Sanwa DMM PC720M User manual

PC720M
DIGITAL MULTIMETER
取扱説明書
INSTRUCTION MANUAL

目次
【1】 安全に関する項目※ご使用前に必ずお読みください。
1-1 警告マークなどの記号説明
1-2 安全使用のための警告文
1-3 最大過負荷保護入力値
【2】用途と特長
2-1 用 途
2-2 特 長
【3】各部の名称
3-1 本体 ・ テストリード
3-2 表 示 器
【4】機能説明
4-1 電源兼ファンクションスイッチ
4-2 オートパワーセーブ機能
4-3 電池消耗警告表示機能
4-4 測定機能選択
4-5 レンジホールド機能
4-6 データホールド機能
4-7 ブザー音解除
4 - 8 P C (パーソナルコンピュータ)インターフェース機能
4-9 データ・ロギング(内蔵メモリー)機能
4-10 テストリードプラグ誤挿入警告機能
4-11 キャプチャ(ピークホールド)機能
4-12 最大値 / 最小値レコード機能
4-13 相対値(リラティブ)測定機能
4-14 バックライト機能
4-15 用 語
【5】測定方法
5-1 始 業 点 検
5-2 ローインピーダンス電圧・抵抗(AutoΩ・V)
自動判別測定
5-3 交 流 電 圧 ( )/ 周 波 数 (Hz)測 定
5-4 直 流 電 圧 ( )/ 交流電圧 ( )/
直流 + 交流電圧( )測定
5-5 直 流 電 圧 (m)/ 交流電圧 (m)/
直流 + 交流電圧(m)、
ロジック周波数 ( Hz)、デューティ比 ( D%)測 定
5-6 交 流 電 圧 (m)/ 周 波 数 (Hz)測 定
5-7 抵 抗 ( Ω)測定、導通チェック ( )、
コンダクタンス (nS)測 定
5-8 温 度測 定
5-9 静電容量 ( )測定、ダイオード ( ) テスト
5-10 直 流 電 流 (
)/ 交流電流 (
)/
直流 + 交流電流(
)、
交流電流 (
)/ 周波数 (Hz)測 定
5-11 別売品による測定
【6】保守管理について
6-1 保 守 点 検
6-2 校 正
6-3 内蔵電池および内蔵ヒューズ交換
6-4 保管について
【7】アフターサービスについて
7-1 保証期間について
7-2 修理について
7-3 お問い合わせ
【8】 仕 様
8-1 一 般 仕 様
8-2 測定範囲および確度
1
2
3
4
4
5
7
8
8
9
9
10
10
11
11
12
19
19
20
20
20
21
22
24
27
30
33
37
39
42
46
50
56
61
61
62
63
64
64
65
66
68

-2--1-
1-2 安全使用のための警告文
以下の項目は、“やけど”や感電などの人身事故を防止するためのものです。本器
を使用される際には必ずお守りください。
1. 本体やテストリードに損傷がある場合は使用しないでください。
2. ヒューズは指定された形状、定格のものを使用してください。
指定以外のヒューズの使用やヒューズホルダを短絡しての使用は
しないでください。
3. 各ファンクションで定められた最大定格入力値 (1-3 参照 ) を超える電
圧、電流入力はおこなわないでください。
4. AC33Vrms(46.7Vpeak) または DC70V 以上の電圧を扱う場合は触れる
と感電の恐れがあり人体に危険なため、注意してください。
5. 最大過負荷入力値を超える恐れがあるため、誘起電圧やサージ電圧が発生
する ( モータ等 ) ラインの測定は、おこなわないでください。
6. 本体ケースや電池蓋を開放した状態で使用しないでください。
7. 電池およびヒューズを交換する時は、本体からテストリードを外してくだ
さい。
8. 電池およびヒューズ交換を除く修理・改造はおこなわないでください。
9. テストリードは指定タイプのものを使用してください。
10. 測定中はテストプローブのつばよりテストピン側を持たないでください。
11. テストリードは最初に接地側 ( テストリード黒 ) を接続し、そのあと
通電側 ( テストリード赤 ) を接続してください。切り離すときは、最
初に通電側を離してください。
12. 測定前に必ずファンクション/レンジおよび測定端子の確認をおこ
なってください。
13. 測定中は他のファンクションやレンジへ切り換えやテストリードプラ
グを他の測定端子へ差し換えないでください。
14. 本器や手が水などで濡れた状態での使用はしないでください。
警 告
トランスや大電流路など強磁界が発生している近く、また無線機など強電界
が発生している近くでは正常な測定が出来ない場合があります。
注 意
【1】 安全に関する項目 ※ご使用前に必ずお読みください。
このたびはデジタル・マルチメータ PC720M 型をお買い上げいた
だき、誠にありがとうございます。ご使用前にはこの取扱説明書をよ
くお読みいただき、正しく安全にご使用ください。そして常にご覧い
ただけるように製品と一緒にして大切に保管してください。
本器を本書で指定していない方法で使用すると保護機能が損なわれ
る場合があります。
本文中の“ 警告”の記載事項は、やけどや感電などの事故防止の
ため、必ずお守りください。
1-1 警告マークなどの記号説明
本器および『取扱説明書』に使用されている記号と意味について
:安全に使用するための特に重要な事項を示します。
・警告文はやけどや感電などの人身事故を防止するためのものです。
・注意文は本器を壊すおそれのある取扱についての記述です。
:高電圧が印加されることがあり危険なため触らないでください。
:グランド :ダイオード Hz:ライン周波数
:ヒューズ :ブザー :ロジック周波数
: 直 流 (DC) :コンデンサ :デューティ比
: 交 流 (AC) :ナノ・ジーメンス(コンダクタンス)
:抵抗 :低入力インピーダンス
:温度 :二重絶縁または強化絶縁
:バックライト

