Yamaha VL1-m User manual

取扱説明書 ベーシックガイド

1
このたびは、ヤマハバーチャルアコースティックトーンジェネレーターVL1-m
をお買い求めいただき、まことにありがとうございます。
VL1-mは、先進のVA(VirtualAcoustic)音源を搭載した新次元のトーンジェネ
レーターです。
VL1-mの優れた機能を使いこなしていただくために、ぜひこの取扱説明書をご
活用いただきますようご案内申し上げます。
また、ご一読いただいた後も、不明な点が生じた場合に備えて、大切に保管い
ただきますよう、お願い申し上げます。
VIRTUAL ACOUSTIC TONE GENERATOR
OWNER'S MANUAL ベーシックガイド

2
特長
世界初のバーチャルアコースティック音源を搭載
バーチャルアコースティック音源(略してVA音源)は、管楽器、弦楽器などのしくみ
そのものをもとにして生み出された全く新しい方式の音源です。
■楽器の中で仮想楽器を作る
今までのシンセサイザーでは、いくつもの発振音を合成したり、メモリーにサンプリ
ングされた波形を加工することで音を作ってきました。しかし、なかなか思った通り
の音が出ない。どうしても存在感のある音が作れない。表現力が乏しい。一見無意味
にも見える多くの数値を変更しないと目的の音にたどりつけない。など、プレーヤー
にとっては、さまざまな苦労の連続でした。
VA音源は、このようなこれまでの常識を完全にくつがえす音源です。
VA音源では、管や弦の長さ、形状、特性、リード(管楽器の振動を生み出す部分)や
弓の特性などを細かく設定することで音を作り出します。それは、あたかも本体の中
に仮想の管楽器あるいは弦楽器を作り出していく工程にほかなりません。また、作り
出された音は、単調な発振音を疑似的に合成した音ではありませんので、存在感のあ
る力強い音色となります。
■表現力を無限に拡げるコントローラー群
さらに本機を特長づけるのが、その表現力です。
サックスプレーヤーを例にして考えてみましょう。彼らは決して指だけで演奏してい
るわけではありません。息を吹き込む強さ、唇によるリードの締め付け、ハーフタン
ギングなどの各種奏法をコントロールしながら演奏を行います。
これらのさまざまな表現を、キーボーディストが鍵盤だけで実現しようとしても無理
があります。本機では、外部MIDI機器の鍵盤以外に、本機に接続したブレスコント
ローラーをはじめ、外部MIDI機器のさまざまなコントローラーを駆使して、より表
現力のある演奏が可能です。
もちろん、これらのコントローラーを動かしたとき、今までのシンセサイザーのよう
に特定の1パラメーターだけが上下するような単調な変化では、「表現力」とは呼べま
せん。VA音源では、息を吹き込む強さ、息のもれ具合などいくつものパラメーターを
効果的にアサインすることで、本当に「息づかいの聴こえる」表現力を手にすること
ができます。
■高品質なエフェクト群
リバーブ、フランジャー、ディレイ、ディストーションをはじめとする豊富なエフェ
クトが用意されています。これらのエフェクトは、各音色のパラメーターになってい
ますので、音作りの一部として積極的に活用することができます。
■VL1コンパチブル
本機では、すでにミュージックシーンで活躍中のVL1のボイス(VLIVOICEDATA
DISK:VLD-01〜VLD-07:94年7月現在)をそのまま使うことができます。(ただし、
一部のパラメーターは無視されます)

3
プロ仕様としてのこだわり
■2音ポリフォニック(同時発音数=2)
1本の管楽器で和音は出せません。本機も管楽器などのようにソロがとれる楽器とし
てこだわった結果、あえて2音ポリフォニックとなっています。実際には、モノフォ
ニック(同時発音数=1)マシンとして考えていただいた方が本機の位置付けを理解
していただけるかもしれません。
■完全ステレオ出力
音の定位、エフェクトの効果などにこだわった結果、モノラル出力では本機の特長が
活かし切れないと判断し、完全なステレオ出力となっています。できるかぎり、Lと
Rの両方の端子をアンプ、ミキサーなどに接続してください。(設定によってモノラ
ルにすることもできます)
■表現力を身に付けるためには、練習も必要
コントローラーを駆使して思い通りの演奏をするためには、それなりの練習が必要で
す。もちろん、その練習の成果は、確実に表現力として演奏に現れます。
■操作しやすいラックマウントタイプ
本機は操作しやすい3Uのラックマウントタイプになっています。
■WX用ボイスも同梱
WXシリーズ(WX7、WX11など)をお持ちの方は、同梱ディスクに納められている専
用の音色を使うことで、すぐにでもWXシリーズを使ってプレイをすることが可能で
す。

