Endo ERL-3 User manual

本商品を安全に正しく使用していただくために、使用前に必ず本書をお読みいただき、十分に理解し
てください。
本書は、お読みになった後、いつでも使用できるよう大切に保管してください。
なお、本商品を転売または譲渡される場合は、本書を新しい所有者に渡してください。
For safe and correct operation of the product, please be sure to read this manual and fully
understand its content before use.
After reading, keep the manual safe so that you can find and use it readily.
In case of resale or transfer of ownership of this product, make sure to transfer the manual to
the new owner.
取扱説明書
Users Manual
リトラクター
Retractor
ERL-3
ERL-6/ERL-6S
ERL-8/ERL-8S
ERL-11/ERL-11S
ERL-14/ERL-14S
BMU- 4a
2 21年8月 発行
Issued in August 2 21
Copied digital data
from http://www.endo-kogyo.co.jp/

リトラクター 取扱説明書
2
JP
目 次
1. はじめに .................................................................................................................... 3
本書の表記について ............................................................................................................................... 3
装置の保証と責任の範囲 ........................................................................................................................ 3
本書の対象者の定義 ............................................................................................................................... 4
異常発生時の緊急連絡先 ....................................................................................................................... 4
2. 取り扱い上の注意 ...................................................................................................... 5
3. 開梱と設置について ................................................................................................... 5
3-1 梱包形態と搬送について .......................................................................................................... 5
3-2 開梱後の確認 .......................................................................................................................... 5
3-3 梱包材の廃棄について ............................................................................................................ 5
4. 商品の説明 ............................................................................................................... 6
4-1 各部の名称 .............................................................................................................................. 6
4-2 使用環境 ................................................................................................................................. 6
4-3 商品仕様 ................................................................................................................................. 6
4-4 各機能 ..................................................................................................................................... 7
4-5 張力曲線 ................................................................................................................................. 8
4-6 適合規格 ................................................................................................................................. 9
5. 据え付けについて ...................................................................................................... 9
5-1 据え付け前の準備と確認 ......................................................................................................... 9
5-2 据え付け手順 ......................................................................................................................... 1
5-3 据え付け後の確認 ................................................................................................................. 13
6. 使用方法 ................................................................................................................. 13
6-1 作業前の点検・確認 ............................................................................................................... 13
6-2 使用上の注意 ........................................................................................................................ 14
6-3 ラチェット装置の操作方法 ...................................................................................................... 15
6-4 落下防止装置の解除(ERL-6S、ERL-8S、ERL-11S、ERL-14S) ............................................ 15
6-5 工具、機器類の交換 .............................................................................................................. 16
6-6 定期点検 ............................................................................................................................... 16
7. トラブルシューティング .............................................................................................. 17
7-1 こんなときは? ....................................................................................................................... 17
8. 外形図 ..................................................................................................................... 18
8-1 本体 ...................................................................................................................................... 18
9. 消耗部品 ................................................................................................................. 18
9-1 消耗部品 ............................................................................................................................... 18
10. 商品の廃棄 ........................................................................................................... 18
Copied digital data
from http://www.endo-kogyo.co.jp/

