Tomei ARMS MX7960 G4KF User manual

2018_03 M-TB401A-HY01A-01
ターボチャージャーキット ARMS MX7960 G4KF GENESIS COUPE
TURBOCHARGER KIT ARMS MX7960 G4KF GENESIS COUPE
品番
PART NUMBER
適合
APPLICATION
⽬次 / INDEX
このたびは弊社製品をお買い上げいただき、まことにありがとうございます。
ご使⽤前にこの説明書をよくお読みのうえ正しくお使いください。
お読みになった後もすぐ取り出せる場所に⼤切に保管してください。
説明書に書かれている注意事項は必ず守ってください。
各⾃動⾞メーカーの発⾏する整備要領書が必要になります。本書と合わせて
お使いください。
不適切な使⽤により事故が⽣じた場合、弊社では責任を負いかねますので、
あらかじめご了承ください。
Thank you for purchasing a TOMEI product.
Please read this installation manual carefully prior to installation/use.
Ensure you keep this document stored in a safe location for future reference.
Pay close attention to and adhere to the various warnings/cautions contained herein.
You should also consult the official servicing manual for your vehicle when installing
this product.
Please note that inappropriate installation/use of this product will be at the owner's
own risk and/or responsibility.
Retailers/Workshops should ensure this document is given to the end user.
TB401A-HY01A
HYUNDAI GENESIS COUPE 2.0 TURBO 前期（EARLY MODEL）
取扱説明書
INSTALLATION MANUAL
P2 ⽇本語
P21 ENGLISH
1

注意
■ 本取扱説明書は製品に関わる特記事項についてのみ記載しています。
実際の作業や⼿順については各⾃動⾞メーカー発⾏の整備要領書をご確認ください。
■ 本製品は⾃動⾞競技部品です。サーキットなどの公道ではない閉鎖された場所で
使⽤してください。
■ 本製品を取り付けることにより、エンジン出⼒が向上します。そのためエンジン制御や
その他周辺装置の最適化が必要になります。
■ ターボメーターなどで常にコンディションの確認をしてください。
警告
■ 適合する⾞種以外へのご使⽤はおやめください。本製品および、エンジンを破損する
恐れがあります。
■ 本製品の取り付けは設備の整った環境で、資格をもった整備⼠が⾏ってください。
■ 本製品を取り付ける際には、適切な⼯具、保護具を使⽤してください。
ご使⽤にならないとけがにつながり危険です。
■ 本製品の取り付けはエンジンが⼗分に冷えた状態で⾏ってください。
エンジンが冷えていない状態の作業は⽕傷の恐れがあります。
■ 本製品の取り付けに必要な各部品の脱着の際には指定トルクなどを守り、無理な⼒を
加えないでください。本製品および、エンジンを破損する恐れがあります。
■ エンジンを始動する際には必ずオイル/冷却⽔の漏れなどの点検を⾏ってください。
オイル/冷却⽔の漏れはエンジンの破損につながります。
取付作業に必要な⼯具類
■エンジン整備⼯具⼀式 ■トルクレンチ ■整備要領書
2

部品構成 下記の部品・数量が揃っているかご確認ください。
名称 ターボ本体
同梱数量 1
単品品番 -
補修部品名称
TB401B-CRA13
TB401B-RBK01
TB401B-ACT15
TB401B-COH09
TB401B-COW10
TB401B-TBH10
TB401B-TBW02
オイルフィード
M12 4AN
同梱数量 1 同梱数量 1
単品品番 TB401B-FIT10 単品品番 TB401B-WAS01
エルボーフィッティング
同梱数量 1 同梱数量 1
単品品番 TB401B-BJB02 単品品番 TB401B-FIT09
②
バンジョーボルト M12 名称
品番
名称 名称 ワッシャー M10
名称
タービンハウジング
タービンホイール
①
CHRA
リビルトキット
アクチュエーター
コンプレッサーハウジング
コンプレッサーホイール
バンジョーフィッティング
③
④⑤
3