4
マニュアルの使い方
オーナーズマニュアルは、次の3冊で構成されています。各オーナーズマニュアルの役割をご理解いただいた上
で、上手にお使いください。
オーナーズマニュアル ベーシックガイド(本書)
本機をお使いいただく前に覚えておいて欲しいこと、使用上のご注意、接続の方法から、演奏の体験、音のしく
みなどについて説明しています。
■第1章 セットアップ!VL1-m
各部の名称や接続の方法、お使いになる前に覚えておいて欲しいことを説明します。はじめて本機に触れる方
は、必ずお読みください。
■第2章 はじめてのVL1-m
演奏の体験、デモ演奏の方法や基本的な操作を説明します。はじめて本機に触れる方は、必ずお読みください。
■第3章 VL1-mを知る−パート1
本機の基本的な概念やコントローラーの役割を説明します。はじめて本機に触れる方は、必ずお読みください。
■第4章 VL1-mを知る−パート2
本機の音源のしくみを詳しく説明します。音色のエディットを始める前にお読みください。
オーナーズマニュアル リファレンス
音色やコントローラーの設定を変更する方法を説明しています。必要に応じて、辞書のようにご活用ください。
■第1章 プレイ&エディットの基礎知識
演奏やエディット作業の基本的な操作や、覚えておいて欲しい知識、概念などを説明します。はじめてエディッ
トを行う方は、必ずお読みください。
■第2章 プレイモード
通常の演奏を行うプレイモードでの操作を、詳しく説明します。必要に応じてお読みください。
■第3章 エディットモード−コモンエディット
エディットモードのコモンエディット(2つのエレメントに共通の設定)の操作を、詳しく説明します。必要に
応じてお読みください。
■第4章 エディットモード−エレメントエディット
エディットモードのエレメントエディットの操作を、詳しく説明します。必要に応じてお読みください。
■第5章 ユーティリティモード
全体のチューニングや、MIDIのセットアップ、バルクデータの送受信、フロッピーディスクの管理など、ユー
ティリティモードでの操作を、詳しく説明します。必要に応じてお読みください。
■付録、用語解説
エラーメッセージが表示されたり、トラブルが発生したときの対処の方法などを説明します。また、用語解説も
用意してありますので、わからない用語が出てきたら、必要に応じてお使いください。
オーナーズマニュアル セッティングリスト
工場出荷時に用意されているボイスのリストや、機能の一覧などを紹介しています。
必要に応じてお使いください。

5
表記について
本書では、次のようなマークを使って、ボタンや説明内容を表します。
PLAY
パネル上のボタンを示します。枠の中の文字は、パネル上に茶色または赤色で印刷さ
れている文字です。また、ファンクションボタン F1 〜F8 に対応する機能を
示す場合には、 F1 (Com)のようにかっこ内にその機能を表記します。
注意事項を示します。大切なデータをなくしたりしないよう、必ずお読みください。
参考となる記述を示します。応用的な操作や、関連することがらを説明します。必要
に応じてお読みください。
手順を示します。その機能を実行するときは、この手順にしたがって操作を進めてく
ださい。
各機能を解説する記述を示します。
「→P.●●」
関連した機能や項目の記載ページを示します。必要に応じて参照してください。
また、各機能の説明の先頭では、次のような形式で重要な項目を表記します。
EDIT/COM/MISC/SETTING:セッティング
EDIT → F1 (Com)→ F1 (Misc)→1:Setting→
ENTER
アサインモード、ピッチベンドモード、サステインを設定します。
AssignMode
BottomNote,TopNote,LastNote
PitchbendMode Normal,Bottom,Top
Sustain off,on
その機能の概要その機能に入るまでの手順機能の名称
設定範囲
設定する項目名
(画面に表示される
通りに記載します) (工場出荷時には、黒地に白文字の表示になっていますが、
本書では、見やすさを優先して反転してあります)
表示される画面