-4--3-
【2】用途と特長
2-1 用 途
本器は弱電回路の測定用に設計された、携帯用デジタル・マルチメー
タです。小型通信機器や家電製品、電灯線電圧や各種電池の測定な
どはもちろん、付加機能を使って回路分析などに威力を発揮します。
2-2 特 長
●国 際 規 格 IEC61010-1CAT. Ⅲ 600V、 CAT. Ⅱ 1000V に 準 拠 、 ま
た電流測定端子には遮断容量が大きい FUSE を使用した安
全設計。
●9999 カウントフルスケール表示。(ACV、DCV、Hz、nS)
●速い応答速度。( 数字部 5 回 / 秒、バーグラフ 60 回 / 秒 )
●「電圧や電流値とその周波数」や「電圧や電流の AC 成分と
DC 成分」など同時表示させるデュアル表示機能。
●交流(AC)測定は真の実効値方式。(TrueRMS)
●DC+AC 表 示 も 可 能 。
●入力によって DCV、ACV、Ωを自動選択して測定する
AutoΩ・Vファンクション。
●ACV お よ び DCV 測 定 の 最 小 分 解 能 0.01mV。
●周波数 ( 複数の感度選択可能 )、幅広いコンデンサ容量測定
機 能 。(0.01nF ~ 25.00mF)
●オートレンジ対応のキャプチャ(ピークホールド)機能。
( サンプリング時間 1ms)
●オートレンジ対応の最大値 / 最小値レコード機能。
●オートレンジ対応の相対値測定。
●暗い場所でも表示値が読み取れるバックライト機能。
●2 チャンネル同時測定が可能な温度測定機能。
(K 型熱電対温度センサ対応:–50℃~ 1000℃)
●シングル表示時 87,328 件(デュアル表示時 43,664 件)の測定
データを本体に保存出来るデータ・ロギング機能。
●別売のソフトウェア(PCLink7)と USB 光通信ユニット(KB-
USB7)を使用してパソコンに測定データを取り込むことが可
能。
1-3 最大過負荷保護入力値
ファンクション 測定端子 最大定格入力値 最大過負荷保護入力値
「 」
と
COM
DC・AC1000V 1050Vrms,1450Vpeak
「」, 「 」
「」,「 」DC・AC10V
600Vrms
「」,「 」電圧・電流
入力禁止
「 」
T1 +と-
DC50mV
T2+と-
0.63/500VFuse
遮断容量50kA
&
12.5A/500VFuse
遮断容量20kA
「」,「 」m AμA
とDC・AC600mA
電圧入力禁止
0.63A/500VFuse
遮断容量50kA
「 」 とDC・AC10A
電圧入力禁止
12.5A/500VFuse
遮断容量20kA