リトラクター 取扱説明書
3
JP
1. はじめに
このたびは、リトラクターをお買い上げいただきまして、誠にありがとうございます。トラブルを防止し性能を十分に発
揮させるためにも、必ずこの本書をお読みいただき、十分に理解してください。
本書の表記について
危険レベル
本商品は、運用者の安全を第一に考えて設計されています。しかしながらシステムの性質上、取り除くことが
不可能なリスクが存在します。
本書では、それらのリスクの重大性および危険性のレベルを、「警告」、「注意」、「注記」の 3段階に分けて表
示しています。表示項目をよく読み、十分に理解してから、本商品の操作および保守作業を行ってください。
「警告」、「注意」、「注記」の表示は、危険性に関する重大性の順(警告>注意>注記)となっております。その内
容を以下に説明します。
警 告 取り扱いを誤ると、死亡、または重度の障害を負う危険が想定される場合。
注 意
取り扱いを誤ると、中度の傷害および軽傷を負う危険が想定される場合。
注 記
取り扱いを誤ると、物的損害の発生が想定される場合。
上記に記載された損害の程度(障害、傷害、物的損害)は、以下の意味を示します。
重度の障害 : 失明、けが、やけど(高温、低温)、感電、骨折、中毒などで後遺症が出るもの、および治療に
入院や長期の通院を要するもの。
中度の傷害 : やけど、感電、軽度の骨折などの治療に、入院または長期の通院を必要としないもの。
軽傷 : かき傷、打撲、裂傷など、軽い健康への影響。
物的損害 : 家屋、家財、家畜、およびペットにかかる拡大損害。
上記の警告、注意、注記以外にも作業者にとって重要な事項に関しては、以下の形式で表記します。
ポイント
操作上、覚えておかなければいけない重要な内容を記載します。
シンボル記号
本書では上記の表記と併せて、次のようなシンボル記号を付加し、内容を分かりやすく表現しています。
この記号は、行ってはいけない「禁止」
事項を示します。
この記号は、物的損害または人に危害
を与えるおそれのあることを示します。
この記号は、必ず行っていただく「強制」
事項を示します。
この記号は、本書および関連文書をよく
読む必要があることを示します。
装置の保証と責任の範囲
装置に関する保証と責任
1. 保証期間中の正常な使用状態において発生した、製造上の責任による本商品の故障は、無償で修理また
は商品の交換を行わせていただきます。その際は、ご購入の販売店または当社に問い合わせください。
2. 次の場合は保証効力が消滅します。
1) 所有者が変更になった場合。
2) メーカーならびに代理店・取り扱い店以外で修理、または改造が行われた場合。
3. 保証期間は、本商品のお買い上げ後1年間とします。
Copied digital data
from http://www.endo-kogyo.co.jp/

リトラクター 取扱説明書
4
JP
4. 次の場合は、保証期間中であっても有償修理となります。
1) 誤った使用による故障または損傷。
2) 純正部品以外の部品使用に起因する故障または損傷。
3) 火災、地震、天災、地変、その他不測の事故による故障または損傷。
4) 落下、衝撃など、不注意による事故や保存上の不備によるもの。
5) 本商品以外の部品またはその他の機器による原因によって生じた故障または損傷。
6) 消耗部品を取り換える場合。
7) 本書に明記してある危険・注意事項に違反して使用した場合。
8) その他、メーカー側の責に帰さない原因による故障または損傷。
5. 機会損失などの保証責務の除外
保証期間内外を問わず、当社商品の故障に起因する、貴社あるいは貴社顧客など、貴社側における機会
損失ならびに当社商品以外への損傷、その他業務に対する保証は、当社の保証外とさせていただきます。
本書に関する著作権と責任
本書の著作権は当社にあります。
本書は、本商品の安全な運用をサポートすることを目的に限定して提供されるものであり、この目的以外に使
用することはできません。
当社から事前に許可を受けることなく、上記の目的以外に本書の全部または一部を、使用および複製すること
はできません。
また、本書の全部または一部を他の言語に翻訳したり、書き換えることも禁止されています。
なお本書に記載されている内容は、将来予告なしに変更することがあります。あらかじめご了承ください。
本書の対象者の定義
本書は、本商品に関与されるすべての皆様を対象に作成していますが、安全上、記述内容ごとに能力や経験に応
じて対象作業者の定義分けを行っています。
本書では、作業者を以下の 4階層に定義しています。
オペレータ
オペレータは、日常的な操作に従事する方を意味し、専門
的なスキルを要する保守作業などは作業対象外とします。
したがって、本体の分解などの行為は許可されません。
オペレータは、取扱説明書をよく読み、操作における手順
を十分理解した上で作業を行ってください。
メンテナー
メンテナーは、上記オペレータの作業に加え、設置作業、
簡単なトラブルシューティング、定期点検作業が許可され
ます。メンテナーは、本商品の十分な知識と操作技術を習
得する必要があります。また、メンテナーは本書に記載さ
れている内容をよく読み、装置の特性やすべての作業内
容を十分理解した上で、作業を行ってください。
管理責任者
管理責任者は、本商品の十分な知識を持ち、操作技術に
熟達している必要があります。
また、本商品の管理だけでなく、現場における本商品を扱
う作業を統括的に管理してください。
サービスエンジニア
サービスエンジニアは、本商品の設置、故障の原因調査
および修理・オーバーホールといった特別な知識と技術を
要する作業を行う作業者を意味します。原則として、サー
ビスエンジニアリング(サービスエンジニアによる作業)は
当社のサービス技術スタッフが行います。
異常発生時の緊急連絡先
もし、本商品に何らかの異常が発生した場合は、ご購入の販売店または当社にご連絡ください。
Copied digital data
from http://www.endo-kogyo.co.jp/