部品構成 下記の部品・数量が揃っているかご確認ください。
オイルフィード
フィッティング
M10*P1.25 4AN
同梱数量 1 同梱数量 1
単品品番 TB401B-OFP12 単品品番 TB401B-FIT17
同梱数量 2
単品品番 TB401B-WAS04
オイルリターン
オイルリターンガスケット
同梱数量 1 同梱数量 1
単品品番 TB401B-ODP05 単品品番 TB401B-ORG01
同梱数量 2
単品品番 TB401B-WBT01
ワッシャー M12
⑦⑥
⑨
名称 オイルドレインパイプ
⑪
⑩
名称
名称 ボルト M6*P1.0 16mm
名称 メッシュホース 410mm 名称
⑧
名称
4

部品構成 下記の部品・数量が揃っているかご確認ください。
ウォーターフィード
同梱数量 1 同梱数量 2
単品品番 TB401B-WTB01 単品品番 TB401B-WAS02
ウォータークーラントパイプA
同梱数量 1
単品品番 TB401B-WCP05
ウォーターリターン
同梱数量 1 同梱数量 2
単品品番 TB401B-WTB01 単品品番 TB401B-WAS02
同梱数量 1
単品品番 TB401B-WCP06
名称
名称 名称 ワッシャー M14
⑯
名称 ワッシャー M14
⑰
ウォータークーラントパイプB
ウォーターボルト
名称
⑫⑬
ウォーターボルト
⑭
名称
⑮
5

部品構成 下記の部品・数量が揃っているかご確認ください。
ショートパーツ
同梱数量 1 同梱数量 1
単品品番 TB401B-TIG04 単品品番 TB401B-TOG06
M10*P1.25 47.5mm M10*P1.25 80mm
同梱数量 3 同梱数量 2
単品品番 TB401B-STB03 単品品番 TB401B-STB08
同梱数量 5 同梱数量 1
単品品番 TB401B-HNT02 単品品番 TB401B-TIT01
同梱数量 1
単品品番 TB401B-SLH03
⑲
名称 タービンOUTガスケット
⑳
スタッドボルト
㉑
スタッドボルト
⑱
名称 タービンINガスケット
㉔
名称 バキュームホース
名称 名称
㉒
名称 ナット M10*P1.25
㉓
名称 耐熱ホース
6

部品構成
下記の部品・数量が揃っているかご確認ください。
その他
⿊
同梱数量 1 同梱数量 1
単品品番 PB6150-BSP01 単品品番 TB401B-SPR07
アクチュエータースプリング
⾚ ピンク
同梱数量 1 同梱数量 1
単品品番 TB401B-SPR10 単品品番 TB401B-SPR11
アクチュエーターニップル
⻘ （ストレート）
同梱数量 1 同梱数量 1
単品品番 TB401B-SPR12 単品品番 TB401B-SAN01
同梱数量 2 同梱数量 2
単品品番 TG201A-0000A 単品品番 TG204A-0000A
アクチュエータースプリング
㉕
名称 ボルトスムースペースト
㉖
名称
㉙
名称
㉚
名称
㉗
名称 アクチュエータースプリング
㉘
名称
アクチュエータースプリング
㉛㉜
名称 TOMEIステッカー 名称 ARMSステッカー
7

部品構成
下記の部品・数量が揃っているかご確認ください。
その他
エンブレム 取扱説明書（本書）
同梱数量 1 同梱数量 1
単品品番 TE501A-0000A 単品品番
同梱数量 1 同梱数量 1
単品品番 単品品番 -
同梱数量 1 同梱数量 1
単品品番 - 単品品番 -
同梱数量 1
単品品番 -
㊲
名称
㊳
名称
㊴
名称 過給圧設定時のご注意
保証登録カード 保証登録のお願い
㉞
名称
㉟
アクチュエーター取扱説明書 スペックシート
㉝
名称
名称
㊱
名称
8

