
25 C81_TOP_TOP_CROLL_C815000B (050810)
(JP)日本語
図に示された使用方法の中で、×印やドクロマークが付いていないものだけ
が認められています。 最新の取扱説明書はウェブサイト(www.alteria.co.jp)で
参照できますので、定期的に確認して下さい。
疑問点や不明な点は(株)アルテリア(TEL04-2969-1717)にご相談下さい。
シットハーネスに接続して使用するチェストハーネス
1. 用途について
チェストハーネス『トップ』及び『トップ クロール』は、フォールアレストシステムを構成
する用具の一つです。単体で使用することはできません。
チェストハーネス『トップ』及び『トップ クロール』は、以下のシットハーネスと組
み合わせることにより、EN 361:2002に適合した胸部アタッチメントポイントを
持つフルボディハーネスにすることができます。
トップ C81000
以下のシットハーネスと組み合わせて使用することができます:『ナバホ シット』
『ナバホ シット ファスト』『ファルコン』『セコイア SRT』
トップ クロール C81C00
以下のシットハーネスと組み合わせて使用することができます:『ナバホ シット』
『ナバホ シット ファスト』『ファルコン』『ファルコン アッセント』『セコイア SRT』
製品に表示された破断強度以上の荷重をかける使用や、本来の用途以外での
使用は絶対に避けて下さい。
警告
この製品を使用する高所での活動には危険が伴います。
ユーザー各自が自身の行為、判断についてその責任を負うこととします。
使用する前に必ず:
- 取扱説明書をよく読み、理解して下さい
- この製品を正しく使用するための適切な指導を受けて下さい
- この製品の機能とその限界について理解して下さい
- 高所での活動に伴う危険について理解して下さい
これらの注意事項を無視または軽視すると、重度の障害や死につながる場合があ
ります。
責任
警告:使用前に必ず、「用途について」の欄に記載された使用用途のトレーニン
グを受けて下さい。
この製品は使用方法を熟知していて責任能力のある人、あるいはそれらの人か
ら目の届く範囲で直接指導を受けられる人のみ使用して下さい。
ユーザーは各自の責任で適切な技術及び確保技術を習得する必要があり
ます。
誤った方法での使用中及び使用後に生ずるいかなる損害、傷害、死亡に関して
もユーザー各自がそのリスクと責任を負うこととします。 各自で責任がとれな
い場合や、その立場にない場合はこの製品を使用しないで下さい。
2. 各部の名称
シットハーネス
(1) 後部バックル(チェストハーネスとシットハーネスを接続) (2) 腹部ウェビン
グアタッチメントポイント(チェストハーネスとシットハーネスを接続)
チェストハーネス『トップ』
(3) ショルダーストラップ (4) 背部調節バックル (5) 胸部アタッチメントポイン
ト(EN361適合) (6) 反転防止機能付コネクター(チェストハーネスとシットハ
ーネスを接続)
チェストハーネス『トップ クロール』
(3) ショルダーストラップ (4) 背部調節バックル (5) EN 361 胸部アタッチメント
ポイント(EN361適合) (7) 反転防止機能付マイロン (8) チェストアッセンダー『
クロール』(EN 12841適合) (9) カム (10) トリガー (11) 取付用ホール
主な素材
- チェストハーネス:ポリエステル、ナイロン(ストラップ)、スチール(調節バック
ル)、アルミニウム合金(アタッチメントポイント)
- クロール:アルミニウム合金(フレーム)、クロムメッキスチール(カム)、ナイ
ロン(トリガー)
3. 点検のポイント
毎回、使用前に
ウェビングのアタッチメントポイント部分、調節バックル部分、および縫製部分
を点検して下さい。
ウェビングに切れ目がないこと、使用による、または熱や化学製品との接触によ
る磨耗や損傷がないことを確認して下さい。特に縫製部分にほつれがないか
注意して点検して下さい。
バックルが正常に機能することを確認して下さい。
3A. チェストハーネス『トップ』
チェストハーネスとシットハーネスを接続するコネクター
フレームとゲート、およびロッキングスリーブに亀裂や変形、腐食等がないこと
を確認して下さい。ゲートを開けて放すと、ゲートが閉まりロックされることを
確認して下さい。 ゲート上部のキーロックスロットに泥や小石等が詰まらない
ようにして下さい。
3B. チェストハーネス『トップ クロール』
