Nikon P-FLA2 User manual

P-FLA2 実体蛍光装置 2
P-FLA2 Fluorescence Attachment 2
使用説明書
Instructions
M364 J/E 05.6.NF.1


J-1
警告
注意
この度はニコン製品をお買い上げ頂き、まことにありがとうございます。
この使用説明書は、P-FLA2実体蛍光装置2の使用者のために書かれた
ものです。
ご使用前に良くお読みになり、正しくお使いくださいますようお願い致
します。
•本書の内容の一部、または全部を無断で転記することは禁止されています。
•本書の内容については、将来予告なしに変更することがあります。
•本書の内容については万全を期しておりますが、万一不可解な点や、誤り、
お気付きの点がございましたら、ご購入先にご連絡くださいますようお願
い致します。
•本書に掲載されている製品の中には、ご購入頂いたセットに含まれないも
のがある場合もあります。
•実体顕微鏡や超高圧水銀ランプ電源装置など、同時にお使いになる製品の
使用説明書も併せてお読みになり、そこに書かれた指示は必ずお守りくだ
さい。特に、光源となる水銀ランプは、その特性上、取扱いに注意が必要
です。超高圧水銀ランプ電源装置の使用説明書、および、ランプに注意書
が付いている場合はそれも良くお読みの上、そこに書かれている危険事項
を良くご理解頂いた上で、正しく安全にお使いください。
•P-FLA2実体蛍光装置2は、SMZ1500、SMZ1000、およびSMZ800
専用です。
本書の警告/注意マークについて
ニコン製品は安全性に十分配慮して設計されています。しかし、誤った使い
方をしたり、注意事項を守らないと、人体や家財に損害を与える事故が起こ
る可能性もあります。製品をご使用になる前に、本使用説明書を良くお読み
になり、製品を正しくお使いください。また、使用説明書は捨てたりせず、い
つでも見ることができる場所に保管してください。
本書では、次のようなマークを使って、「安全のために特に注意すべき事柄」
を目立たせています。マークの付いた指示は必ずお守りください。
マーク 内容
このマークの付いた指示を守らないと、死亡または重傷
を負う可能性があることを示します。
このマークの付いた指示を守らないと、怪我をしたり、
周辺の家財に損害を与える可能性があることを示します。

J-2
必ず守ってください。
警告
1. 製品の使用目的
この装置は、顕微鏡観察の目的にのみ使用してください。その他の目的には
使用しないでください。
2. 分解しない
分解は、感電、紫外線もれ、故障の原因になります。本使用説明書に記載さ
れていない部分の分解は、決して行わないでください。異状に気付いたとき
は、ご購入先にご連絡ください。
3. 指定の光源を使用すること
本装置の光源として、以下の製品をお使いください。その他の製品は使用し
ないでください。
•アダプタ: P-FLA-HGA アダプタ
•ランプハウス: HG 用ランプハウス 3(Model:LH-M100C-1)また
はHG用ランプハウス 4(Model:LH-M100CB-1、
バックミラー付き)
•ソケット: Hg ソケット(Model:Hg)
•コレクタレンズ: EpiUV-C
•水銀ランプ: 超高圧水銀灯 100W(Model:USH-102DH、ウ
シオ電気(株)製)
•電源装置: 超高圧水銀ランプ電源装置(Model:HB-10103AF、
100-120V 地域用)または超高圧水銀ランプ電源装
置(Model:HB-10104AF、220-240V 地域用)
4. 使用説明書をよく読むこと
安全のため、本使用説明書、および、同時にお使いになる製品に付属してい
る使用説明書を良くお読みください。特に「超高圧水銀ランプ電源装置」の
使用説明書に書かれた、下記に述べる警告・注意事項は必ずお守りくださ
い。
•入力電圧について
•ランプの指定について
•ランプが発する紫外線について
•ランプの破裂や封入ガスについて
•ランプの熱について