1. 純正ターボチャージャーの取り外し
バッテリーのマイナス端⼦を取り外し、ターボチャージャーや周辺装置を取り外してください。
■ 各部の詳細な脱着⽅法は必ず整備要領書を参照してください。
■ 再使⽤する部品は取り外し時に破損させないように注意してください。
■ 部品を取り外した後の開⼝部には異物が⼊らないようテープなどで塞いで作業してください。
☓マークは再使⽤しません
9

2. ARMSターボチャージャーの取り付け
■ 排気系の⾼温にさらされるボルトには焼付きや固着を防⽌するため、
付属のボルトスムースペーストを塗布してください。
■ 取り付け位置などを間違わないようにしてください。間違えるとエンジン本体への取り付けが
できなかったり、冷却や潤滑不良を起こしてタービンが破損します。
■ パイプやチューブ類をエンジン本体に取り付ける時は無理に締め付けないでください。
無理な負荷がかかると破損の原因となります。
2-1.
エンジン側
ラダーフレームにワッシャー M10（部品番号③）をはさみ、
フィッティング M10*P1.25 4AN（部品番号⑦）を取り付ける。
【締付トルク：T=31.4N・m (3.2kgm)】
10

2-2.
ターボチャージャー側
ウォーターリターン
オイルリターン ・ワッシャー M14（部品番号⑯）
・オイルリターンガスケット（部品番号⑩） ・ウォータークーラントパイプB
・オイルドレインパイプ（部品番号⑨） （部品番号⑰）
・ボルト M6*P1.0 16mm（部品番号⑪） ・ワッシャー M14（部品番号⑯）
【締付トルク：T=9N・m (0.9kgm)】 ・ウォーターボルト（部品番号⑮）
【締付トルク：T=31.4N・m (3.2kgm)】
ウォーターフィード オイルフィード
・ワッシャー M14（部品番号⑬） ・ワッシャー M12（部品番号⑧）
・ウォータークーラントパイプA（部品番号⑭） ・バンジョーフィッティング M12 4AN
・ワッシャー M14（部品番号⑬） （部品番号②）
・ウォーターボルト （部品番号⑫） ・ワッシャー M12（部品番号⑧）
・バンジョーボルト M12 （部品番号④）
【締付トルク：T=31.4N・m (3.2kgm)】
・エルボーフィッティング（部品番号⑤）
・メッシュホース（部品番号⑥）
・耐熱ホース（部品番号㉓）
11

2-3.
スタッドボルトの取り付け
エキゾーストハウジングのエキゾーストマニホールド側にスタッドボルト
M10*P1.25 80mm（部品番号㉑）を取り付ける。
エキゾーストハウジングのアウトレット側にスタッドボルト
M10*P1.25 47.5mm（部品番号⑳）を取り付ける。
スタッドボルトの向きに注意
※短いほうがターボ側
※取り付けには付属のナットをダブルナット
として使⽤する。
※ナットを取り外す際、ボルトが動かない
ように注意する。
短⻑
12

2-4. 各部の締付けトルク
※締付トルク【N・m (kgm)】
1. エキゾーストマニホールドガスケット
2. エキゾーストマニホールド
3. タービンINガスケット（部品番号⑱）
4. ターボチャージャーユニット（部品番号①）
5. タービンOUTガスケット（部品番号⑲）
6. 触媒
7. ステー
8. ステー
9. ターボチャージャー遮熱板
10. エキゾーストマニホールド遮熱板
T=49.0〜53.9
(5.0〜5.5)
T=7.8〜11.8
(0.8〜1.2)
T=18.6〜27.4
(1.9〜2.8)
T=49.0〜53.9
(5.0〜5.5)
T=7.8〜11.8
(0.8〜1.2)
T=49.0〜53.9
(5.0〜5.5)
13