反転防止機能付マイロン
フレームの状態を確認して下さい。 スクリューゲートがしっかりと閉じており(
ネジ山が見えない)、3 Nm のトルクで締められていることを確認して下さい。
チェストアッセンダー『クロール』
製品に亀裂や変形、傷、磨耗、腐食等がないことを確認して下さい。
フレーム、コネクションホール、カム、セーフティキャッチ、カムの軸、スプリング
の状態を確認して下さい。
警告:カムの歯が欠けている場合は使用しないで下さい。
使用中の注意点
製品の状態を常に確認して下さい。 他の用具との連結部や、システムを構成す
る各用具が正しくセットされていることを確認して下さい。
チェストアッセンダー『クロール』
警告:異物によってカムの動きが妨げられないように注意して下さい。
トリガーが何かに引っかかると、カムが開くことがありますので注意して下
さい。
各PPE(個人保護用具)の点検方法の詳細についてはペツルのウェブサイト
(www.petzl.com/ppe)もしくはPETZL PPE CD-ROMを参照下さい。
もしこの器具の状態に関する疑問があれば、(株)アルテリア(TEL:04-2969-
1717)にご相談下さい。
4. 適合性
この製品がシステムの中のその他の器具と併用できることを確認して下さい(
併用できる = 相互の機能を妨げない)。
適していない器具に連結した場合、器具が偶発的に外れる、壊れる、または併
用する器具の安全機能を損なうといった危険性があります。
ハーネスと併用する器具(アンカー、ロッキングカラビナ、アブソーバー等)は全
て最新の規格に適合していなければなりません。
5. チェストハーネス『トップ』
5A. チェストハーネスとシットハーネスの接続
- 背部の接続:
チェストハーネスのストラップを後部バックルに通します(図参照)。
- 腹部の接続:
『トップ』に付属の反転防止機能付コネクター(EN 362:2004適合)を、腹部ウ
ェビングアタッチメントポイント(2)に接続します。
このコネクターを、ランヤードやエネルギーアブソーバーを取り付けるための
アタッチメントポイントとして使用することはできません。
注意、危険:コネクターは常にゲートを閉じ、ロックされた状態で使用しなけ
ればなりません。 ゲートが開いた状態では、コネクターの強度は大幅に低下
します。
ゲートを指で押し、ロックされていることを確認して下さい。
コネクターの強度は、ゲートが閉じられ、縦軸方向に正しく荷重がかかったと
きに最大になります。 縦軸以外の方向に荷重がかかった場合は強度が低く
なります。
5B. ハーネスの装着方法
まずシットハーネスを装着し、その後にチェストハーネスを装着します。
ショルダーストラップを肩にかけます(図参照、シットハーネスの取扱説明書
も参照下さい)。
コネクターを、シットハーネスの腹部ウェビングアタッチメントポイントにク
リップします。 コネクターのゲートが閉じてロックされていることを確認して
下さい。
5C. 調節
ショルダーストラップを調節します。 余分なストラップはストラップリテイナー
にしまって下さい。
背部の調節
初めて使用する際に調節して下さい。そうすることにより以後調節する必要が
なくなります。 別の人に手伝ってもらうことにより、調節が容易になります。
上下のバックルの間で背部のストラップにゆるみがないように調節して下さ
い。
作業の邪魔にならないようにするため、余分なストラップはしっかりと伸ばし、
弛みがない状態にしてストラップリテイナーで留めてください。
体型にあわせて調節してください。ダブルバックバックルが、肩甲骨の下にくる
ように調節して下さい。
テスト
墜落の際に怪我をする危険を低減するため、ハーネスは体にぴったりとフィッ
トするよう調節して下さい。
ハーネスが正しくフィットし、使用目的に見合う快適性が得られることを必ず
確認して下さい。ハーネスを装着した状態で動いたり、装備を全て装着した状
態で各アタッチメントポイントから吊り下がり、適切に調節されているかテス
トをして下さい。
5D. フォールアレスト用胸部アタッチメントポイント(EN361
適合)
フォールアレストシステム(例:モバイルフォールアレスター、エネルギーアブソ
ーバー、その他EN 363で定められているシステム)に連結する場合は必ず胸部
アタッチメントポイントを使用して下さい。 区別しやすくするため、このアタッ
チメントポイントには「A」の文字が刻印されています。
クリアランス:ユーザーの下の障害物のない空間
墜落した場合に途中で障害物にあたることを回避するため、ユーザーの下に