J-3
警告
5. 水銀ランプ(HG ランプ)の破裂、ガス漏れについて
水銀ランプ内には無機水銀、および微量の Ar ガスが封入されています。冷
えた(室温の)ランプは気圧と同程度の圧力しかありませんが、点灯時には
水銀が気化し、ランプ内の圧力が非常に高くなります。従って、傷ついたラ
ンプや、平均寿命時間を超過したランプを使用すると、ランプの破裂やガス
漏れなどの異常につながる場合があります。
ランプが破裂すると、ガラスが飛散して人体や装置を傷つけることがありま
す。また、ランプ内部のガス(蒸気状の水銀、および Ar の不活性ガス)が
放出されますので、それを吸い込んでしまう危険もあります。これらの危険
を避けるため、下記事項をあらかじめご熟読頂き、異常時には速やかにご対
処くださいますようお願い致します。また、ランプの取扱いについては、超
高圧水銀ランプ電源装置の使用説明書の「水銀ランプの取扱いについて」を
お読みになり、そこに書かれた指示に従ってください。
•無機水銀は、有機水銀(メチル水銀)に比べて、人体へ吸収されにくく、
毒性が弱い、と言われておりますが、有害ですので、取扱いには注意が必
要です。
•ガス漏れや、ランプの破裂などの異常時には、水銀の蒸気を吸い込まない
よう、全員直ちにその場を離れてください。また、少なくとも 30 分はそ
の場を完全に換気してください。
•万一、水銀を吸ってしまったら、直ちに大量の水でうがいをしてくださ
い。皮膚に付いたり、目に入った場合も同様に、直ちに大量の水で洗い流
してください。なお、気分が悪くなったり、異常を感じた場合には、早急
に医師の手当てを受けてください。
•後処理は装置が冷えるまで待ってから行ってください。
•飛び散った液状の水銀を処理するには、専用の吸着材(実験材料を扱う業
者から入手可能)を使用し、特別産業廃棄物として専門業者に処理を依頼
するか、地方自治体の条例または規則に従って廃棄してください。
•割れたガラスを拾うときには、手を切らないよう、細心の注意を払ってく
ださい。回収したガラス片は必ず固い容器に入れ、特別産業廃棄物として
専門業者に処理を依頼するか、地方自治体の条例または規則に従って廃棄
してください。
次頁に続く

J-4
警告
•不活性ガスは、大気中にも極微量に存在するもので、人体には無害です。
ニコン製品は安全性に十分配慮して設計されておりますので、使用説明書
の注意を守り、製品の本来の使用目的に沿って使用している分には、上記
の危険にさらされる心配はありません。ただし、使用説明書に書かれた注意
を守らない、装置に衝撃を与える、分解するなどの行為を行うと、上記のよ
うな事故につながる可能性があります。注意事項は必ずお守りください。
•ランプが破裂した場合は、必ず購入先に連絡してください。ガラス片が装
置内に残る可能性がありますので、そのままの状態で本体を継続使用する
ことは避けてください。
6. フィルタキューブは必ず4つ取り付けること(空き位置はつくらない)
本装置には、必ず4つのフィルタキューブを取り付けてご使用ください。蛍
光観察に必要なフィルタキューブが 4 つに満たないときは、付属の透過用
フィルタキューブ(DIA)を含めて 4 つにしてください。空の位置を作って
しまうと、その位置が光路に入った瞬間、強い光が直接接眼部に届き、目を
痛める場合がありますのでご注意ください。
7. 部品交換時は必ずランプを消灯すること
フィルタキューブ、対物レンズ、接眼レンズを交換する時は、必ずランプを
消してください。ランプを点けたまま部品の交換を行うと、紫外線にさらさ
れる危険があります。
注意
1. 組立て、ケーブル類の脱着、およびランプ交換時は電源を切ること
感電や故障防止のため、ケーブル類の脱着やランプ交換を行うときは、必ず
電源装置の電源スイッチを切り、電源コードのプラグをコンセントから抜い
てください。
2. 水をかけないこと
電源装置類に水がかかると、ショートして、故障や異常発熱の原因となりま
す。万一水がかかってしまったら、ただちに電源スイッチを切り、電源コー
ドのプラグをコンセントから抜いてください。その後、乾いた布などで水気
を拭き取ってください。水が内部に入ってしまった場合は、ご使用にならず
にご購入先にご連絡ください。
3. 組立て時の注意
指や手をはさまないよう、注意して組み立ててください。