リトラクター 取扱説明書
5
JP
2. 取り扱い上の注意
本商品は、取り扱いを誤ると商品そのものを破損するばかりでなく、火災やけがの原因になる場合がありま
す。
以下の注意事項をよく読み、取り扱い時には必ずその指示に従ってください。
警 告
爆発性の雰囲気、引火性ガスの雰囲気、腐食性の雰囲気、塵埃の雰囲気、水・油のかかる場
所、および可燃物の近くでは使用しないでください。火災・けがの原因になります。
本商品の改造は行わないでください。
メンテナンス作業は、リトラクターに関する十分な知識と操作技術を習得しているメンテナーが
行ってください。
本商品の使用方法を誤ると人身事故の原因となります。本書の記述内容に従って正しく使用
してください。
特に本書に記載されている「警告」、「注意」、「注記」は、十分に理解し必ず守ってください。
本商品は、本書の記述内容に従って正しく据え付けてください。
注 意
必ず日常点検および定期点検を実施してください。
3. 開梱と設置について
3-1 梱包形態と搬送について
本商品の標準品セットは、段ボール箱に梱包された状態で納入されます。「4-2 商品仕様」に
記載されている質量に梱包材の質量(約 .5 kg)を足した重さです。
搬送の際は、落としたり衝撃を与えたりしないでください。
再梱包される場合は、同等の大きさの箱をご用意ください。
3-2 開梱後の確認
梱包物を開梱後、以下の商品がそろっていることを確認してください。
もし、欠品や破損がありましたら、お手数ですが当社までご連絡ください。
リトラクター(本体) 1式
取扱説明書 1冊
3-3 梱包材の廃棄について
開梱後の梱包材および緩衝材は、ご使用の地域のルールに従って適切に処理してください。
Copied digital data
from http://www.endo-kogyo.co.jp/

リトラクター 取扱説明書
6
JP
4. 商品の説明
4-1 各部の名称
4-1-1 リトラクター本体(外観) 4-1-2 リトラクター本体(内部)
4-2 使用環境
設置場所 : 一般屋内
周囲温度 :
-1 ℃~+5 ℃(凍結しないこと)
湿 度 : 85%以下(結露しないこと)
雰囲気 : 爆発性雰囲気でないこと。引火性ガス腐食性ガス、塵埃がないこと。水・油が直接かからないこと。
4-3 商品仕様
リトラクターは工具(機器)を上方で保持する商品です。
ワイヤロープを引き出すにつれて張力が強くなります。
型式 容量範囲(kg) 出荷時容量(kg) 最大ワイヤ長さ(m)
質量(kg)
ERL-3 1.5~3. 2.5 4. 約3.8
ERL-6 3. ~6. 4.5 4. 約4.4
ERL-8 5. ~8. 7. 4. 約4.8
ERL-11 8. ~11. 8. 4. 約5.1
ERL-14 11. ~14. 7. 4. 約5.1
ERL-6S 3. ~6. 4.5 4. 約4.4
ERL-8S 5. ~8. 7. 4. 約4.8
ERL-11S 8. ~11. 8. 4. 約5.1
ERL-14S 11. ~14. 7. 4. 約5.1
※ ERL-6S、ERL-8S、ERL-11S、ERL-14S は落下防止装置付きです。
※ 出荷時容量はワイヤロープをすべて巻き取った状態での容量です。
ケース
取付穴
(補助ハンガー)
下フック
ワイヤロープ
ストッパ
バッファ
上フック
ピン
取付穴
(補助ハンガー)
ウォーム
ドラムカバー
スプリング
ドラム
ラチェット
スピンドル
Copied digital data
from http://www.endo-kogyo.co.jp/