液晶表示部
セ レ クト ボ タ ン
( バ ッ ク ラ イト ボ タ ン )
レンジホールドボタン
( 温 度 ファンクション
切り換えボタン)
ピ ークホ ー ルドボタン
最大値/最小値
レコ ード ボ タ ン
デ ー タ・ロ ギ ン グ ボ タ ン
リラ ティブ ボ タ ン
電源兼
ファンクションスイッチ
A測定端子
mAμA測定端子
COM(共通)端子 測定端子
デ ー タ・ホ ー ル ド ボ タ ン
ホルスター
つば
プラグ
テストプローブ(赤)
テストプローブ(黒)
TL-23a
3
着脱式テストピンキャップ
テ ストピ ン
⇒
↑
↓
遮光マグネットキャップ
取り付け状態 左へ回して取り外す
遮光マグネットキャップは が壁面に
接触するように取り付けてください。
体
本
鉄など磁石がつく金属壁面
-6--5-
【3】各部の名称
3-1 本体 ・ テストリード
着脱式テストピンキャップ
装着時:CAT.III600V
未装着時:CAT.II1000V
・遮光マグネットキャップの外し方
・遮光マグネットキャップ使用例
注意:
マグネットキャップを携帯電話、アナログ時計、フロッピーディスク、
磁気カード、磁気テープ、乗車券等に近づけないでください。記憶内
容が破壊されるおそれがあります。

①メイン表示部
②サブ表示部
③ アナログバーグラフ
④リラティブモード動作表示
⑤オートレンジモード動作表示
⑥ データホールド動作表示
⑦レコード機能動作表示
⑧ピークホールド機能動作表示
⑨ 最大値表示、最小値表示
⑩ 直流測定動作表示
⑪ 交流測定動作表示
⑫ 温度測定動作表示
⑬ 数値データのマイナス表示
⑭ローインピーダンス測定表示
⑮ 導通チェックファンクション動作表示
⑯ 電池消耗警告表示
⑰メイン表示部測定単位表示
⑱サブ表示部測定単位表示
①
②
③
④
⑤ ⑥
⑦
⑧
⑨
⑩
⑩
⑪
⑪
⑫
⑫
⑬
⑭
⑮ ⑯
⑰
⑱
-8--7-
3-2 表示器 【4】機能説明
4-1 電源兼ファンクションスイッチ
このスイッチを回して電源の ON/OFF および各測定ファンク
ションを切り換えます。電源を ON すると約 2 秒間表示器が
全点灯し、その後、測定状態になります。
注意:
表示器の下にあるプッシュボタンは押している時間に
よって機能が変わります。本取扱説明書では、瞬間的に押
すことを“押す”、長く押すことを“1 秒以上押す”と表
記しています。
4-2 オートパワーセーブ機能
約 30 分間、何も操作をおこなわないとオートパワーセーブ
となり表示が全て消えます。オートパワーセーブ機能動作中
に、以下の動作が、おこなわれるとオートパワーセーブまで
の時間が延長します。
1) ファンクションスイッチによる測定ファンクションの切り
換え、または押しボタン操作をおこなったとき。
2)AutoΩ・V ファンクション時、Ωファンクション、ダイオー
ドテスト、導通チェック時は、OL 表示以外のとき、デュー
ティ測定、周波数測定ファンクション時はゼロ表示以
外のとき、温度測定ファンクション時は測定値が表示
されているとき、これら以外のファンクションでは 512
カウント以上を表示しているとき。
また、以下の場合はオートパワーセーブ機能が自動的に解除
されます。
1) キャプチャ(ピークホールド)、最大値 / 最小値レコード
機能を使用しているとき。
2) データ・ロギングをおこなっているとき。
3) パソコンへ測定データを転送しているとき。
4-2-1 オートパワーセーブからの復帰方法
SELECT、RANGE HOLD、△ REL、HOLD ボタンのいずれかを
押す、または、被測定物を一旦 DMM から離してファンクショ
ンスイッチを OFF にし、再度ファンクションスイッチを測
定対象設定に合わせ、被測定物を接続してください。