は必ず十分なクリアランスを確保して下さい。 必要なクリアランスを算出する
方法は、フォールアレストシステムを構成するその他の器具(エネルギーアブソ
ーバー、モバイルフォールアレスター等)の取扱説明書に記載されています。
6. チェストハーネス『トップ クロール』
6A. チェストハーネスとシットハーネスの接続
- 背部の接続:
『トップ』と同様です。
- 腹部の接続:
『トップ クロール』に付属の反転防止機能付マイロンを使用して、『クロール』
とシットハーネスの腹部ウェビングアタッチメントポイント(2)を接続します。 ト
ルクレンチを使用して、3 Nm のトルクでスクリューゲートを締めて下さい。
反転防止のため、プラスチックのカバーを必ず閉じて下さい。
このマイロンは、ランヤードやエネルギーアブソーバーを取り付けるためのア
タッチメントポイントとして使用することはできません。
注意、『ファルコン アッセント』は接続方法が違います:
- 『トップ クロール』に付属している反転防止機能付マイロンは使用しないで下
さい。 このマイロンは、『ファルコン アッセント』の腹部ウェビングアタッチメン
トポイントの接続には適していません。
- マイロン P18 『デミロンド』またはロッキングコネクター M37TL 『オムニ トラ
イアクトロック』を使用して、『クロール』とハーネスの腹部ウェビングアタッチメ
ントポイントを接続して下さい。
6B. ハーネスの装着方法
ショルダーストラップを両側に開いてハーネスのベルトを持ち、両足を通し
ます。
ショルダーストラップを肩にかけます(図参照、シットハーネスの取扱説明書
も参照下さい)。
6C. 調節
『トップ』と同様です。 - 「5C」を参照下さい。
6D. フォールアレスト用胸部アタッチメントポイント(EN361
適合)
『トップ』と同様です。 - 「5D」を参照下さい。
7. チェストアッセンダー『クロール』
7A. 用途について
チェストアッセンダー『クロール』はEN 12841 2006 タイプBに適合したロープ
アジャストメントデバイスで、作業ロープの登高に使用します。
注意:必ずバックアップロープにセットした、モバイルフォールアレスター『アサ
ップ』等のタイプAのバックアップ器具と併用して下さい。
チェストアッセンダー『クロール』は、EN 363 に準じたフォールアレストシステム
での使用には適していません。
EN 12841 2006 タイプ Bの要求事項を満たすためには:
- EN 1891 タイプ A に適合した直径 10~13 mm のセミスタティックロープを
使用して下さい。 (認証テストでは、100 kgのおもりとベアール『Antipodes 10
mm』、エーデルワイス『Rescue 13 mm』が使用されました)
- ランヤード + コネクター + 器具の長さが1 mを超えないようにして下さい
器具に衝撃荷重がかかるのを避けるため、ロープ(器具と吊り元の間)はたるま
せず、常にテンションがかかった状態を保つ必用があります。
バックアップ用ロープを、ワークポジショニングのために使用しないで下さい。
衝撃荷重によってロープはダメージを受けます。
7B. 機能の原理
この製品はロープ登高に使用します。 ロープ上を一方向には動きますが、反対
方向には動きません。
カムの歯がロープを噛むことにより、フレームとの間でロープを挟みます。 ロー
プに付いた泥等によるつまりを防ぐために、カムにはスロットがあります。
7C. ロープのセット方法
カムを開くには、トリガーを親指と人差し指でつかみ、カムから離しながら引い
て、右側の本体部分にひっかけます。 これでカムは開いた状態で留まります。
ロープを挿入します。 上下の向きを示す目印に注意して正しい向きにセットし
て下さい。 トリガーを戻し、カムがロープを押さえていることを確認して下さ
い。 トリガーは不意にカムが解除されるのを防ぎます。
ロープの取り外し方法
器具を上にスライドさせながら、トリガーをまず下側に、それから外側に引い
て下さい。
『クロール』のカムは、使用していないときは必ず閉じてください。カムを開い
たままにしていると、その他の器具等が挟まる危険があります。
7D. 機能の確認
器具をロープにセットしたら必ず、荷重がかかる方向に引いてカムがロープを
ロックすることを確認して下さい。
7E. ロープ登高
- 作業ロープ:『クロール』と、フットループを取り付けたロープクランプ(ハンド