リトラクター 取扱説明書
7
JP
1
2
3
4
5
5
1
15
2
25
3
35
4
45
5
2 4 6 8 1 12 14 16
容量(kg)
張力(N)
スプリング巻数(回)
ERL-3
出荷時の状態を例として示します。最大ワイヤ長さがすべて引き出せる上限でセットしています。
出荷時状態
型式 出荷時容量
A(kg)
出荷時の最大容量
B(kg)
最大ワイヤ長さ
C(m)
スプリング総巻数
(回)
ERL-3 2.5 4. 4. 15
ERL-6/ERL-6S 4.5 8.5 4. 14
ERL-8/ERL-8S 7. 12. 4. 14
ERL-11/ERL-11S
8. 14. 4. 12
ERL-14/ERL-14S
7. 17.5 4. 1
※各荷重にはバラつきがあります。
例)ERL-3
4-4 各機能
4-4-1 ラチェット装置
引き出したワイヤロープの巻取を一時的に停止させる装置です。
「6-3 ラチェット装置の操作方法」を参照してください。
4-4-2 ストッパ
工具(機器)が上がりすぎないようワイヤロープの巻取を停止します。
位置を移動する場合は「5-2-2 工具、機器類の取り付けおよびスプリング張力の調整」を参照してください。
4-4-3 落下防止装置(ERL-6S、ERL-8S、ERL-11S、ERL-14S)
スプリングが破断したとき、下フックに取り付けられた工具(機器)が全ストローク落下することを防止する装置
です。落下防止装置が作動した場合の解除方法は「6-4 落下防止装置の解除(ERL-6S、ERL-8S、ERL-11S、
ERL-14S)」を参照してください。
スプリング巻数 1回≒ワイヤ巻き取り長さ 53 mm
C m
A kg
B
kg
C m
Copied digital data
from http://www.endo-kogyo.co.jp/

リトラクター 取扱説明書
8
JP
1
2
3
4
5
5
1
15
2
25
3
35
4
45
5
2 4 6 8 1 12 14 16
容量(kg)
張力(N)
スプリング巻数(回)
ERL-3
4-5 張力曲線
各型式の巻取時の張力特性を表しています。
スプリングにはバラつきがありますので目安としてください。
注 記
出荷時の状態よりもスプリング張力を強めると、最大ワイヤ長さが引き出せなくなります。
また、引き出せなくなったワイヤロープを無理に引き出すとスプリングが破損します。
張力を弱めすぎるとワイヤロープをすべて巻き取れない場合があります。
ERL-6S、ERL-8S、ERL-11S、ERL-14S は張力を弱めすぎると、落下防止装置が働き、工具(機
器)の引き出しができなくなります。
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
0
2
4
6
8
10 12 14 16
0
2
4
6
8
10
12
14
0
20
40
60
80
1
00
1
20
1
40
0 2 4 6 8
10
12
14
ERL-6/ERL-6S
張力(N) 容量(kg)
スプリング巻数(回)
出荷時容量
スプリング巻数に
応じてストローク
が減少
ERL-8/ERL-8S 容量(kg)
張力(N)
スプリング巻数(回)
出荷時容量
スプリング巻数に
応じてストローク
が減少
容量(kg)
ERL-11/ERL-11S
張力(N)
スプリング巻数(回)
出荷時容量
スプリング巻数に
応じてストローク
が減少
出荷時容量
スプリング巻数に
応じてストローク
が減少
Copied digital data
from http://www.endo-kogyo.co.jp/

リトラクター 取扱説明書
9
JP
4-6 適合規格
機械指令(Mac inery Directive 2006/42/EC)
EN ISO 121 : Safety of machinery. General principles for design. Risk assessment and risk reduction
※ 本商品の規格適合は、標準仕様の場合のみです。標準品以外の組み合わせおよびお客様における改造
が行われた場合は、規格適合から外れることがあります。あらかじめご了承ください。
5. 据え付けについて
警 告
リトラクターは、本書の記述内容に従って、正しく据え付けてください。据え付けを誤ると、人身
事故や財物損傷およびリトラクターの損傷の原因となります。
万一、リトラクターの上フックや支持部材(つり金具)が破損したとき、作業者を保護するため
に、リトラクターには必ず補助ワイヤロープまたはチェーンを取り付けてください。
注 意
据え付け作業は、リトラクターに関する十分な知識と操作技術を習得しているメンテナーが行って
ください。
5-1 据え付け前の準備と確認
5-1-1 据え付けに必要な道具、備品
以下の物はすべてお客様にてご用意いただく必要があります。
支持部材(つり金具)
T 型六角レンチ(六角対辺 6mm)
補助ワイヤロープまたは補助チェーン
スプリング巻数 1回≒ワイヤ巻き取り長さ 53 mm
スプリング巻数 1回=ウォーム 21 回
(スピンドル)
スプリング巻数に
応じてストローク
が減少
2
4
6
8
1
12
14
16
18
2
2
4
6
8
1
12
14
16
18
2
123456789111
容量(kg)
張力(N)
スプリング巻数(回)
ERL-14/ERL-14S
出荷時容量
スプリング巻数に
応じてストローク
が減少
Copied digital data
from http://www.endo-kogyo.co.jp/