-10--9-
・
「Temp」
:[ C ] ⇔ [ F ] (C は℃をFはoFを意味します。)
・
「 」
:[ ] ⇔ [ ]
・
「 」
:[ (m)
] ⇒ [ (m)
/ (m)
] ⇒ [ (m)
/ (m)
] ⇒
[ (m)
/Hz ] ⇒ [ (m)
] ⇒ …
・
「 」
:[ μ
] ⇒ [ μ
/μ
] ⇒ [ μ
/μ
] ⇒ [ μ
/Hz] ⇒ [ μ
] ⇒ …
また Temp ポジションの時に RANGE HOLD ボタンを押す(⇒)と、
以下のように温度測定の表示チャンネルが切り換ります。
[T1]⇒[T2]⇒[T1+T2]⇒ [T1-T2 + T2] ⇒ [T1]⇒…
備考:
尚、各ポジションで選択した測定ファンクションは、電源を切っ
ても最後に選択したファンクションが保存されます。
( ポジションを除く)
4-5 レンジホールド機能
RANGE HOLD ボタンを 1 回押すとマニュアルモードとなり、
そのときのレンジに固定されます。( が消灯しま
す。)マニュアルモードになると、このスイッチを押すたび
にレンジが順次切り換わりますので、表示器の単位と小数点
の位置を確認しながら適正レンジを選択してください。オー
トレンジに復帰させる場合は、このボタンを 1 秒以上押して
ください。
備考:
ライン周波数およびロジック周波数測定についてはマニュ
アルレンジへの切り換えは出来ません。
4-6 データホールド機能
HOLD ボタンを押すと、その時点の表示値を保持します。(表
示器に が点灯します。)測定入力が変化しても表示は変
化しません。再度このボタンを押すと、ホールド状態は解除
され測定状態に戻ります。( 表示器の は消灯します。)
備考:
ファンクションの切り換えや機能操作をおこなうとデータ
ホールドは解除されます。
4-2-2 オートパワーセーブ機能の解除方法
SELECT ボタンを押した状態でファンクションスイッチを回
し、電源を入れてください。SELECT ボタンは電源 ON時の初
期表示(LCD 全点灯)から マークが消えることを
確認して離してください。その後、測定状態になります。
元に戻すには、一旦電源を切り、再び入れなおしてください。
注意:
オートパワーセーブ状態でも 50μA 程度の電流を消費します。
また本体裏面の光通信ユニット接続部に、太陽光など強い光
が入ると消費電流が増加します。無駄な電池消耗を防ぐため
に、PC インターフェース機能を使用しないときは必ず付属の
遮光キャップを取り付けてください。長期間、本器を使用し
ないときは必ずファンクションスイッチを OFF にしてくださ
い。
4-3 電池消耗警告表示機能
内蔵電池が消耗し電池電圧が約 7V 以下になったとき、表示器に
が点灯します。点灯したときは新しい電池と交換してくださ
い。
電池が消耗したまま使用し続けると、本器が誤動作する原因にな
ります。
4-4 測定機能選択
ロータリースイッチの各ポジションにおいて SELECT ボタンを押す
( ⇒ ) と、以下のように測定ファンクションが切り換わります。
※デュアル表示時:[メイン表示 / サブ表示]
・
「 」: [AutoΩ・V(LoZ)] ⇒ [ (LoZ)] ⇒ [ (LoZ)] ⇒
[ Ω (LoZ)] ⇒ [Auto Ω・V(LoZ)] ⇒ …
・
「 」
:[ /Hz ] ⇔ [ Hz/ ]
・
「 」
:[ ] ⇒ [ / ] ⇒ [ / ] ⇒ [ ] ⇒ …
・
「 」
:[ m ] ⇒ [ m /m ] ⇒ [ m /m ] ⇒ [ ] ⇒
[ D%] ⇒ [ m ] ⇒ …
・
「 」
:[ m /Hz ] ⇔ [ Hz/m ]
・
「 」
:[ Ω ] ⇒ [ ] ⇒ [ nS ] ⇒ [ Ω ] ⇒ …

-12--11-
4-7 ブザー音解除機能
RANGE HOLDボタンを押した状態でファンクションスイッチを
回し、電源を入れるとブザー音を鳴らなくすることが出来ま
す。RANGE HOLD ボタンは電源 ON 時の初期表示(LCD 全点灯)
から マークが消えることを確認して離してください。その
後、測定状態になります。元に戻すには、一旦電源を切り、
再び入れなおしてください。
備考:
導通チェック時およびプラグ誤挿入警告のブザー音は解除
出来ません。
4-8 PC(パーソナルコンピュータ)インターフェース機能
本体の背部には、データ通信のための光絶縁インターフェー
スポートを装備しております。別売の専用 USB 光通信ユニッ
ト(KB-USB7)および専用ソフトウェア(PCLink7)を使用す
ると、リアルタイムでの測定データや本体の内蔵メモリに保
存したデータをパソコンへ送信することが出来ます。詳細に
ついては、PC リンクソフト(PCLink7)のヘルプをご覧くだ
さい。
USB光通信ユニット(KB-USB7)
⇒
4-9 データ・ロギング(記録)機能
測定値をシングル表示時87,328 件、デュアル表示時
43664 件の測定データを内蔵メモリに保存出来ます。
不揮発性メモリを使用しておりますので、記録終了後、
持ち運びや電池交換をしてもメモリ内部のデータは保
存されています。
備考:
・
「 」
ポジション時はデータ・ロギング機能を使用
出来ません。
・データ・ロギング機能を使用すると、キャプチャ
(ピークホールド)測定機能、最大値 / 最小値レコー
ド機能、相対値(リラティブ)測定機能、データホー
ルド機能は解除されます。
4-9-1 取り込み間隔(時間)の設定
①ファンクションスイッチを測定する任意のファンクショ
ンにセットして、 ボタンを 1 秒以上押します。
②取り込み間隔が秒の単位で表示されます。
t0.05 は 0.05 秒 (20 回 / 秒 ) を 意 味 し ま す 。
③▲や▼ボタンを押して下記の取り込み間隔を選択します。
( 最 短 ) 0.05s,0.1s,0.5s,1s,2s,3s,4s,5s,10s,15s,30s,
60s,120s,180s,300s,600s ( 最 長 )
但し下記の測定ファンクションについては最短の取
り込み間隔が変わります。
・[T1]、[T2]、[ ]、[ ]、[nS]: 最 短 0.1s
・[]、[D%]、[Hz/ ]、 [Hz/m ]: 最 短 0.5s
・[]、[T1/T2]、[T1-T2/T2]: 最 短2s
④ボタンを 1 秒以上押して確定します。
確定すると設定値が 2 回点滅し測定状態に戻ります。
USB 光通信ユニット接続図
注意:
本体裏面の光通信ユニット接続部に、太陽光など強い光が
入ると消費電流が増加します。無駄な電池消耗を防ぐため
に、PC インターフェース機能を使用しないときは必ず付属
の遮光キャップを取り付けてください。