J-5
1. 設置場所
性能劣化や故障防止のため、設置場所については下記の条件を考慮してくださ
い。
•振動の少ない場所に設置してください。
•直射日光の当たる場所は避けてください。
•ホコリの多い場所は避けてください。
•高温多湿(温度 40℃以上、湿度 60%以上)の場所は避けてください。(レ
ンズやフィルタにカビや結露が発生します。)
2. 取扱いは慎重に
本装置は精密光学機器です。衝撃を与えないよう、取扱いは慎重に行ってくだ
さい。
3. 他装置との組合わせ
•本装置(P-FLA2実体蛍光装置2)はSMZ1500、SMZ1000、SMZ800
専用です。
•本装置と他の中間鏡筒型装置(同軸落射装置、描画装置、ティーチングヘッ
ド、ビームスプリッタ、アイレベルライザなど)を同時に使用する事はでき
ません。
•本装置を SMZ1500 または SMZ1000 に取り付けて使用する場合、双眼
鏡筒 P-BT を使用すると視野の周辺がケラれる場合があります。双眼鏡筒は
P-BTL または P-BERG をお使いください。
4. フィルタの取扱い
干渉フィルタ(特に強い光が照射されている励起フィルタ)には、経時変化が
あります。使用時間に応じてお取替えください。
湿度が高いと、フィルタの特性が変化する場合があります。特性の変化や変質
防止のため、高温、高湿度での使用や保管、および急激な温度変化を与えるこ
とは避けてください。ご使用にならない場合は、乾燥剤とともにデシケータや
密封容器などに入れて保管されることをお勧め致します。
必ず守ってください。

J-6
必ず守ってください。
5. レンズの汚れ
レンズ類には、ホコリ、指紋などを付けないでください。像の見えを低下させ
ます。汚れた場合は、下記の手順に従い、清掃してください。
•ホコリはブロアなどを使用して、エアーで飛ばしてください。それでも取れ
ない場合は、柔らかい毛筆(刷毛)で払うか、ガーゼで軽く拭き取ってくだ
さい。
•指紋または油脂類の汚れの場合のみ、無水アルコール(エチルアルコールま
たはメチルアルコール)を柔らかい清潔な木綿布か、レンズティッシュまた
はガーゼにわずかに含ませてから軽く拭いてください。ただし、一度使用し
た場所で二度は拭かないでください。
•無水アルコールは引火性が高いため、取扱いや火気、電源スイッチの ON /
OFF などに十分注意してください。
•無水アルコールは、製造元の取扱い注意に従ってお取り扱いください。
6. 塗装部分、プラスチック部分の清掃
塗装部分、プラスチック部分、印刷部分を清掃する際は、シリコンクロスの使
用をお勧めします。汚れのひどい場合は、中性洗剤を薄めてガーゼに少量含ま
せ、軽く拭いてください。有機溶剤(アルコール、エーテル、シンナーなど)は
使用しないでください。変色や印刷文字のはがれの原因となります。
7. 保管
湿気が少なく、カビの発生しにくい場所に保管してください。直射日光の当た
る場所、高温多湿の場所での保管は避けてください。
対物レンズ、接眼レンズ、フィルタキューブなどは、乾燥剤を添えてデシケー
タなどの容器に保管してください。
ホコリがたまらないよう、ビニールカバーなどをかけて保管してください。
ビニールカバーは、ランプを消灯し(光源の電源スイッチを切り)、ランプハウ
スとその周辺が十分にさめてから掛けてください。
8. 定期点検
本機の性能維持のため、定期点検をお勧め致します。定期点検については、ご
購入先にご相談ください。

J-7
目次
本書の警告/注意マークについて .................................................................................1
必ず守ってください。......................................................................................................2
警告 ............................................................................................................................2
注意 ............................................................................................................................4
I各部の名称 ................................................................................................................8
II 取付け方 ................................................................................................................. 10
III 使用方法 ................................................................................................................. 13
1ランプの心出し .............................................................................................. 13
2蛍光観察 ......................................................................................................... 14
3蛍光以外の観察 .............................................................................................. 15
4フィルタキューブについて .......................................................................... 15
5蛍光写真撮影・TV 観察 ................................................................................ 17