6
目次
安全にお使いいただくために ...................................................................................................................................8
第1章 セットアップ!VL1-m
各部の名称と機能 ...................................................................................................................................................12
フロントパネル ...........................................................................................................................................12
リアパネル...................................................................................................................................................15
接続の方法 ..............................................................................................................................................................16
電源コードの接続........................................................................................................................................16
MIDIおよびコントローラーの接続 ..............................................................................................................17
アンプなどの機器との接続 .........................................................................................................................21
付属の音色ディスクについて .................................................................................................................................22
音色ディスクの内容 ....................................................................................................................................22
ブレスコントローラーの調整 .................................................................................................................................24
MIDIについて ..........................................................................................................................................................26
第2章 はじめてのVL1-m
音を出してみよう ...................................................................................................................................................28
音が出ることを確認する .............................................................................................................................28
テナーサックスを演奏してみる ..................................................................................................................29
尺八を演奏してみる ....................................................................................................................................30
バイオリンを演奏してみる .........................................................................................................................31
さらにいろいろなボイスで演奏してみる....................................................................................................32
ブレスコントローラーを使う場合...............................................................................................................33
WXシリーズを使う場合 ..............................................................................................................................35
デモ演奏を聴いてみよう ........................................................................................................................................37
第3章 VL1-mを知る−パート1
VL1-mの全体像 .......................................................................................................................................................40
装置のしくみ ...............................................................................................................................................40
音源について ..........................................................................................................................................................41
ボイスとは...................................................................................................................................................41
ボイスとエレメント ....................................................................................................................................42
VA音源とは .................................................................................................................................................42
コントローラーについて ........................................................................................................................................43
本機とコントローラー.................................................................................................................................43
コントローラーとは ....................................................................................................................................43
本機が受信できる情報.................................................................................................................................43
ブレスコントローラー.................................................................................................................................45
外部MIDI機器の鍵盤....................................................................................................................................46
外部MIDI機器のピッチベンドホイール .......................................................................................................48
外部MIDI機器のモジュレーションホイール................................................................................................48
外部MIDI機器に接続されたフットコントローラー .....................................................................................48
外部MIDI機器に接続されたフットスイッチ................................................................................................48
外部MIDI機器のコントロールナンバー「016」「017」のコントローラー................................................48
外部MIDI機器のその他のコントローラー ...................................................................................................49
モニター機能 ...............................................................................................................................................49

7
目次
モードとは ..............................................................................................................................................................50
3つのモード.................................................................................................................................................50
実験!パート1 ........................................................................................................................................................51
実験のための準備........................................................................................................................................51
コントローラーを入れ換える実験...............................................................................................................53
ひとつのコントローラーに複数の役割を設定する実験 ..............................................................................57
第4章 VL1-mを知る−パート2
VA音源のしくみ......................................................................................................................................................62
物理モデル...................................................................................................................................................62
楽器の音色を決めるドライバー、パイプ/ストリング ..............................................................................63
さらに楽器の特徴を付加するモディファイア.............................................................................................64
そしてエフェクト........................................................................................................................................64
VA音源のしくみのまとめ............................................................................................................................64
ドライバー ..............................................................................................................................................................65
波動を生み出すしくみを分析する...............................................................................................................65
ドライバーの特性を決定するさまざまな要素.............................................................................................66
パイプ/ストリング ...............................................................................................................................................68
パイプ/ストリングのシミュレーション....................................................................................................68
パイプ/ストリングの特性を決定するさまざまな要素 ..............................................................................69
ドライバー、パイプ/ストリングから出力される音 .............................................................................................70
モディファイア.......................................................................................................................................................71
モディファイアの内部構造 .........................................................................................................................71
ハーモニックエンハンサー .........................................................................................................................72
ダイナミックフィルター .............................................................................................................................74
イコライザー ...............................................................................................................................................77
インパルスエキスパンダー .........................................................................................................................78
レゾネーター ...............................................................................................................................................78
エフェクト ..............................................................................................................................................................79
3種類のエフェクト......................................................................................................................................79
モジュレーションエフェクト......................................................................................................................79
フィードバックディレイ .............................................................................................................................80
リバーブレーション ....................................................................................................................................81
実験!パート2 ........................................................................................................................................................82
いろいろな機能をコントロールしてみる実験.............................................................................................82
プレッシャーのエンベロープを調整する実験...........................................................................................100
響きを生み出すモディファイアの実験 .....................................................................................................102
2つのエレメントを同時に鳴らす実験 .......................................................................................................104
エフェクトの実験......................................................................................................................................107
索 引
アルファベット順索引 ..........................................................................................................................................112
五十音順索引 ........................................................................................................................................................115
ユーザーサポートサービスのご案内 ....................................................................................................................121
サービスについて .................................................................................................................................................122