② / ③ ④
① ② / ③
1 秒以上
1 秒以上
0.5s
1 秒以上
-14--13-
4-9-2 データ・ロギングの開始と終了
・本器では、マルチ・セッションのデータ・ロギングをお
こなうことが出来ます。過去に記録したデータを消去す
ることなく、複数ファンクションを一つずつ本体のメモ
リ空きエリアに最大 999 の個別のセッション・ページに
分けて記録することが出来ます。
・ボタンを 1 秒以上押すと、データ・ロギング・モー
ドを開始します。[ LEFt ] と約 0.5 秒間表示された後、これ
から記録する新しいセッションに使用できるメモリ残量
が件数で表示されます。(サブディスプレイには上位桁
が、メインディスプレイには下位桁が分割して表示され
ま す 。)
下の例では、新規のロギング・セッションに対して、43102
件のメモリ残量があることを示しています。
・次に ボタンを押すと、過去に記録したセッション・ページ
のデータを残したまま新規ロギング・セッションを開始します。
また▼ボタンを押すと過去に記録したセッション・ページを全て
消去し、最初のセッション・ページ(P.001) から最大限のメモ
リを使って、新たなロギング・セッションを開始します。
・データ・ロギング・モードに入ると、バーグラフは、スイング
ポインタに切り換わります。

過去記録残したまま
新規ロギングスタート
過去記録全消去後
新規ロギングスタート
または
0.5s
0.5s
(一時停止)
●(再開) ■(停止)
1 秒以上
-16--15-
4-9-3 記録の休止と再開
・データ・ロギング中に (PAUS/CONT/STOP) ボ タ ン を
押すと、ロギングの一時停止 / 継続 / 停止をすることが
出来ます。
・(PAUS/CONT/STOP) ボ タ ン を 1 秒 以 上 押 す と ロ ギ ン グ
を停止します。
・取り込み間隔を 30 秒以上に設定すると、本器は各データ・
ロギング測定で 50% パワーダウンモードに入り、スイン
グポインタのみ表示します。(データ・ロギング・モード
を開始してから約 4.2 分後)SELECT ボタンを押すとリア
ルタイム測定表示に戻すことが出来ます。
・データ・ロギング中に SELECT ボタンを押すと表示器には、
測定値とロギング・データ番号が交互に切り換わり表示さ
れます。(サブディスプレイには上位桁が、メインディスプ
レイには下位桁が分割して表示されます。)

0.5s
0.5s
-18--17-
4-9-4 記録データの閲覧
・▲と▼ボタンを同時押し(Recall)するとデータ呼び出
しモードに入ります。最新のセッション・ページ番号が
0.5 秒表示された後、最新の記録データが表示され表示器
にとが点灯します。
・次に▲または▼ボタンを押して記録データを一つずつ順
次確認することが出来ます。1 秒以上押し続けると、高
速スクロールします。最初のデータまたは最後のデータ
に到達すると、ブザーが鳴ります。
・SELECT ボタンを押すと、表示器に、記録データとそのデー
タ番号(何番目のデータか)が交互に切り換わり表示さ
れます。
・RANGE HOLD ボタンを押すと、設定した取り込み間隔時間
を確認することが出来ます。
・複数のセッション・ページがある場合は、▲と▼ボタン
を再度、同時押しするごとに別のセッション・ページに
順次切り換わります。1 秒以上押し続けると、高速スク
ロールし、最初のセッション・ページまたは最後のセッ
ション・ページに到達すると、ブザー音が鳴ります。
・ロータリー・スイッチを別のポジションに切り換えるか
OFF にすると呼び出し(Recall) モードを終了します。