3. エンジンへの取り付け
① ターボチャージャーを付属のガスケットを使⽤しエキゾーストマニホールドに取り付ける。
② エンジンにエキゾーストマニホールド＆ターボチャージャーを取り付ける。
③ ターボチャージャーにアウトレット、ターボチャージャーステーを取り付ける。
④ ウォータークーラントパイプA,B ,オイルドレインパイプを純正ホースに接続する。
ウォータークーラントパイプは
純正のホースに接続します。
オイルドレインパイプは
純正ホースに接続します。
⑤ オイルホースを先にエンジンに取付済のフィッティングに接続します。
4. 外した補機類の復帰作業
2-4.の各部の締付トルクを参考に外した補機類を復帰させてください。
14

5. エンジンオイルと冷却⽔の補充
ターボチャージャー交換作業で不⾜した冷却⽔とオイルを補充してください。
補充⽅法や交換部品などは整備要領書を参照し、確実に補充してください。
6. 本運⽤前の点検と使⽤上の注意
① ギアをニュートラルにし、サイドブレーキを確認してください。
② エンジンを始動せず、15秒程クランキングを繰り返してください。
③ エンジンを始動し、アイドリング状態で冷却⽔やオイルが漏れ出ていないことを確認してください。
④ エンジンを停⽌し、冷却⽔とオイルが規定量⼊っていることを確認してください。
また、リザーブタンクも同様に確認してください。
⑤ 再度エンジンを始動し、エンジン回転を3000回転程度まで上げ、排気漏れや異⾳がしないことを
確認してください。
⑥ 試運転を⾏い、過給がかかることを確認してください。
■ 出荷時のアクチュエーターの設定過給圧はアクチュエーター単体で
2mmのプリロードをかけた状態で1.0kgです。
■ 実際の過給圧の設定は1次排圧の影響や他の部品の仕様により⼤きく異なる場合が
あります。過給圧の決定はブーストコントローラーを併⽤のうえ、実⾛に等しい環境で
確認しながら慎重に⾏ってください。
■ アクチュエータースプリングの交換は別冊のアクチュエーター取扱説明書を参照のうえ、
慎重に⾏ってください。
■ ブースト計を使⽤し、過給圧を監視してください。
⑦ 各部の取り付け状態や冷却⽔/オイル漏れの点検を⾏ってください。
■ ⾼負荷運転の直後はすぐにエンジンを停⽌しないでください。
■ エンジンオイルを定期的に交換してください。
7.ターボチャージャー仕様
MX7960
タービンホイール
製法材質ブレード数トリム外径（mm)出⼝径（mm）
鋳造K4181179
コンプレッサーホイール
CNC削出
製法
A2618
材質
6
ブレード数
60
トリム
68.0
外径（mm)
52.6
⼊⼝径（mm）
61.054.0
コンプレッサーハウジング
0.73
A/R
41.7
出⼝径（mm）
55.5
⼊⼝径（mm）
タービンハウジング
0.57
A/R
G4KF
出⼝
52.0
⼊⼝ (mm)
15

8.アクチュエータースプリング
本製品はアクチュエータースプリングを交換することで、ブースト設定値を変更することができます。
下記を参考に⽬的に合ったアクチュエータースプリングを選択してください。
アクチュエータースプリングの選択について
右ページ⼀覧表に記載の各スプリングの単体圧⼒/設定圧⼒はアクチュエーターが動作し、
スイングバルブが開き始める圧⼒となっています。
実際のスプリング選択は⽬的に合わせ実測したうえで設定してください。
交換⽅法などは別紙のアクチュエーター取扱説明書を参照してください。
※ 右ページ⼀覧表の数値はアクチュエーター単体で2mmのプリロードをかけた状態での
数値です。
※出荷時の本製品には右ページ⼀覧表の1.0kgf/cm2の組み合わせのスプリングが
装着されています。
※ 右ページ⼀覧表の設定値はあくまでも⽬安です。ブースト値は⾞両の仕様により
変化します。
※ 実際のブースト値の設定はブーストコントローラーを併⽤してください。
ブーストコントローラーの設定を主とし、アクチュエーターを補助として調整する
ことで、安定したブーストセッティングが可能となります。
アクチュエータースプリング選択⽅法の⼀例
■ アクチュエーターを動かないように固定する。
■ 計測器（マイクロメーターなど）アクチュエーターロッドのトラベル量が
計測できるようセットする。
■ 圧⼒計を通してアクチュエーターにエアを⼊れる。
■ 計測器の動きでアクチュエーターの動作圧⼒を確認する。
■ 本書のアクチュエータースプリング⼀覧表を参考に⽬的にあったスプリングに
⼊れ替える。
16