8
安全にお使いいただくために
■設置場所について
直射日光の当たる場所、極端に温度、湿度の高い場所、ホコリの多い場所、振動の多
い場所などで使用することは避けてください。
■電源について
電源は必ず100ボルトを使用してください。また、安全のため必ずアースも取るよう
にしてください。長時間ご使用にならない場合や、落雷の恐れがある場合などは、電
源コードのプラグをコンセントから抜いておいてください。また、極端なタコ足配線
はお避けください。
■接続について
各種コードの接続は、感電と機器の損傷を防ぐため、各機器の電源コードのプラグを
ぬいた状態で行ってください。
■取り扱い、移動について
ボタンやスイッチ、入出力端子に無理な力を加えることは避けてください。
■外装のお手入れについて
外装の手入れには、乾いた柔らかい布を使用してください。ベンジン、シンナーなど
の揮発油は絶対に使用しないでください。
■バックアップバッテリーについて
本機は電源コードのプラグがコンセントからはずされている状態でも、ボイスデータ
やシステムデータを保存するためにバックアップバッテリーを内蔵しています。
このバックアップバッテリーの寿命は約5年です。
バックアップバッテリーが少なくなってくると、画面に「Changebattery!」と表示され
ます。バックアップバッテリーの寿命がくると、ボイスデータやシステムデータは消
えてしまいますので、早めにデータをフロッピーディスクに保存し、お買い上げ楽器
店、または巻末に記載のヤマハ電気音響製品サービス拠点にバッテリーの交換をお申
しつけください。
なお、バッテリー交換の際には、ボイスデータやシステムデータは消えてしまいます
ので、あらかじめフロッピーディスクに保存しておいてください。

9
■大切なデータを守るために
本体内に保存されているデータは、機器の故障、あるいは誤操作などのために壊れて
しまうことがあります。大切なデータは、必ずフロッピーディスクにバックアップ
(保存)しておいてください。
また、このフロッピーディスクも磁気などの影響で壊れてしまうことがあります。重
要なデータを安全に保存するため、お手数でも二重にバックアップを作ることをおす
すめします。
■他の電気機器への影響について
本機は多くのデジタル回路を使用しているため、近くのラジオやテレビに雑音などが
生じる場合があります。この場合には、十分に距離を離してお使いください。
■改造について
本機を改造したり、内部を開けたりすることは、故障や事故につながりますので、絶
対にしないでください。改造された後の保証はいたしかねます。
■保証書の手続きについて
お買い求めの際、購入店で必ず保証書をお受け取りください。
この保証書に販売店印がありませんと、保証期間中でもサービスが有償になることが
あります。
■オーナーズマニュアルの保管について
オーナーズマニュアルはお読みになった後も、保証書とともに大切に保管してくださ
い。
音のエチケット
楽しい音楽も時と場所によってはたいへん気になる
ものです。隣近所への配慮を充分にいたしましょう。
静かな夜間には小さな音でもよく通り、特に低音は
床や壁などを伝わりやすく、思わぬ所で迷惑をかけ
てしまうことがあります。
適度な音量を心がけ、窓を閉めたりヘッドフォンを
ご使用になるのもひとつの方法です。
ヘッドフォンをご使用になる場合には、耳をあまり
刺激しないよう適度な音量でお楽しみください。
これは日本電子機械工業会「音のエチケット」
キャンペーンのシンボルマークです。
音楽を楽しむエチケット