-20--19-
幅の信号を捉えることが出来ます。表示器には とMAX
が点灯します。MAX( 最大値 ) または MIN( 最小値 ) が更新される
と、ブザー が鳴りま す。 このボタンをさらに押す毎に、MAX (最大値)、
MIN (最小値)、MAX-MIN[ Vp-p ] (最大値-最小値)を順次表示
することが出来ます。このボタンを1秒以上押すと、キャプチャ(ピー
クホールド)モードを終了します。このモードでは、自動レンジ
切り換え(上昇方向)はそのままとなり、オートパワーセーブは、
自動的に無効となります。
4-12 最大値 / 最小値レコード機能
電圧および電流測定ファンクションのサンプリングレートは
20 回 / 秒に、その他のファンクションは、各測定ファンクショ
ンのサンプリングレートとなります。
REC ボタンを押すと、MAX/MIN 記録モードが作動します。表
示器に とMAX- MIN が点灯し、MAX( 最大値 ) または MIN( 最
小値 ) が更新されると、ブザーが鳴ります。さらにこのボタン
を押すと、MAX (最大値)、MIN (最小値)、MAX-MIN (最大値-
最小値)を順次表示することができます。このボタンを 1 秒
以上押すと、MAX/MIN 記録モードを終了します。このモード
では、自動レンジ切り換えはそのまま動作しますが、オート
パワーセーブは、自動的に無効となります。
4-13 相対値(リラティブ)測定機能
△ REL ボタンを押すと表示器に△が表示され、リラティブ測
定モードが作動します。このモードでは、本器にオフセット
を与え、ある基準値からの相対値を表示することができます。
△ REL ボタンを押した時点の測定値がその後の測定値から差し
引かれて表示されるようになります。このモードを終了するに
は、再度△ REL ボタンを押します。この機能は最大値・最小値
測定動作中も機能します。
4-14 バックライト機能
SELECT ボタンを 1 秒以上押すとバックライトが点灯しま
す。(約 30 秒後に自動消灯)
またバックライトを消灯させるときは再度 SELECT ボタン
を 1 秒以上押します。
4-10 テストリードプラグ誤挿入警告機能
電流測定ファンクション以外(温度測定ファンクションを除
く)の時に または 測定端子にテストリードプラグ
が接続されると、不適切な接続であることを警告するために、
表示器は「 InEr 」 と表示し、ブザー音が鳴ります。
備考:
テストリードプラグが正常に接続されていても電池消耗
時には InEr 警告が出ることがあります。
4-11 キャプチャ(ピークホールド)測定機能
(サンプリング時間:1ms)
電圧および電流測定ファンクション時に CAPTURE ボタンを押す
と、キャプチャ(ピークホールド)モードが作動し、1ms 以上の

確認
-22--21-
各波形の電圧一覧
4-15 用 語
アナログ・バーグラフ
アナログ・バーグラフの使用により従来のアナログメータ
指針と似た視覚表示ができます。
真 の 実 効 値 (True RMS)
真の実効値は、高調波を含んだ歪波形と同様、方形波、
鋸歯状波、三角波、パルス列、スパイクなどの波形に
関係なく、事実上の実効値に対して正確に応答するデ
ジタル・マルチメータ(DMM)を指す用語です。本器では、
この真の実効値検出(True-RMS)を採用しています。
クレストファクタ ( 波高率 )
CF( クレストファクタ ) は信号の波高値をその信号の実効値
で割った値で表されます。正弦波や三角波等最も一般的な
波形では相対的にクレストファクタは低くなっています。
また、デューティサイクルの低いパスル列に類似した波形
ではハイ・クレストファクタ係数となります。代表的な各
波形の電圧、クレストファクタは表を参考にしてください。
なお、クレストファクタ数は 3 以下で測定してください。
【5】測定方法
5-1 始業点検
1.本体およびテストリードが傷んでいたり壊れている場合は使用
しないでください。
2.テストリードおよびヒューズが切れていないことを確認してく
ださい。
警 告
・電源スイッチを ON したとき、電池消耗警告表示が点灯してい
ないことを確認してください。点灯している場合は新しい電
池と交換してください。
注 意
安全のため必ず始業点検をおこなってください。
(導通チェックによる点検)