ル付ロープクランプ『アッセンション』等)を使用します。 必ずハーネスとハンド
ル付ロープクランプをランヤードで連結して下さい。
- バックアップロープ:EN 12841 2006 タイプAに適合したロープアジャストメン
トデバイスを使用して下さい。
斜めにトラバースする場合
器具の下側のロープが横方向に引かれると、カムが不意に開く危険がありま
す。器具の下側のロープをおさえて、ロープができる限り垂直になるようにし
て下さい。
7F. 短い距離の下降
器具をゆっくりと上にスライドさせながらカムを下に押して下さい。その際、指
を挟まないよう注意して下さい。 トリガーは操作しないで下さい。不意にカム
を解除してしまう危険があります。
8. 規格(EN 365)に関する補足情報
レスキュープラン
ユーザーは、この製品の使用中に問題が生じた際にすみやかに対処できるよ
う、レスキュープランとそれに必要となる装備をあらかじめ用意しておく必要
があります。
支点
システム用の支点はユーザーの体より上にとるようにしてください。支点は、
最低でも10 kNの破断強度を持ち、EN 795 基準を満たしていなければなり
ません。
その他
- 複数の器具を同時に使用する場合、1つの器具の安全性が、別の器具の使用
によって損なわれることがあります
- 警告:製品がざらざらした箇所や尖った箇所でこすれないように注意して
下さい
- ユーザーは、高所での活動が行える良好な健康状態にあることが必要です。
警告:動きの取れない状態のまま吊り下げられると、ハーネスを着用していて
も重度の傷害や死に至る危険性があります。
- この製品を使用する作業方法が、地域の行政機関が定める規則や基準に適合
していることを確認して下さい。
- 併用するすべての用具の取扱説明書もよく読み、理解して下さい
- 取扱説明書は、製品と一緒にユーザーの手に届かなければなりません。また、
取扱説明書は製品が使用される国の言語に訳されていなければなりません
9. 一般注意事項
耐用年数 / 廃棄基準
ペツルのプラスチック製品及び繊維製品の耐用年数は、製造日から数えて最長
10年です。 金属製品には特に設けていません。
注意:極めて異例な状況においては、1回の使用で損傷が生じ、その後使用不
可能になる場合があります(劣悪な使用環境、鋭利な角との接触、極端な高/低
温下での使用や保管、化学薬品との接触等)
以下のいずれかに該当する製品は以後使用しないで下さい:
- プラスチック製品または繊維製品で、製造日から10年以上経過した
- 大きな墜落を止めた場合や、非常に大きな荷重がかかった
- 点検において使用不可と判断された。 製品の状態に疑問がある
- 完全な使用履歴が分からない
- 該当する規格や法律の変更、新しい技術の発達、また新しい製品との併用に
適さない等の理由で、使用には適さないと判断された
使用しなくなった製品は、以後使用されることを避けるため廃棄して下さい。
製品の点検
毎回の使用前の点検に加え、定期的にPPEに関する十分な知識を持つ人物に
よる綿密な点検を行う必要があります。 綿密な点検を行う頻度は、使用の頻度
と程度、目的により異なります。また、法令による規定がある場合はそれに従わ
なければなりません。 ペツルは、少なくとも12ヶ月ごとに綿密な点検を行うこ
とをお勧めします。
トレーサビリティ(追跡可能性)を維持するため、製品に付いているタグを切り
取ったり、マーキングを消したりしないで下さい。
点検記録に含める内容:用具の種類、モデル、製造者または販売元の名前と連
絡先、製造番号、認識番号、製造日、購入日、初めて使用した時の日付、次回点検
予定日、注意点、コメント、点検者及びユーザーの名前と署名
点検記録の見本はwww.petzl.fr/ppeまたはPetzl PPE CD-ROMでご覧いた
だけます。
持ち運びと保管
紫外線、化学薬品、高/低温等を避け、湿気の少ない場所で保管して下さい。必
要に応じて洗浄し、直射日光を避けて乾燥させて下さい。
改造と修理
ペツルの施設外での製品の改造および修理を禁じます(パーツ交換は除く)。
3年保証
原材料及び製造過程における全ての欠陥に対して適用されます。 以下の場合
は保証の対象外とします:通常の磨耗や傷、酸化、改造や改変、不適切な保管
方法、メンテナンスの不足、事故または過失による損傷、不適切または誤った
使用方法による故障
責任
ペツル及びペツル総輸入販売元である株式会社アルテリアは、製品の使用か
ら生じた直接的、間接的、偶発的結果またはその他のいかなる損害に対し、一
切の責任を負いかねます。