リトラクター 取扱説明書
1
JP
5-1-2 据え付け場所の確認
本商品を据え付ける前に、据え付ける場所に以下の問題がないことを確認してください。
1 支持部材(つり金具)が十分な強度を有していることを確認してください。
2 本体下面に、スプリング張力の調整などメンテナンス時のスペースが十分に確保できることを確認して
ください。
3 本体周辺での作業が、支障なく行えるスペースを確保できることを確認してください。
4 据え付け場所が、「4-2 使用環境」に記載されている設置環境であることを確認してください。
5 トロリを使用する場合、カラビナを取り付けてください。
6 取り付け場所にエッジなどがないことを確認してください。
5-2 据え付け手順
5-2-1 リトラクターの取り付け方法
1 十分な強度を有する支持部材(つり金具)を用意し、リト
ラクターの上フックを直接支持部材(つり金具)に取り付
けます。
2 上フックの外れ止め金具が閉じていることを確認しま
す。
3 リトラクターが自由に動くことを確認します。
4 リトラクターの最大容量の 1 倍以上の強度を有す
る補助ワイヤロープまたはチェーンを用意します。
5 補助ワイヤロープまたはチェーンの一端を右図の
ように支持部材(つり金具)とは別の支持部材(つり
金具)に取り付けます。さらに、補助ワイヤロープま
たはチェーンのもう一端をリトラクター本体に取り付
けます。
注 意
上フックは固定しないでください。上フックを固定した状態で使用すると、破損や落下のお
それがあります。
注 記
支持部材(つり金具)は、リトラクターが動いても外れないように、右図
のように口の開いていないものを使用してください。
リトラクターが周囲のものにぶつからないように取り付けてください。
複数のリトラクターを並べて取り付ける場合は、リトラクターがお互いに
ぶつからないよう高低差をつけてください。
補助ワイヤロープ
本体取り付け
上フック
支持部材(つり金具)
補助チェーン 補助チェーン用
支持部材
※図中の補助チェーン、
支持部材は、参考例です。
Copied digital data
from http://www.endo-kogyo.co.jp/

リトラクター 取扱説明書
11
JP
注 意
補助ワイヤロープまたはチェーンには、
リトラクターが自由に動けるように「タル
ミ」を設けてください。
タルミは、もしリトラクターの上フックや支
持部 材(つり 金具) が破損し、リ トラク
ターが落下しても 100 mm 以内で停止
する長さにしてください。
5-2-2 工具、機器類の取り付けおよびスプリング張力の調整
警 告
空荷でワイヤロープを引き出さないでください。引き出したときに誤って手を放すと、ワイヤロープ
が急速に巻き取られ人身事故の原因となります。
注 記
出荷時容量以上にスプリング張力を強めると最大ワイヤ長さよりも引き出せない場合があり
ますので、無理に引き出さないでください。スプリング破損の原因となります。
張力を弱めすぎるとワイヤロープをすべて巻き取れない場合があります。
ERL-6S、ERL-8S、ERL-11S、ERL-14S は張力を弱めすぎると、落下防止装置が働き、工具(機
器)の引き出しができなくなります。
1 工具(機器)と付属品の総質量(重量)がリトラクターの容量範囲内か確認します。
2 「6-3-2 ラチェット装置の解除」に従ってラチェット装置を解除します。
3 工具(機器)を持ち上げてリトラクターの下フックに取り付けます。環は締めてください。
工具(機器)の質量がスプリングの張力を超えている場合は、工具(機器)が下降します。
手を放さずゆっくりと下げてください。
破損
落下
タルミ
1 mm
以内
Copied digital data
from http://www.endo-kogyo.co.jp/

