注意
ヒューズの抵抗:定格500 mA/250 Vとは異なったヒューズや
消弧剤入りヒューズを使用すると、ヒューズの抵抗の影響
で× 1 レンジの0Ω調整ができなくなったり、測定精度が
低下します。同仕様、同定格のヒューズをご使用ください。
注意
×1レンジでは、電池の消費電流が大きいので、1度行なっ
た零オーム調整がズレることがあります。
6 . LEDによる導通チェック
×1レンジで測定した場合、被測定抵抗値が約10 Ω以下の時は
指示計右上の導通(CONTINUITY)表示用LEDが発光します
(抵抗値の大小で明るさは変る)。単なる導通、断線のテストには
指針より速く応答しブザーに比べて静かで、目でみれば分ります
から、利用されると非常に便利です。
参考
●抵抗測定時のテスタ端子の極性
テスタの抵抗測定回路は第13図のよ
うになっており、内蔵電池の+極が
メータの+端子に接続されているた
め抵抗レンジで測定した場合-COM
端子が+側になり、+端子が-側に
なります。
この関係をよく記憶しておきますと
トランジスタやダイオードのような
有極性抵抗(半導体)の測定や電解コ
ンデンサの漏洩テストなどに有意義
です。
第13図
0 Ω

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DRAWING No.YX361TR 15-1012 2040 2040
●端子間電流LI及び端子間電圧LVについて
抵抗(Ω)レンジで被測定物を測定中に、-COM端子と+端子
間に流れる電流がLIで、LIが被測定物を流れることにより電圧降
下を生じます。その電圧がLVであり目盛板にLI、LV値で示され
ています。
第14図 LI・LV目盛の読み方
LI値は最大値がΩ各レンジに併記してあります。
被測定物によっては流れる電流や印加される電圧によってインピー
ダンスが変化したり、自己加熱により異常が生じる場合がありま
すからΩ各レンジ毎にこの関係をよく理解され測定ください。
●LED(発光ダイオード)のテスト(テスタオームレンジの応用)
第15図のように接続してΩレンジの×1と×10とで測定しま
す。LEDが導通すると発光しますが、このときの電流値、即ち
IFの指示は本器の
LI目盛上に、
又VFはLV目盛上
に同時に指示され
ます。
第15図
(0~150 mA)
(0~15 mA)
(0~1.5 mA)
(0~150 μA)
1 k
10 k 0~60 μA
3 V~0 V
1 k
10 k (12 V~0 V)
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