10
MEMO

この章では、各部の名称や機能、接続の方法などを説明します。はじめて
本機に触れる方は、必ずお読みください。

12 第1章 セットアップ!VL1-m
各部の名称と機能
フロントパネル
(1) POWER(パワー)スイッチ
電源をオン/オフするためのスイッチです。押し込んだ状態でオンとなりま
す。
(2) VOLUME(ボリューム)ツマミ
音量を調節するときに使います。
(3) ヘッドフォン端子
ヘッドフォンを接続する端子です。HPE-170などヤマハ推奨の標準ステレオ
プラグのヘッドフォンをお使いください。(インピーダンス8Ω〜150Ωのも
のをお使いください)
(4) ブレスコントローラー端子
別売のブレスコントローラー(BC2やBC1)を接続する端子です。
(5) MODE(モード)ボタン:
PLAY(プレイ)、EDIT(エディット)、UTILITY(ユーティリティ)
「プレイモード」「エディットモード」「ユーティリティモード」という3つ
のモードを切り換えるときに使います。
各部の名称と機能
(1)パワースイッチ
(2)ボリュームツマミ
(11)イジェクトボタン
(15)ダイアル
(19)エンター/
サウンドボタン
(17)カーソルボタン
(18)エグジットボタン
(16)デクリメント,イン
クリメントボタン
(13)ファンクションボタン
(9)フロッピーディスク挿入口
(5)モードボタン
(6)MIDIランプ
(7)コピーボタン (8)ストアボタン
(12)ディスプレイ
(14)コントラスト調整ツマミ
(10)ユーズランプ
(3)ヘッドフォン端子
(4)ブレスコント
ローラー端子

第1章 セットアップ!VL1-m 13
第1章
(6) MIDIランプ
外部MIDI機器からMIDIデータを受信したときに点灯します。
(7) COPY(コピー)ボタン
ボイスを構成するコモンデータやエレメントデータをコピーするときに使
います。
(8) STORE(ストア)ボタン
エディットしたボイスを本体内に保存するときや、ボイスを異なる番号にコ
ピーするときに使います。
(9) フロッピーディスク挿入口
データを読み込んだり、保存したりするためのフロッピーディスクを入れる
部分です。フロッピーディスクは3.5インチ2HD(MF2HD)または2DD
(MF2DD)のタイプが使えます。
(10)ユーズランプ
フロッピーディスクにデータを書き込んでいるときや、フロッピーディスク
のデータを読み込んでいるときに点灯します。
(11)イジェクトボタン
フロッピーディスクを取り出すときに押すボタンです。出し入れは上のユー
ズランプが消えているときに、ゆっくり確実に行ってください。
(12)ディスプレイ
ボイスネームや操作の状態を表示します。初期設定は反転表示になっていま
す。
(13)F1〜F8(ファンクションボタン)
演奏中やエディット中、画面の一番下の行に、各ボタンに割り当てられてい
る機能名が表示されます。
(14)CONT(コントラスト)調節ツマミ
画面のコントラストを調節するときに使います。見やすいコントラストに調
節してください。
(15)ダイアル
ボイスを切り換えたり、数値の設定や文字を変更するときに使います。ダイ
アルを速く回すと値が大きく変化します。
(16)DEC(デクリメント),INC(インクリメント)ボタン
数値の設定や文字などを1つずつ上下するときに使います。また、
DEC
を
押しながら
INC
を押したり、
INC
を押しながら
DEC
を押すことで、
高速に設定を変更することができます。
(17)カーソルボタン
現在の設定項目や、メニュー内での選択項目を示すカーソル(反転表示)を
上下左右に動かすときに使います。
各部の名称と機能

14 第1章 セットアップ!VL1-m
(18)EXIT(エグジット)ボタン
現在設定中の画面を終了し、上の階層の画面に戻るときに使います。
(19)ENTER/SOUND(エンター/サウンド)ボタン
機能の選択を確定したり、機能を実行したりするときに使います。また、プ
レイモードの最初の画面が表示されているときにこのボタンを押すと、C4
の音程でボイスを鳴らすことができます。本書では、表記の際
ENTER
と表
記します。
参 考
・フロッピーディスク裏面には、図のようなライトプロテクトタブが付いています。このタブ
を下方向(窓が開いた状態)にずらしておくと、データの変更や追加、削除などができなくな
ります。大切なデータを保存した場合などは、この状態にしておくことをおすすめします。
各部の名称と機能