リトラクター 取扱説明書
12
JP
4 ケースの下方または上方からウォームを回しスプリングの張力を調整します。
出荷時より張力を増加するとストロークは短くなります。
ウォームを「-」側に回すと張力が減少します。
ウォームを「+」側に回すと張力が増加します。
【下方からの張力調整】
【上方からの調整】
5 巻き取り長さを制限する場合はストッパの位置を変更します(締付トルク 3.5Nm)。
ただし出荷時よりも下方には取り付けないでください。
65mm 以上
「+」
張力増加
「-」
張力減少
「-」
張力減少
「+」
張力増加
Copied digital data
from http://www.endo-kogyo.co.jp/

リトラクター 取扱説明書
13
JP
5-3 据え付け後の確認
5-3-1 作業範囲(ストローク)の確認
1 調整したストロークの範囲内で作業が行えることを確認してください。
2 ストロークの範囲が足りない場合は、リトラクターの取り付
け高さを下げるか、下フックと工具(機器)の間に適切なつり
具を使用してください。
6. 使用方法
6-1 作業前の点検・確認
警 告
点検の結果、ひとつでも異常が見られる場合は、使用しないでください。
点検の結果、ボルトやネジに緩みがある場合は、増し締めしてください。
損耗や摩耗、変形が見られる部品がある場合は、ご購入の販売店または当社にお問い合わ
せください。
本商品を使用した作業を開始する前に、以下の点検・確認を行ってください。
周辺の確認
1 リトラクター周辺および作業スペースに、ごみや不要な器材などがないことを確認します。
2 撤去できない障害物などがある場合は、作業責任者に連絡してください。
注 記
ワイヤロ ープを引き出し過ぎないでくださ
い。ワイヤロープの引き出し過ぎは、ドラム
破損の原因となります。
※図
中の補助チェーン、支持部材、工具
(機器)は、参考例です。
ストローク
Copied digital data
from http://www.endo-kogyo.co.jp/

リトラクター 取扱説明書
14
JP
支持部材(つり金具)の点検
1 支持部材(つり金具)が損耗していないことを確認します。
2 損耗がある場合は、直ちに使用を中止してください。
リトラクター本体の点検
リトラクター本体について以下の点検を行ってください。
1 上フック、下フックが損耗していないか、回転が円滑か
2 上フックの外れ止めが変形していないか、フックから
外れていないか
3 下フックの環が緩んでいないか
4 ワイヤロープが損耗していないか(※素線の断線や
ストッパ部に注意)
5 バッファに摩耗、割れがないか
6 ブッシュに著しい摩耗や割れはないか
7 ケースが損耗していないか
8 補助ハンガーに損耗はないか
9 補助ワイヤロープ(またはチェーン)が損耗していない
か、取り付けボルト類が緩んでいないか
10 各部のビス、ボルト類がゆるんでいないか
6-2 使用上の注意
警 告
リトラクターにつり下げた工具(機器)の真下に入らないでください。
リトラクターの改造は行わないでください。
ワイヤロープを引き出した状態で工具(機器)を取り外さないでください。ワイヤロープが急速
に巻き取られ人身事故の原因となります。
注 記
出荷時容量以上にスプリング張力を強めると最大ワイヤ長さよりも引き出せない場合があり
ますので、無理に引き出さないでください。スプリング破損の原因となります。
ワイヤロープを引き出し過ぎないでください。ワイヤロープの引き出し過ぎは、ドラム破損の原
因となります。
ワイヤロープの斜め引きはしないでください。ワイヤガイドやワイヤロープの破損の原因となり
ます。
スプリングの張力を調整してから使用してください。
※図中の支持部材(つり金具)は、参考
例です。
※図中の支持部材(つり金具)、補助
チェーンは、参考例です。
1
3
4
5
6
2
7
8
9
1
損耗
Copied digital data
from http://www.endo-kogyo.co.jp/