スプリング kgf/cm2
単体圧⼒ Kpa
PSI
設置位置
品番
識別⾊
サイズ 外径 mm
⻑さ mm
0.75
0.75
0.75
0.75
0.75
0.75
0.65
0.65
0.65
0.65
0.65
0.65
0.65
0.65
0.90
0.90
0.90
0.90
0.90
0.90
0.90
0.90
0.90
0.60
0.60
201.04
191.23
181.42
171.62
171.62
0.20
0.40
0.40
0.40
0.40
0.40
0.40
0.40
0.40
1.55 152.00
0.20
0.20
0.20
0.20
0.20
0.20
0.60
0.60
0.60
0.60
0.60
0.60
161.81
161.81
29.16
27.74
26.31
24.89
24.89
23.47
23.47
2.05
1.95
1.85
1.75
1.75
1.65
1.65
36
29
ピンク
-SPR11
TB401B
アウター
9.25
52
36.5
⾚
-SPR10
TB401B
ミドル
12.80
43
36.5
紫
ミドル
8.53
-SPR07
TB401B
インナー
22.05
銀
インナー
5.69
TB401B
-SPR09
57
44
2.84
19.61
0.20
設定圧⼒
0.90
0.85
0.80
0.75
0.65
78.45
73.55
63.74
58.84
39.23
19.61
Kpa
0.20
0.20
0.9
58.84
0.6
1.55
1.45
1.35
1.30
1.25
1.15
1.10
1.00
0.95
0.60
0.40
0.20
kgf/cm2
98.07
93.16
88.26
83.36
39.23
0.4
1.05 102.97 14.93 0.40
32
-SPR08
TB401B
29
⿊
152.00
142.20
132.39
127.49
122.58
112.78
107.87
2.84
PSI
22.05
20.62
19.20
18.49
17.78
16.36
15.65
14.22
13.51
12.80
12.09
11.38
10.67
9.25
8.53
5.69
0.65
63.74
0.65
68
44
⻘
-SPR12
TB401B
アウター
10.67
73.55
0.75
88.26
0.75
0.75
0.75
0.60
17