J-8
I各部の名称
P-FLA2実体蛍光装置2(右側面)
(写真はP-FLA-HGAアダプタを
取付けた状態です。)
P-FLA2実体蛍光装置2(左側面)
(写真はP-FLA-HGAアダプタを
取付けた状態です。)
鏡筒受け
バヨネットマウント
指定のランプハウス
を接続します。
光路切替えつまみ
通常は「BINO」の位置でお使いください。
「PHOTO」の位置にすると、画像ポートで
の写真撮影やTV観察が行えます。(ただし、
このとき左の接眼レンズでは像を観察でき
ません)。
フィル タ キュ ー ブ
銘板
透過用フィルタ
キューブ(DIA)
鏡筒クランプねじ
フィル タ キュ ー ブ 取付け口
フィル タ キュ ーブ は 4 つ 取り
付けてください。
シャッタスライダ
押し込むとシャッタが光 路に入り、照明
光が遮断されます。標本の退色を防ぐ
ため、双眼部から目を離す時はシャッタ
を光路に入れることを習慣付けてくだ
さい。
励起法銘板受け
内部に組み込んだ4つのフィルタ
キューブと対応しています。
フィル タ キュ ー ブ 切替えつまみ
つまみを動かし、光路に入れるフィ
ルタキューブを選択します。
画像ポートクランプねじ
画像ポート取付け口
蛍光像の写真撮影やTV観察を行う
場合は、ここに実体蛍光装置画像ポ
ート P-FLAPまたはP-FLAP2を取
り付けてから、各種アダプタを介し
て顕微鏡写真撮影装置やTVカメラ
を取り付けます。
実体蛍光装置画像ポート
P-FLAPまたはP-FLAP2
(写真はP-FLAP)

J-9
I
P-FLA2実体蛍光装置2 P-FLA-HGAアダプタ
アダプタクランプねじ
丸あり
位置決め溝
バヨネットマウント
アダプタ取り付け部
アダプタ受け アダプタ位置決めピン
下の写真はP-FLA2実体蛍光装置2とP-FLAP実体蛍光装置画像ポートを、SMZ1500、
双眼鏡筒P-BERG、接眼レンズC-W10×、対物レンズHR Plan Apo 1×、フォー
カスマウント P-FMD、プレーンスタンド C-PS160と組み合わせたところです。
光源(ランプハウス)
指定のランプハウスをご使
用ください 。コレクタレンズ
も忘れずに取り付けてくださ
い。
P-FLAP実体蛍光装置画像ポート
光源(電源装置)
指定の電源装置をご
使用ください。電源装
置に付属の使用説明
書を必ずお読みくだ
さい。
P-FLA2実体蛍光装置2

J-10
II 取付け方
警告 •実体顕微鏡に本装置を取り付ける前に、本書冒頭の警告、注意の章
を必ずお読みください。
•光源の取付け方と使用方法については、「超高圧水銀ランプ電源装
置」に付属の使用説明書を必ずお読みください。水銀ランプは扱い
方を間違えると、破裂やガス漏れ、紫外線による失明などの事故に
つながることがあります。
必要な工具: 付属の取付け工具 ×1
六角ドライバ(M2)×1(実体顕微鏡のクランプ工具をお使い頂けます。)
1実体顕微鏡の鏡筒以外の部分を組み立てます。
詳細は、実体顕微鏡の使用説明書をご覧ください。
2蛍光装置を取り付けます。
底部の溝と位置決めピンを合わ
せて鏡体に取り付け、六角ドラ
イバでクランプねじを締めて固
定します。
3鏡筒を取り付けます。
底部の溝と位置決めピンを合わせ
て蛍光装置に取り付け、六角ドラ
イバでクランプねじを締めて固定
します。
4接眼レンズを取り付けます。
詳細は、実体顕微鏡の使用説明書をご覧ください。
蛍光装置
クランプねじ
位置決めピン
位置決めピン
クランプねじ

J-11
5光源を取り付けます。
1光源に合ったアダプタを取付けま
す。蛍光装置のアダプタ受けの位
置決めピンと、アダプタの溝を合
わせて取り付け、クランプねじで
固定します。
2超高圧水銀ランプハウスをアダプ
タのバヨネットマウントに取付け
ます。コレクタレンズは必ず UV
カットフィルターの入ったものを
使用してください。コレクタレン
ズやソケット、ランプ、電源装置
の取付けや接続などについては、
超高圧水銀ランプ電源装置の使用
説明書をご覧ください。
6フィルタキューブを取り付けます。
フィルタやミラーが取り付けられていないフィルタキューブ(P-FLAC)をお買い求
めの場合、先に P.J-16 を参照して、フィルタキューブにフィルタ類を取り付けてく
ださい。)
1フィルタキューブ切替えつまみを
奥側にさせます。
2蛍光装置前面のカバーを、六角ド
ライバでクランプねじを緩めて外
します。
3内部にあるフィルタキューブ固定
板を、六角ドライバでクランプね
じを緩めて外します。
II
アダプタクランプねじ
フィル タ キュ ー ブ 切 替 え つ ま み
フィル タ キュ ーブ固定版
1
2
3