リトラクター 取扱説明書
15
JP
6-3 ラチェット装置の操作方法
警 告
ラチェット装置を作動させた状態で張力調整は行わないでください。張力を強めた状態で解除す
ると、解除と同時にワイヤロープが急速に巻き取られ人身事故の原因となります。
6-3-1 ラチェット装置の作動
1 ピン溝にマイナスドライバー等を差し込んで ON の位置に動か
してください。
2 引き出したワイヤロープを少し戻すと、ワイヤロープの巻き取り
が停止します。
6-3-2 ラチェット装置の解除
1 ピン溝にマイナスドライバー等を差し込んで OFF の位置に動か
してください。
2 ラチェット装置が作動している場合は工具(機器)を少し下げて
解除してください。
6-4 落下防止装置の解除(ERL-6S、ERL-8S、ERL-11S、ERL-14S)
スプリング張力の弱め過ぎなどで落下防止装置が作動した場合は、工具(機器)を取り付けた状態で、ウォー
ムを「+」側に約10回転回すと落下防止装置が解除されます。
【下方からの張力調整】
【上方からの調整】
「+」側(反時計回り)に
約10 回転回して解除
「落下 防 止装置」
作動により停止。
工具落下
ピン
ピン溝
ピン
ピン溝
「+」側(時計 回り)に
約10 回転回して解除
Copied digital data
from http://www.endo-kogyo.co.jp/

リトラクター 取扱説明書
16
JP
6-5 工具、機器類の交換
警 告
リトラクターにつり下げた工具(機器)の真下に入らないでください。
ワイヤロープを引き出した状態で工具(機器)を取り外さないでください。ワイヤロープが急速
に巻き取られ人身事故の原因となります。
注 記
スプリングの張力を調整してから使用してください。
1 工具(機器)が上下できることを確認します。
2 工具(機器)を持ち上げ、ドラムにワイヤロープをすべて巻取らせた状態で工具(機器)を外します。
3 「5-2-2 工具、機器類の取り付けおよびスプリング張力の調整」に従って工具(機器)を取り付け、スプリ
ング張力を調整します。
6-6 定期点検
少なくとも毎月 1回以上、点検を行ってください。
定期点検の方法は、当社ホームページから『修理説明書』をダウンロードの上、『修理説明書』の「定期点検」
を参照してください。
http://www.endo-kogyo.co.jp
環境の悪い場所で使用している場合や使用頻度が多いときは、点検の間隔を短くしてください。
Copied digital data
from http://www.endo-kogyo.co.jp/

リトラクター 取扱説明書
17
JP
7. トラブルシューティング
7-1 こんなときは?
警 告
不具合の原因が判明するまで、ワイヤロープの先端に取り付けられている工具(機器)は取り外さ
ないでください。もし工具(機器)を外すと、ワイヤロープが急速に巻き取られ人身事故の原因とな
ります。
注 意
使用中に異常を感じたときは、ただちに使用を中止して、リトラクターに関する十分な知識と操
作技術を習得しているメンテナーが、下表に記載された内容を確認してから適切な処置を行っ
てください。
該当する現象が下表にない場合は、ご購入の販売店または当社にご連絡ください。
不具合 原 因 処 置
ワイヤロープの引き出しお
よび巻き取りができない。
スプリングが破断した。 スプリングを交換する。
ワイヤロープの引き出しが
できない。
スプリング張力を強めすぎ
てス プリン グ が巻き締まっ
た。
スプリングの張力を弱める。
「5-2-2 工具、機器類の取り付けおよびス
プリング張力の調整」参照
スプリング張力を弱めすぎ
て落下防止装置が作動し
た。
落下防止装置を解除する。
「6-4 落 下 防 止装 置 の 解 除 ( ERL-6S 、
ERL-8S、ERL-11S、ERL-14S)」参照
Copied digital data
from http://www.endo-kogyo.co.jp/

リトラクター 取扱説明書
18
JP
8. 外形図
8-1 本体
注 記
本体を固定して使用する場合は、※4-M5 の8箇所のうち必ず片面の 4箇所を使用して固定
してください。
本体に入る M5 ボルト長さは、ケース端面から 12~16mm となるようにしてください。
締め付けトルクは 2.8N・mとしてください。
9. 消耗部品
9-1 消耗部品
スプリング
ワイヤロープ
ドラム
※消耗部品・その他部品の交換方法については、当社ホームページから『修理説明書』をダウンロードするか、
ご購入の販売店または当社にご連絡ください。
10. 商品の廃棄
商品を廃棄する際は、ご使用の地域のルールに従って産業廃棄物として適切に処理してください。
Copied digital data
from http://www.endo-kogyo.co.jp/