9.セットアップガイド
MX7960はブースト1.6㎏/㎠（22.8psi）で400psオーバーの出⼒を出すことが可能なタービンです。
ノーマルエンジンの場合、特にコンロッド強度に不安があるため、最⼤330psを⽬安としてください。
その際のブーストは1.0〜1.1㎏/㎠（14.2〜15.6psi）です。ブースト設定する際は、４・５速の
ギヤで⾏ってください。低いギヤで設定すると、⾼いギヤでは負荷が⼤きくなるため設定値以上の
ブーストがかかってしまいます。（設定した際、ピークブーストから回転が上がるにつれてブーストが
下がる場合がありますが、異常ではありません。）
カム含め、サクション、エキマニ、アウトレット、触媒、マフラーの選定は性能に⼤きく影響します。
カム、エキマニ、アウトレットが純正の場合、ブースト1.0〜1.1㎏/㎠（14.2〜15.6psi）：350ps。
すべて⾼効率な物を採⽤した場合、ブースト1.6㎏/㎠（22.8psi）：400psが⽬安となります。
ノーマルピストンは強度に不安があるため、約330psが限界の⽬安となります。
M7960を1.6㎏/㎠（22.8psi）で使⽤する場合、燃焼圧⼒も⾼くなり、ノーマルピストンのままでは、
いわゆる“棚落ち”と呼ばれる状態になる可能性があります。⾼ブーストで使⽤する際は、
ヘッドガスケットとあわせて鍛造ピストンに変更することをお薦めします。
ノーマルコンロッドは⾼出⼒を出した場合、強度に不安があるため、約330psを⽬安に強化コンロッド
への変更をお薦めします。
ノーマルカムでは⼗分な排気圧⼒を得られず、⼤きくなったタービンを活かすことができません。
カムを変更することでより効率良くタービンを活かすことが可能になります。
ブーストを上げると燃焼圧⼒も⾼くなります。確実にシール性能を⾼める為に、⾼ブーストをかける際は
⾯圧が⾼く安定した強化ヘッドガスケットに交換することをお薦めします。
⽬標⾺⼒×5.9÷気筒数＝１気筒あたりが必要とする毎分吐出量
安定した霧化状態を確保するために、インジェクター容量の80〜90%で使⽤するのが理想となります。
項⽬ 推奨設定
ブースト圧設定 STD仕様 1.0〜1.1㎏/㎠(14.2〜15.6psi）ﾌﾞｰｽﾄｺﾝﾄﾛｰﾗｰ使⽤
STEP UP 仕様 1.6㎏/㎠(22.8psi）ﾌﾞｰｽﾄｺﾝﾄﾛｰﾗｰ使⽤
想定⾺⼒ STD仕様 330PS
STEP UP 仕様 400PS
ピストン STD仕様 ノーマル
STEP UP 仕様 鍛造ピストン
コンロッド STD仕様 ノーマル
STEP UP 仕様 H断⾯ｺﾝﾛｯﾄﾞ
カムシャフト STD仕様 TOMEI PONCAM 相当
STEP UP 仕様
ヘッドガスケット STD仕様 ノーマル
STEP UP 仕様 強化タイプへ変更 推奨：TOMEIヘッドガスケット
必要インジェクター容量 STD仕様 550cc
STEP UP 仕様 650cc以上
18