J-12
1
1
2
3
4
2
3
4
フィルタキューブを取り付ける順番と銘板を取り付
ける位置(この図では、1番と4番に透過用フィル
タキューブを使用しています。)
取付け方 II
4フィルタキューブに取付け
工具を取り付け、装置内部の
取付けアリに差し込みます。
取付け工具はねじって外し
ます。
5取り付けたフィルタキュー
ブの励起法銘板を一番奥の
表示窓に差し込みます。
6同様に、残り3つのフィルタ
キューブを取り付け、最後に
フィルタキューブ固定板を
元通り取り付けます。励起法
銘板は、取り付けた順に、奥
側から差し込んでいってく
ださい。
注)フィルタキューブは必
ず4つ取り付けてくだ
さい。蛍光観察に必要なフィルタキューブが 4 つに満たない場合は、装置
に付属の透過用フィルタキューブ(DIA)を含めて 4 つにしてください。
7蛍光装置前面のカバーを元通り取り付けます。
7写真撮影や TV 観察を行う場合:
1画像ポート取付け口の蓋を、六角ドライバでクランプねじを緩めて外します。
2実体蛍光装置画像ポートP-FLAP または P-FLAP2 を差し込み、クランプねじを
締めて固定します。
3画像ポートの蓋を外し、そこ
に各種アダプタを介して、顕
微鏡写真撮影装置や高感度
TV カメラを取り付けます。
顕微鏡写真撮影装置やTVカ
メラの組立てと使い方につ
いては、それぞれに付属の使
用説明書をご覧ください。必
要となるアダプタの種類に
ついては、ご購入先にお問合
わせください。
取付け工具 銘板はここへ
実体蛍光装置画像ポートP-FLAPまたはP-FLAP2
(写真はP-FLAP)

J-13
III 使用方法
1ランプの心出し
初めてお使いになる時や、ランプを交換した後は、ランプの心出しを行ってください。
ランプが正しく心出しされていないと、像が暗くなったり、照明ムラの原因になりま
す。
心出しの方法は、「超高圧水銀ランプ電源装置」の使用説明書に書かれている手順と
ほぼ同じですが、心出し工具を使用しないこと、顕微鏡の位置の調節が必要なこと、
心出し後にコレクタレンズの位置を再調整すること、の3点で異なります。アーク像
の見え方やランプ心出しねじの操作方法は同じです。下記に述べた手順と、超高圧水
銀ランプ電源装置の使用説明書を交互に見ながら、心出しを行ってください。
1ランプを点灯させる。
詳しくは、超高圧水銀ランプ電源装置の使用説明書をご覧ください。
2蛍光観察用のフィルタキューブを光路に入れる。
フィルタキューブ切替えつまみを動かして、任意の蛍光観察用フィルタキューブを光
路に入れます。(透過用フィルタキューブ(DIA)では心出し作業は行えません。)
3顕微鏡を上限まで上げる。
粗動フォーカスノブを回して、実体顕微鏡の鏡体をフォーカスマウントの上限まで上
げます。
4ズーム倍率を最低にする。
実体顕微鏡のズームノブを回して、ズーム倍率を最低にします。
5シャッタを開ける。
シャッタスライダを引き出し、シャッタを光路から外します。
6アーク像とミラー像の心出しを行う。
心出し工具は使用せず、ステージプレート上の照明範囲を見ながら行います。透過照
明スタンドをご使用の場合は、ステージガラスの上に白い紙などを置いて行ってくだ
さい。
詳しくは、超高圧水銀ランプ電源装置の使用説明書をご覧ください。

J-14
7照明範囲を最も広くする。
ステージプレート上の照明範囲が
最も広くなるよう、コレクタレン
ズフォーカスつまみを回して調節
します。コレクタレンズフォーカ
スつまみの根元のねじ②を締め、
コレクタレンズフォーカスつまみ
の位置を固定します。
8シャッタを光路に入れる。
シャッタスライダを押し込み、シャッタを光路に入れます。
標本の退色を防ぐため、双眼部から目を離す時は必ずシャッタを光路に入れることを
習慣付けてください。
2蛍光観察
観察を行う前に
•水銀ランプの累積点灯時間を確認してください。ランプの平均寿命時間を超過し
ている場合は、ランプを交換し、心出しをしてからご使用ください。
•スライドガラスは、無蛍光ガラスのものを使用してください。
•標本の退色防止のため、双眼部から目を離す時は、必ずシャッタを光路に入れて
ください。
1シャッタを光路に入れ、ランプを点灯させる。
2蛍光観察用のフィルタキューブを光路に入れる。
フィルタキューブ切替えつまみを動かして、任意の励起法を選択します。
3シャッタを開け、視度調節、眼幅調節を行う。
詳しくは、実体顕微鏡の使用説明書をご覧ください。
ねじ
②
コレクタレンズ
フォーカスつまみ