-24--23-
修理を依頼してください。
点検開始
本体とテストリードの外観
は破損していませんか?
①テストリードの赤プラグを 測定端子に、黒プラグを
COM 端子に差し込みます。
②ファンクションスイッチを に設定します。
③ SELECT ボタンを押して導通チック( )を選択します。
④赤黒のテストピンをショートさせます。
Ω表示はしますか?
ブザーは鳴りますか?
点検終了です
表示しません。鳴りません。
表示します。鳴ります。
破損していません
破損しています
※表示器に何も表示が出ない場合は電池の全消耗が考えられます。
AutoΩ・V ファンクションの入力インピーダンスは、高電圧に
対しては、初期の 3kΩ から数百 kΩ まで急激に上昇します。表示
器に LoZ マークを表示することで、このような低インピーダンス
状態にあることをユーザに知らせます。
例えば、AC1000V を測定しようとすると、初期最大負荷電流
は、471mA(1000Vx1.414/3kΩ) となり、一瞬で約 3.1mA(1000V
x1.414/460kΩ) まで急激に減少します。
このような低入力インピーダンスで損傷する可能性のある回路
には、Auto Ω・Vファンクションは使用せず、 や などの高入力
インピーダンス電圧測定ファンクションを用いて被測定回路への
負荷を最小限に抑えてください。
5-2
「 」
( 最 大 定 格 入 力 電 圧 :DC・AC 1000V、
初期インピーダンス 3k Ω)
・ローピーダンス電圧・抵抗 (Auto Ω・V)自動判別測定
警 告
AutoΩ・V ファンクションを使用すれば、テストリード間に
印加された入力に応じて、DCV(直流電圧)、ACV(交流電圧)、
Ω(抵抗値)の測定機能を自動選択することが出来ます。
・AutoΩ・V ファンクションに設定して入力がないときは表
示器には [ Auto ] と表示されます。
・DC1.5V ~ -1.0V の 範 囲 外 ま た は AC3V 以 上 で 1000V 未 満 の
電圧が印加された場合は、波高値において高い方の DC
または AC の最適なレンジで電圧値が表示されます。
・電圧入力がなく、抵抗値が 60M Ω未満であれば、その抵
抗値が表示されます。また導通と判断する閾値(導通閾
値:20 Ω~ 300 Ω)以下の抵抗値であれば、抵抗値表示
に加えてブザーが鳴ります。

Auto Ω・V Auto Ω・V
Auto Ω・V Auto Ω・V
-26--25-
1)測定範囲(ファンクション自動選択)
・LoZ :DC1.5 ~ DC999.9V、 DC-1.0V ~ DC-999.9V
・LoZ :AC3V ~ AC999.9V (50/60Hz)
・LoZΩ :0.0 Ω ~ 60.00M Ω
2)測定手順
①テストリードの赤プラグを AutoΩ・V測定端子に、黒プ
ラグを COM 端子に差し込みます。
②ファンクションスイッチを に設定します。
③被測定物に赤黒のテストピンをそれぞれあてます。
④表示器の表示値を読み取ります。
備考:
・ レンジ・ロック機能およびファンクション・ロック機能:
AutoΩ・V ファンクションで測定値が表示されているとき、
RANGE HOLD または SELECT ボタンを 1 回押すとそのとき
のレンジまたはファンクションに固定することが出来ます。
また、それらのボタンを繰り返し押すことで、レンジやファ
ンクションを順次切り換えることが出来ます。
・電圧入力時の危険警告:
AutoΩ・V ファンクションでの抵抗測定時に、不測の電圧が
測定された場合、被測定物に電源が入ったことをユーザに
知らせます。
・ゴースト電圧除去 :
ゴースト電圧とは、隣接した強力な信号から結合した不必
要な浮遊信号のことです。弊社の AutoΩ・V 機能を使用すれ