240ℓ/h以上（燃圧3kg/㎠時）
推奨：TOMEI 255ℓ/h（燃圧3kg/㎠時）
インジェクター容量×気筒数×0.06＝必要とする毎時吐出量（フューエルポンプ容量）です。
ポンプの追従性を考慮し、80〜90％位で使⽤できるように選択してください。
⽬標⾺⼒に⾒合った容量のクリーナーを選択してください。
⾼ブーストをかけた場合、純正サクションでは変形等が起こる場合があります。これを交換することで
吸⼊効率を良くすることができます。ただし、エアフロを活かした状態でストレートタイプを
採⽤すると、アイドリングがラフになったり、エンジンストールしやすくなったりする可能性が
あります。
タービンで加圧された空気は、圧縮されてエンジンへと送り込まれます。その際、圧縮された空気は
熱を持ち膨張してしまいます。そうすると過給された空気密度も下がり、燃焼効率が悪くなり本来の
性能が出せません。そこで、タービンとエンジンの間にインタークーラーを設けることで圧縮された
空気を通し、⾛⾏⾵を当てることで圧縮空気を冷却します。こうすることで、密度の⾼い圧縮空気を
エンジンへ送り込むことが可能になり、燃焼効率が向上され本来の性能を得ることが可能になります。
GENESISの場合、ノーマルインタークーラーの容量が極端に少ないため、ノーマルを使⽤する場合は
セッティングの際、吸気温度に注意して実施してください。
ブローオフバルブ
（リサキュレーションバルブ）
タービンにより過給された空気がスロットルを閉じることで⾏き場を失い、パイプ内にとどまることで
タービンの回転を急激に⽌めようとする⼒が働き、タービンに⼤きな負担が掛かってしまいます。
これを防ぐためにタービンとスロットルの間にブローオフバルブを設置し、⾏き場を失った空気を
エアフロとタービンの間に循環させ、タービンを保護するのがブローオフバルブの役割です。
ノーマルブローオフバルブを⾼過給圧で使⽤した場合、ある程度の過給がかかるとわずかにリリーフして
しまうため、タービンの性能をフルに発揮できず、ピックアップが悪くなったり、最⾼出⼒が
落ちてしまう場合があるので、強化タイプの使⽤をお薦めします。また、ブローオフバルブの
リリーフを⼤気解放にした場合、タービンに対しては再循環した場合と同様の働きがありますが、
エアフロメーターの誤作動の原因になります。必ず再循環させてください。
カムシャフトを交換して得た排気圧⼒を、より効率良くタービンホイールに当てるために、
エキゾーストマニホールドを効率の良い物に交換します。これにより、⼤きい排気圧⼒をスムーズに
タービンホイールに当てることができ、さらにブーストの⽴ち上がりが鋭くなります。
項⽬ 推奨設定
必要燃料ポンプ容量 STD仕様
STEP UP 仕様
エアクリーナー STD仕様 ⾼効率タイプ
STEP UP 仕様
エアフロ STD仕様 ノーマルエアフロもしくはエアフロレス
STEP UP 仕様
サクションパイプ STD仕様 ノーマルもしくは純正交換タイプ
STEP UP 仕様 ストレートタイプ
インタークーラー STD仕様 純正交換タイプ以上の効率の良いもの
STEP UP 仕様 ⼤容量⾼効率タイプ
STD仕様 推奨：強化タイプ （⼤気解放不可）
STEP UP 仕様
エキゾーストマニホールド STD仕様 ノーマル
STEP UP 仕様 ⼤容量⾼効率タイプ
19

ノーマルのアウトレットのままでは、効率良く排気ガスを抜ききることができません。特に⾼回転、
⾼ブーストでは排気が詰まってしまい、結果的に排気ガスがタービンをうまく流れることができず、
ブーストが安定しなくなります。そこで、アウトレットを⼤⼝径の物に交換することで送り込まれた
排気ガスをしっかり抜くことが可能になり、ブーストが安定するだけでなく、タービンの効率が上がり
ブーストのピックアップが良くなります。
アウトレット同様、排気の流れをスムーズにすることで、中間域のピックアップ、⾼回転の伸び共に
良くなります。
浄化能⼒を確保した、メタル触媒に交換することで排気抵抗を低減することができます。
アウトレット同様、排気の流れをスムーズにすることで、中間域のピックアップ、⾼回転の伸び共に
良くなります。
お⾞の状況に合わせて、必ずコンピューターリセッティングを⾏ってください。
出⼒が上がった場合、それに伴い燃焼温度が⾼くなります。純正の熱価のままでは、プラグが
溶けてしまうなどのトラブルにつながります。プラグの焼け具合によって判断しますが、
8番、9番相当のプラグに交換することをお薦めします。
このセットアップガイドはあくまでも⽬安となるものです。
実際のパーツ選定・セットアップは⽤途や他の仕様に合わせて選択してください。
項⽬ 推奨設定
STEP UP 仕様
タービンアウトレット STD仕様 ノーマル
STEP UP 仕様 ⼤容量⾼効率タイプ
フロントパイプ STD仕様 推奨：パイプ径φ76.3相当
STEP UP 仕様
触媒 STD仕様 推奨：メタル触媒
STEP UP 仕様
マフラー STD仕様 推奨：パイプ径φ80〜90相当
STEP UP 仕様
コンピューター STD仕様 要現⾞合わせ 推奨
STEP UP 仕様
プラグ STD仕様 要交換 推奨：8〜9番相当
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