Retractor/Users manual
19
EN
CONTENTS
1. Introduction 20
Notation in this manual ........................................................................................................................ 2
Scope of warranty and liabilities for the equipment ............................................................................. 21
Definition of intended users for this manual ........................................................................................ 21
Emergency contact in case of malfunctions ........................................................................................ 22
2. Precautions for handling 22
3. Unpacking and Installation 22
3-1 Packaging arrangement and transportation ......................................................................... 22
3-2 Checks after unpacking ........................................................................................................ 22
3-3 Disposal of packing materials ............................................................................................... 23
4. Product Description 23
4-1 Components ......................................................................................................................... 23
4-2 Operating environment ......................................................................................................... 23
4-3 Product specifications .......................................................................................................... 23
4-4 Functions .............................................................................................................................. 24
4-5 Torque curve ......................................................................................................................... 25
4-6 Applicable standards ............................................................................................................ 26
5. Installation 26
5-1 Preparation and checks before installation .......................................................................... 26
5-2 Installation procedures ......................................................................................................... 27
5-3 Post-installation checks ........................................................................................................ 3
6. Usage 30
6-1 Pre-operation inspections and checks ................................................................................. 3
6-2 Precautions for use............................................................................................................... 32
6-3 Operation method of the ratchet device ............................................................................... 32
6-4 Release of the ratchet device (ERL-6S, ERL-8S, ERL-11S and ERL-14S) ......................... 33
6-5 Replacement of the tools (equipment) ................................................................................. 33
6-6 Periodical inspections ........................................................................................................... 33
7. Troubleshooting 34
7-1 Countermeasures ................................................................................................................. 34
8. Dimensional Drawing 35
8-1 Main equipment .................................................................................................................... 35
9. Consumables and Special Accessories 35
9-1 Consumables ........................................................................................................................ 35
10. Disposal of Product 35
Copied digital data
from http://www.endo-kogyo.co.jp/

Retractor/Users manual
2
EN
1. Introduction
Thank you very much for your purchase of the Retractor. To prevent any possibility misuse to and obtain the
best performance, please be sure to read this manual and fully understand its content.
Notation in this manual
Hazard levels
This product is designed with ultimate priority on the safety of operators. However, due to the nature of
the system, there are risks that cannot be totally removed.
In this manual, the level of significance and risk is defined and indicated in three stages: “WARNING”,
“CAUTION”, and “NOTICE”. Thoroughly read and fully understand the indicated items before operating
the product and performing maintenance procedures. The indications for “WARNING”, “CAUTION”, and
“NOTICE” are in order of risk significance (WARNING > CAUTION > NOTICE). Their details are
described below.
WARNING A situation that, if mishandled, may cause death or serious disability.
CAUTION A situation that, if mishandled, may cause minor or moderate injury.
NOTICE
Indicates a situation that, if mishandled, may cause property damage.
The extent of the problem described above (disability, injury, and property damage) is defined as
follows.
Serious disability: Loss of eyesight, wound, burn (high-temperature or low-temperature), electric
shock, bone fracture, poisoning, and other injuries that leave aftereffects and that
require hospitalization or long-term outpatient treatment.
Moderate injury: Burn, electric shock, bone fracture, and other injuries that do not require
hospitalization or long-term outpatient treatment.
Minor injury: Scratch, bruise, laceration, and other injuries that have a minor impact on health.
Property damage: Damage to buildings, household articles, and injury to domestic animals or pets.
Other than WARNING, CAUTION, and NOTICE described above, matters important to workers are
indicated using the following format.
REMINDER
Describes important details to be remembered for the operation.
Symbols
This Operation Manual uses the following symbols to simply provide information in addition to the
indications above.
Indicates a PROHIBITED action that
must not be performed.
Indicates potential property damage
or a danger that may inflict bodily
injury.
Indicates a REQUIRED action that
must be performed.
Indicates that it is necessary to
thoroughly read the manual and the
relevant documents.
Copied digital data
from http://www.endo-kogyo.co.jp/
This manual suits for next models
8
Table of contents
Other Endo Tools manuals