J-15
III
使用方法
4試料にピントを合わせる。
ピントの合わせ方については、実体顕微鏡の使用説明書をご覧ください。
5任意のズーム倍率で観察する。
ズーム倍率については、実体顕微鏡の使用説明書をご覧ください。
双眼部から目を離す時は、試料の退色を防止するために、シャッタを光路に入れるこ
とを習慣付けてください。
3蛍光以外の観察
透過照明スタンドやハロゲン照明
装置などを使って、蛍光以外の観
察を行う場合は、シャッタを光路
に入れ、フィルタキューブ切替え
つまみをDIAの位置にして(=透過
用フィルタキューブを光路に入れ
て)ください。
4フィルタキューブについて
フィルタキューブには、励起フィ
ルタ(EXフィルタ)、吸収フィルタ
(BA フィルタ)(× 2)、ダイクロ
イックミラー(DM)の 3 種類の光
学部品が取り付けてあります。
DIAにする
シャッタを 光 路 に 入 れ る
(つまみを手前に引いてください)
吸収フィルタ
(右光路用)
励起フィルタ
ダイクロイック
ミラー(内部)
吸収フィルタ
(左光路用)

J-16
フィルタやダイクロイックミラーが取り付けられていないフィルタキューブ
(P-FlFC)をお買い求めの場合は、以下の手順でフィルタキューブにフィルタ類を取
り付けてください。
フィルタ類の取付け方
1六角ドライバでねじを緩めて、吸収フィルタ枠を外します。
2フィルタとダイクロイックミラーを、接着剤で貼り付けます。
•貼り付ける位置は、下図をご覧ください。
•接着剤は付けすぎないよう注意してください。
•フィルタやミラーは素手で持たないでください。ほこり、指紋、傷などは、
フィルタ類の性能を著しく低下させます。必ず手袋などを介して扱ってくだ
さい。
3吸収フィルタ枠を元通り取り付けます。
吸収フィルタ(右光路用) 吸収フィルタ枠固定ねじ
吸収フィルタ枠
ダイクロイックミラー
励起フィルタ
吸収フィルタ(左光路用)

J-17
III
使用方法
5蛍光写真撮影・TV 観察
蛍光像の写真撮影や TV 観察を行う場合は、画像ポート取付け口に「実体蛍光装置画
像ポートP-FLAPまたはP-FLAP2」を取り付け、各種アダプタを介して顕微鏡写真
撮影装置や高感度TVカメラを取り付けてください。(例えば、顕微鏡写真撮影装置の
場合は、写真直筒と PL 投影レンズを介して取り付けます。高感度 TV カメラの場合
は、C- マウントダイレクト TV アダプタなどを介します。)「P-IBSS ビームスプリッ
タS/S2」や「P-IBSD ビームスプリッタ D/D2」は使用できませんのでご注意くだ
さい。
撮影や TV 観察を実際に行うときは、光路切替えつまみを「PHOTO」側にし、画像
ポートに光路を振り分けてください。(このとき、左の接眼レンズでは像を見ること
ができません。)写真撮影やTV観察の基本的な手順およびポイントについては、顕微
鏡写真撮影装置や高感度 TV カメラに付属の使用説明書をご覧ください。
写真撮影について
蛍光標本の場合、露光時間中に蛍光が退色することがありますので、高感度フィル
ムを使用して撮影してください。モノクローム用には「トライ X(ISO400)」、カ
ラー用にはデイライトタイプの高感度フィルム、例えば「コダックエクタクローム
400(ISO400)」または「フジクローム 400(ISO400)」をお勧め致します。
TV 観察について
高感度 TV カメラを使って観察する場合は、カメラの受光部の前に「IR(赤外線)
カットフィルタ」を入れた方が良い結果をもたらす場合があります。お試しの上、
必要に応じてお使いください。

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