第1章 セットアップ!VL1-m 15
第1章
各部の名称と機能
リアパネル
(1) MIDI端子(IN、OUT、THRU)
MIDIケーブルを接続する端子です。MIDI端子には、IN、OUT、THRUの3つ
があり、INは入力、OUTは出力、THRUはINに入った信号をそのまま送り出
す端子です。(MIDIOUTには、ブレスコントローラーの情報やシステムエ
クスクルーシブが出力されます)
(2) OUTPUT(アウトプット)端子:L、R
本機の音を出力する端子です。L(左チャンネル)とR(右チャンネル)のス
テレオ出力です。
(3) 電源端子
付属の電源コードを接続します。(付属の電源コード以外のコードは使用し
ないでください)
(3)電源端子
(1)MIDI端子 (2)アウトプット端子(L,R)

16 第1章 セットアップ!VL1-m
接続の方法
接続の方法
本機を使うためには、付属の電源コードや外部MIDI機器、アンプなどを接続しなければなりません。
ここでは、これらの接続の方法を説明します。
注 意
・接続の作業は必ず電源を切った状態で行ってください。電源を入れたまま接続を行
うと、アンプやスピーカーなどが破損する場合があります。
電源コードの接続
付属の電源コードのプラグを本体背面の電源端子につなぎます。
反対側のプラグをコンセントとアースに接続します。
注 意
・コンセントは、必ず国内一般家庭用の100ボルトのコンセントを使ってください。
・本機はアース線の使用を前提として設計されています。感電と機器の損傷を防ぐた
め、電源コードのプラグにはアース端子が付いています。コンセントにプラグを差
し込むときは、必ずアース端子を接続してください。接続方法がわからないとき
は、電気店などにご相談ください。
電源コード
2Pコンセントの場合
本体背面
アース
コンセント
電源コード
3Pコンセントの場合
本体背面
コンセント

第1章 セットアップ!VL1-m 17
第1章
MIDIおよびコントローラーの接続
別売のブレスコントローラー(BC2またはBC1)をはじめ、外部MIDI機器やコント
ローラーの接続方法を紹介します。
参 考
・本機の持つすぐれた表現力を活かすために、ぜひブレスコントローラーのご使用をおすすめ
します。本機に接続するMIDI機器側にブレスコントローラー端子がある場合には、そちらに
ブレスコントローラーを接続することでも、ご使用いただけます。
・システムエクスクルーシブデータなどをやりとりする場合には、本機と外部MIDI機器間を2
本のMIDIケーブルで相互に接続してください。
・キーボードのメーカーによっては、音程が1オクターブずれることもあります。
■例1
ブレスコントローラー端子を持たないキーボード(SY85、SY35、B500、B700など)
を接続する場合
■例2
ブレスコントローラー端子を持ち、1つのモジュレーションホイール、フットコント
ローラー端子、フットスイッチ端子を持つキーボード(SY55、DX7II、DX7s、DX7、
V50、V2、KX88、KX76など)を接続する場合
接続の方法
FC4FC7
VL1-m
MIDIOUT MIDIIN
SY85
BC2
FC4FC7
BC2
VL1-m
MIDIOUT MIDIIN
こちらでも可
KX88

18 第1章 セットアップ!VL1-m
■例3
ブレスコントローラー端子を持ち、2つのモジュレーションホイール、フットコント
ローラー端子、フットスイッチ端子を持つキーボードを接続する場合
■例4
WXシリーズ(WX7、WX11)を接続する場合
または
接続の方法
VL1-m
MIDITHRU MIDIIN
WX11
WT11
VL1-m
MIDIOUT MIDIIN
WX11
BT7
FC4FC7
BC2
VL1-m
MIDIOUT MIDIIN
こちらでも可
SY99

第1章 セットアップ!VL1-m 19
第1章
■例5
VL1と接続する場合
このようにVL1と接続した場合には、VL1側でVL1-mのパラメーターを変更したり、
VL1-m側でVL1のパラメーターを変更したりすることができます。(ただし、一部の
パラメーターは無視されます)
■例6
本機をブレスコントローラー入力装置として利用する場合
接続の方法
BC2
VL1-m
MIDIIN MIDIOUT
SY85
MIDIセッティングで
ローカルオフに設定
FC4FC7
BC2
VL1-m
MIDIOUT MIDIIN
VL1
こちらでも可
MIDIIN MIDIOUT
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2
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