/ Hz Hz /
-28--27-
警 告
1.最大定格入力電圧を超えた入力信号を加えないでください。
2.測定中はファンクションスイッチを切り換えないでください。
3.測定中はテストリードのつばよりテストピン側を持たないでく
ださい。
1)測定対象
・(交流電圧): 電灯線電圧などの正弦波交流電圧
・Hz (周波数): 回路等の周波数
2)測定レンジ
・:9.999V、 99.99V、 999.9V の 3 レ ン ジ
・Hz: オ ー ト レ ン ジ 、 測 定 範 囲 15.00Hz ~ 10.00kHz
3)測定手順
①テストリードの赤プラグを VHz 測定端子に、黒
プラグを COM 端子に差し込みます。
②ファンクションスイッチを に設定します。
③SELECT ボタンを押して希望する表示形式を選択
してください。
④被測定物に赤黒のテストピンをそれぞれあてます。
⑤表示器の表示値を読み取ります。
ば、低入力インピーダンス(低電圧時約 3kΩ)によって測
定したい主たる信号を残し、不必要なゴースト電圧を逃が
すことが出来ます。
5-3
「 」
( 最 大 定 格 入 力 電 圧 : DC・AC 1000V)
・交 流 電 圧 ( )/ 周 波 数 (Hz) 同 時 表 示 測 定
備考:
・Hz 入力の感度は、選択した電圧測定レンジによって自
動的に変化します。9.999V レンジが、感度が最も高く、
999.9V レンジでは、最も低くなります。通常、オートレ
ンジ測定では、最適なトリガーレベルが設定されます。ま
た、RANGE HOLD ボタンを押すことで、違うトリガーレ
ベル(電圧レンジ)を手動で選択することも出来ます。
Hz の読みが不安定になった場合は、高めの電圧レンジを
選択し、電気的ノイズの影響を回避してください。表示が
ゼロの場合は、低い電圧レンジを選択してください。

-30--29-
レンジ 周波数測定(Hz)
最低入力感度(正弦波) 測定可能周波数範囲
AC9.999V 2.5V
15.00Hz ~ 10.00kHzAC99.99V 25V
AC999.9V 100V
・[ Hz/]時にはバーグラフは表示されません。
・テストリード開放時に表示が変動する場合がありま
すが故障ではありません。
警 告
1.最大定格入力電圧を超えた入力信号を加えないでください。
2.測定中はファンクションスイッチを切り換えないでください。
3.測定中はテストリードのつばよりテストピン側を持たないでく
ださい。
1)測定対象
・(直流電圧): 電池や直流回路の電圧
・/ (直流電圧成分 / 交流電圧成分)
・/ (直流と交流の重畳信号電圧 / 交流電圧成分)
2)測定レンジ
・、 / 、 / :9.999V、 99.99V、 999.9V の 3 レンジ
3)測定手順
①テストリードの赤プラグを V測定端子に、黒プラグ
をCOM 端子に差し込みます。
②ファンクションスイッチを に設定します。
③SELECT ボタンを押して希望するファンクションを
選択してください。
④被測定物に赤黒のテストピンをそれぞれあてます。
⑤表示器の表示値を読み取ります。
5-4
「 」
( 最 大 定 格 入 力 電 圧 : DC・AC 1000V)
・直流電圧 ( ) 測定
・直流電圧 ( )/ 交流電圧 ( ) 同時表示測定
・直流 + 交流電圧 ( )/ 交流電圧 ( ) 同時表示測定

/ /
-32--31-
備考:
・[ / ]、[ / ]時にはバーグラフは表示されません。

m m / m
-34--33-
5-5
「 」
(最大定格入力電圧:DC・AC10V)
・ 直 流 電 圧 (m ) 測 定
・ 直 流 (m )/ 交 流 電 圧 (m ) 同 時 表 示 測 定
・ 直 流 + 交 流 電 圧 (m )/ 交 流 電 圧 (m ) 同 時 表 示 測 定
・ ロ ジ ッ ク 周 波 数 ( ) 測 定
・ デ ュ ー テ ィ 比 ( D%) 測 定
警 告
1.最大定格入力電圧を超えた入力信号を加えないでください。
2.測定中はファンクションスイッチを切り換えないでください。
3.測定中はテストリードのつばよりテストピン側を持たないでく
ださい。
1)測定対象
・m(直流電圧):600mV 以下の直流回路の電圧
・m/m(直流電圧成分 / 交流電圧成分)
・m/m(直流と交流の重畳信号電圧+交流電圧成分)
・(ロジックレベル周波数) :3V、5V ロジック回路の周波数
・D%(デューティ比): ロジック信号のデューティ比(方形波)
2)測定レンジ
・m , m /m , m /m :60.00mV、 600.0mV の 2 レ ン ジ
・:オートレンジ、測定範囲方形波 5Hz ~ 1.000MHz
・D%:0.00% ~ 100.0% ( 方 形 波 5Hz ~ 10kHz に て )
3)測定手順
①テストリードの赤プラグを VHz 測定端子に、黒プラ
グを COM 端子に差し込みます。
②ファンクションスイッチを に設定します。
③SELECT ボタンを押して希望するファンクションを選
択してください。
④被測定物に赤黒のテストピンをそれぞれあてます。
⑤表示器の表示値を読み取ります。

m / m D%
-36--35-
備考:
・[m /m ]、[ m /m ]、[ ]、[ D%] 時にはバーグ
ラフは表示されません。
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